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センシンロボティクスと中部電力パワーグリッドが送電設備異常検出AI開発、保守管理の効率化へ前進

text: XEXEQ編集部

センシンロボティクスと中部電力パワーグリッドが送電設備異常検出AI開発、保守管理の効率化へ前進

PR TIMES より


記事の要約

  • センシンロボティクスと中部電力パワーグリッドがAI開発
  • 送電設備の異常を自動検出するAIを実用化
  • リアルタイム異常検出AIと鉄塔ボルト脱落・錆検出AIを開発

センシンロボティクスと中部電力パワーグリッドの共同AI開発

株式会社センシンロボティクスと中部電力パワーグリッド株式会社は、送電設備の異常を自動で検出するAIの共同開発を行い、2024年8月6日に新たな成果を発表した。このAIは、リアルタイムでの異常検出機能の拡大および鉄塔ボルトの脱落・錆の検出能力を持つ。中部電力パワーグリッドは、同日付でこのAIを保有する送電設備の点検に導入することを決定している。[1]

リアルタイム異常検出AIは、既存の電線やがいしの異常検出に加え、ダンパの重錘脱落やスペーサの把持部外れなどの検出が可能になった。これにより、公衆保安の観点から重要な異常を早急に発見することができる。モバイルデバイスに伝送されるドローンのリアルタイム映像を基に、AIが自動で異常を検出する仕組みとなっている。

鉄塔ボルト脱落・錆検出AIは、鉄塔の種別や塗装色に応じて学習・評価を行っており、様々な種類の鉄塔の異常を検出することができる。特に錆検出においては、その度合いに応じたランク分類も可能だ。これらの新しいAI技術は2024年度中に『POWER GRID Check』に実装され、現場での運用が開始される予定となっている。

送電設備異常検出AIの機能まとめ

リアルタイム異常検出AI 鉄塔ボルト脱落・錆検出AI
主な検出対象 電線、がいし、ダンパ、スペーサ 鉄塔ボルト、鉄塔の錆
特徴 ドローンのリアルタイム映像を使用 鉄塔種別・塗装色別に学習・評価
導入時期 2024年度中 2024年度中
実装先 POWER GRID Check POWER GRID Check

POWER GRID Checkについて

POWER GRID Checkとは、センシンロボティクスと中部電力パワーグリッドが共同研究で開発した、ドローンを活用した送電設備点検アプリケーションのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 鉄塔と送電線を一括で自動点検可能
  • ドローンと設備間の安全な離隔距離を確保
  • 自動航行による均一なデータ取得

POWER GRID Checkは、ドローンに関する特別な知識を持たない作業員でも簡単に送電線点検業務を実施できるよう設計されている。このアプリケーションにより、効率的かつ安全な送電設備の点検が可能となり、電力インフラの維持管理における重要なツールとなることが期待されている。

送電設備異常検出AIに関する考察

送電設備異常検出AIの導入により、電力インフラの保守管理がより効率的かつ正確になることが期待される。しかし、AIの判断が人間の目視確認を完全に代替できるわけではないため、AIの誤検出や見落としのリスクも考慮する必要がある。今後は、AIと人間の専門家による複合的な点検システムの構築が課題となるだろう。

新機能として、気象条件や季節変化に応じた異常検出能力の向上が望まれる。例えば、雨天時や強風時、また季節ごとの自然環境の変化に対応した異常検出アルゴリズムの開発が期待される。これにより、より幅広い条件下での正確な異常検出が可能になり、電力供給の安定性向上につながるだろう。

長期的には、このAI技術が送電設備以外の社会インフラ点検にも応用されることが期待される。例えば、橋梁や道路、鉄道など他のインフラ設備の点検にも活用できる可能性がある。さらに、AIによる予測保全への発展も視野に入れるべきだ。異常の兆候を早期に発見し、事故や故障を未然に防ぐ予防的なメンテナンスシステムの構築が、今後のインフラ管理の重要な課題となるだろう。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「中部電力パワーグリッド株式会社と共同で「送電設備の異常を自動で検出するAI」を開発 | 株式会社センシンロボティクスのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000112.000028447.html, (参照 24-08-08).

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