【CVE-2024-52757】D-LINK DI-8003にバッファオーバーフローの脆弱性、arp_sys_asp関数のnotifyパラメータに問題
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記事の要約
- D-LINK DI-8003 v16.07.16A1にバッファオーバーフローの脆弱性
- arp_sys_asp関数のnotifyパラメータに問題が存在
- CVE-2024-52757として識別される脆弱性を発見
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D-LINK DI-8003のバッファオーバーフロー脆弱性
D-LINK社のDI-8003 v16.07.16A1において、arp_sys_asp関数のnotifyパラメータにバッファオーバーフローの脆弱性が発見され、2024年11月20日に公開された。この脆弱性はCVE-2024-52757として識別され、CISAによって重要な脆弱性として認識されている。[1]
この脆弱性の深刻度はCVSS v3.1で3.5(Low)と評価されており、攻撃元区分は隣接ネットワークからのアクセスとなっている。攻撃の前提条件として低い特権レベルが必要であり、ユーザーの操作を必要としない特徴がある。
また、この脆弱性はCWE-120(Classic Buffer Overflow)に分類され、入力サイズのチェックが不十分なバッファコピーに関する問題として認識されている。SSVCの評価によると、この脆弱性は自動化された攻撃が不可能であり、技術的な影響は部分的とされている。
D-LINK DI-8003の脆弱性詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
対象製品 | D-LINK DI-8003 v16.07.16A1 |
脆弱性ID | CVE-2024-52757 |
公開日 | 2024年11月20日 |
CVSS Score | 3.5 (Low) |
脆弱性の種類 | バッファオーバーフロー (CWE-120) |
影響範囲 | arp_sys_asp関数のnotifyパラメータ |
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バッファオーバーフローについて
バッファオーバーフローとは、プログラムが確保したメモリ領域(バッファ)の境界を超えてデータを書き込んでしまう脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- メモリの破壊によるプログラムの異常終了や誤動作を引き起こす可能性
- 悪意のあるコードを実行される可能性がある深刻な脆弱性
- 入力データのサイズチェック不備が主な原因
D-LINK DI-8003で発見されたバッファオーバーフローの脆弱性は、arp_sys_asp関数のnotifyパラメータにおける入力チェックの不備に起因している。この脆弱性は単独では深刻度が低いと評価されているが、他の脆弱性と組み合わせることで、より大きな影響を及ぼす可能性がある。
D-LINK DI-8003の脆弱性に関する考察
D-LINK DI-8003の脆弱性は深刻度が低く評価されているものの、ネットワーク機器における基本的なセキュリティ対策の重要性を再認識させる事例となっている。特に入力値の検証やメモリ管理といった基本的なセキュリティ対策が適切に実装されていなかった点は、IoT機器のセキュリティ設計における課題を浮き彫りにしている。
今後はファームウェアのセキュリティ品質向上が重要な課題となるだろう。特にIoT機器のセキュリティ対策においては、開発段階からのセキュリティ設計レビューやペネトレーションテストの実施が不可欠である。製品のライフサイクル全体を通じたセキュリティ対策の強化が求められる。
また、IoT機器メーカーには脆弱性情報の適切な開示とアップデートの迅速な提供が期待される。特にネットワーク機器は攻撃の入り口となる可能性が高いため、継続的なセキュリティアップデートの提供体制の整備が重要だ。ユーザー側でも定期的なファームウェアアップデートの適用が推奨される。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-52757, (参照 24-11-26).
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