マウザーがLittelfuseのTTape™取り扱い開始、リチウムイオン電池パックの安全性向上に貢献

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

マウザーがLittelfuseのTTape™を取り扱い開始
TTape™は分散型温度監視デバイス
リチウムイオン電池パックの安全性向上に貢献

マウザーのLittelfuse TTape™取り扱い開始によるリチウムイオン電池パックの安全性向上

マウザー・エレクトロニクスは2024年8月28日、Littelfuseの分散型温度監視デバイス（DTMD）であるTTape™の取り扱いを開始したことを発表した。本製品は自動車、EV/HEV、産業、エネルギー貯蔵及びエネルギーハーベスティング向けのリチウムイオン電池パックに特化した最先端デバイスだ。^[1]

TTape™は、バッテリーセル間の微細な温度変化を検出し、リアルタイムでデータを提供することで潜在的な熱暴走や火災、爆発を防止する能力を持っている。ホットスポットを早期に検出することで、迅速な対策を促進し、複数のセルや広い領域にわたる過熱監視機能を備えている。

本製品は既存のバッテリーマネジメントシステム（BMS）との互換性があり、システムの再設計なしでスムーズに統合できる特徴がある。また、感圧接着剤が付属しているため、キャリブレーションや温度用ルックアップ・テーブルを必要とせず、容易かつ迅速に設置可能だ。1秒未満の応答時間により、熱暴走の兆候を迅速に警告し、早い段階での対応を促す。

TTape™分散型温度監視デバイスの特徴まとめ

項目	詳細
主な用途	自動車、EV/HEV、産業、エネルギー貯蔵、エネルギーハーベスティング向けリチウムイオン電池パック
主な機能	バッテリーセル間の微細な温度変化検出、リアルタイムデータ提供
安全性向上	潜在的な熱暴走、火災、爆発の防止
監視範囲	複数のセル、広い領域にわたる過熱監視
互換性	既存のバッテリーマネジメントシステム（BMS）と互換
設置の特徴	感圧接着剤付属、キャリブレーション不要、迅速な設置
応答時間	1秒未満

TTape™分散型温度監視デバイスの詳細はこちら

分散型温度監視デバイス（DTMD）について

分散型温度監視デバイス（DTMD）とは、複数の温度センサーを用いて広範囲にわたる温度変化を監視するシステムのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

複数のポイントで同時に温度を測定し、全体的な温度分布を把握
リアルタイムでデータを収集し、異常な温度上昇を素早く検知
特定の領域や機器全体の温度管理を効率的に行うことが可能

TTape™分散型温度監視デバイスは、このDTMDの一種であり、特にリチウムイオン電池パックの安全性向上に特化している。バッテリーセル間の微細な温度変化を検出し、潜在的な熱暴走や火災、爆発のリスクを軽減することで、電池パックの信頼性と安全性を大幅に向上させる役割を果たしている。

TTape™分散型温度監視デバイスに関する考察

TTape™の導入により、リチウムイオン電池パックの安全性が大幅に向上することが期待される。特に電気自動車やエネルギー貯蔵システムなど、大容量バッテリーを使用する分野での事故リスク低減に大きく貢献するだろう。一方で、このような高度な監視システムの導入によるコスト増加が、製品価格に与える影響も考慮する必要がある。

今後の課題としては、さらなる精度向上や応答時間の短縮、そしてAIとの連携による予測機能の実装などが考えられる。これらの改善により、より早い段階での異常検知や、バッテリーの寿命予測なども可能になるかもしれない。また、他のセンサー技術との統合により、温度以外の要因も含めた総合的なバッテリー管理システムへの発展も期待できる。

長期的には、TTape™のような技術が標準化され、あらゆる大容量バッテリーシステムに組み込まれることで、エネルギー貯蔵技術全体の安全性と信頼性が向上する可能性がある。これにより、再生可能エネルギーの普及や電気自動車の更なる発展など、持続可能な社会の実現に向けた技術革新が加速することが期待される。

参考サイト

^ PR TIMES. 「マウザー、LittelfuseのTTape™分散型温度監視デバイスの取り扱いを開始 | Mouser Electronics, Inc.のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000054.000136133.html, (参照 24-08-29).

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