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公開：2024-11-27

AEA2024で廃棄物処理技術のEntomal Biotechが優勝、柏の葉スマートシティでの実証機会を提供

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 柏の葉イノベーション・アワードAEA2024でEntomal Biotechが優勝
• 廃棄物を昆虫タンパク質と肥料に変換する技術が高評価
• Kisui TECHが3位と柏の葉賞をダブル受賞

AEA2024の開催概要と受賞企業について

アジア・アントレプレナーシップ・アワード運営委員会は、アジアのスタートアップによるイノベーション・アワード「AEA2024」を2024年11月20日、21日に柏の葉スマートシティで開催した。今回で13回目となる本イベントでは、13の国と地域から64社が参加し、事前審査を通過した15社がセミファイナルに進出している。^[1]

マレーシアのEntomal Biotechは、ブラックソルジャーフライを活用した革新的なバイオコンバージョン技術で有機廃棄物を昆虫タンパク質と肥料に変換するソリューションを提供している。早期収益化の可能性と持続可能性への取り組みが評価され、優勝企業に選定された。日本のKisui TECHは自律型AIオフロードプラットフォームで農業などの一次産業を支援する技術を開発し、第3位と柏の葉賞を受賞した。

柏の葉スマートシティは課題解決型の街づくりモデルとして、「環境共生」「健康長寿」「新産業創造」の3つのテーマで取り組みを推進している。街全体を実証プロジェクトのプラットフォームとして位置づけ、新産業創造を加速させる「イノベーションフィールド柏の葉」が稼働中だ。

AEA2024受賞企業一覧

バイオコンバージョン技術について

バイオコンバージョン技術とは、生物学的プロセスを用いて有機物を別の有用な物質に変換する技術のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 環境負荷が少なく持続可能な資源循環を実現
• 生物の代謝機能を活用した効率的な物質変換
• 廃棄物の有効活用による環境問題解決に貢献

Entomal Biotechが開発したブラックソルジャーフライを用いたバイオコンバージョン技術は、わずか7日間で食品廃棄物を高品質な昆虫タンパク質や栄養豊富な肥料に変換することが可能だ。小規模な移動式システムから大規模処理施設まで、多様な廃棄量に対応できる柔軟性を備えている。

スタートアップ支援イベントに関する考察

アジア・アントレプレナーシップ・アワードが13回目を迎え、5年ぶりに観客を入れての開催となったことは、スタートアップエコシステムの成熟を示している。特にディープテック分野における技術革新と事業化の両立が、今回の受賞企業に共通する特徴として挙げられるだろう。環境技術や農業支援など、社会課題の解決に直結する分野での革新的な取り組みが高く評価されている。

柏の葉スマートシティを実証フィールドとして活用できる点は、スタートアップにとって大きな価値を持つ。実際の都市環境での実証実験を通じて、技術の実用性や事業性を検証できる機会が得られるためだ。今後は国際的な連携をさらに強化し、アジア全体でのイノベーション創出を加速させることが期待される。

スタートアップ支援において重要なのは、単なる資金提供だけでなく、実証機会の提供や事業展開支援の充実化である。受賞企業の多くが具体的な社会実装を視野に入れた事業計画を持っており、こうした実践的なアプローチが今後のスタートアップ支援の標準になるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「《アジアの起業家が競う柏の葉が舞台のイノベーション・アワードAEA2024》Entomal Biotech（マレーシア）が優勝、有機廃棄物を昆虫タンパク質と肥料に変換するバイオテックソリューション | アジア・アントレプレナーシップ・アワード運営委員会のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000061516.html, (参照 24-11-27).

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