JPYCがカーボンクレジットのブロックチェーン取引実証実験に参加、KlimaDAO JAPAN MARKETでの活用へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

JPYCがKlimaDAO JAPAN MARKETのベータ版実証実験に参加
カーボンクレジットをブロックチェーン上でトークン化
JPYC（信託型）による決済システムの検証を実施

日本円ステーブルコインJPYCのKlimaDAO JAPAN MARKET実証実験参加

JPYC株式会社は、ブロックチェーン基盤のカーボンクレジットマーケットプレイス「KlimaDAO JAPAN MARKET」のベータ版実証実験への参加を2024年11月19日に発表した。KlimaDAO JAPANが主導し株式会社オプテージが企業向けウォレットを提供する本実験は、2024年11月から2025年2月末まで実施される予定だ。^[1]

JクレジットをPolygonブロックチェーン上でERC-20規格のトークンとして発行し、1トークンが1トンのCO2削減量に対応する仕組みが構築されている。実証実験ではクローズド環境での売買から開始し、2025年春には一般公開へと展開する計画が立てられているのだ。

JPYC社は自社で秘密鍵を管理するEVMウォレットを利用した取引の検証を実施する予定となっている。この検証はJPYC（資金移動型）やJPYC（信託型）を活用したデジタルカーボンクレジットの取引実現に向けた重要な取り組みとなるだろう。

KlimaDAO JAPAN MARKETの実証実験詳細

項目	詳細
実施期間	2024年11月～2025年2月末
主要参加企業	KlimaDAO JAPAN、JPYC、オプテージ、みずほFG、PBADAO
使用技術	Polygonブロックチェーン、ERC-20規格、Carbonmark API
トークン仕様	1トークン＝1トンCO2削減量
今後の展開	2025年春より一般公開予定

実証実験の詳細はこちら

ステーブルコインについて

ステーブルコインとは、法定通貨などの価値と連動するよう設計された暗号資産のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

価値の安定性が高く、決済手段として利用可能
ブロックチェーン上での高速な取引が可能
透明性の高い送金システムを実現

JPYCは2021年からステーブルコイン事業を展開し、国内流通する日本円ステーブルコインとして99%以上のシェアを持つ。三菱UFJ信託銀行やProgmatとの提携により信託型ステーブルコインの発行も予定されており、資金決済法の改正に基づくライセンス取得も目指している。

カーボンクレジット市場のデジタル化に関する考察

ブロックチェーン技術を活用したカーボンクレジット市場のデジタル化は、取引の透明性と効率性を大幅に向上させる可能性を秘めている。特にJPYCのような日本円ステーブルコインを活用することで、決済の即時性と安定性が確保され、より円滑な取引環境が実現するだろう。

カーボンクレジットのトークン化により、取引の細分化や自動化が可能となり、より多くの企業や個人が市場に参加しやすくなる効果が期待できる。一方で、法規制への対応やセキュリティの確保、システムの安定運用など、解決すべき技術的・制度的な課題も存在するのだ。

今後は実証実験の結果を踏まえ、市場の拡大と取引の活性化に向けた取り組みが加速すると予想される。特に2025年春の一般公開を見据え、ユーザビリティの向上や取引システムの安定性確保が重要な焦点となるだろう。

参考サイト

^ PR TIMES. 「日本円ステーブルコインのJPYC｜ブロックチェーン基盤でカーボンクレジット市場の透明性と効率化を目指す「KlimaDAO JAPAN MARKET」実証実験に参加 | JPYC株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000249.000054018.html, (参照 24-11-21).

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