quoted-printableとは?意味をわかりやすく簡単に解説

text: XEXEQ編集部


quoted-printableとは

quoted-printableとは、電子メールにおいて8ビットデータを送信するためのエンコーディング方式の一つです。主に、テキストデータに含まれる ASCII 以外の文字をエンコードするために使用されます。

quoted-printable は、MIME (Multipurpose Internet Mail Extensions) で定義されたエンコーディング方式の一つであり、電子メールの本文や添付ファイルのエンコードに用いられます。8ビットクリーンでないメールサーバーを経由する場合でも、データを安全に送信することができます。

このエンコーディング方式では、ASCII 文字はそのまま表現され、ASCII 以外の文字や特定の記号などは "=" に続けて 16 進数 2 桁でエンコードされます。例えば、"ä" は "=E4" とエンコードされ、"=" 自体は "=3D" とエンコードされます。

quoted-printable は、テキストデータの可読性を維持しつつ、8ビットデータを安全に送信できるという利点があります。また、エンコード後のデータ量が原データの 3 倍を超えないという特徴もあります。

電子メールクライアントやサーバーは、quoted-printable でエンコードされたデータを自動的にデコードし、元のデータを復元します。これにより、ユーザーは特別な操作をすることなく、電子メールの内容を正しく閲覧することができます。

quoted-printableのエンコーディングルール

quoted-printableに関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • quoted-printableでエンコードされる文字
  • quoted-printableのエンコーディング方法
  • quoted-printableのデコーディング方法

quoted-printableでエンコードされる文字

quoted-printable では、ASCII 文字のうち、印字可能な文字(0x21 から 0x7E)と空白文字(0x20)はそのまま表現されます。一方、それ以外の文字はエンコードの対象となります。

エンコードの対象となる文字には、ASCII 以外の文字(例えば、アクセント付き文字やマルチバイト文字)や、"="、"?"、"_" などの特定の記号が含まれます。これらの文字は、データの誤認識を防ぐためにエンコードされます。

また、quoted-printable では、行の長さを 76 文字以下に制限するルールがあります。行の長さが 76 文字を超える場合は、"=" を行末に挿入し、次の行に続けてデータを記述します。

quoted-printableのエンコーディング方法

quoted-printable のエンコーディングでは、エンコード対象の文字を "=" に続けて 16 進数 2 桁で表現します。例えば、"ä" は "=E4"、"θ" は "=CE=B8" とエンコードされます。

エンコーディングの手順は以下の通りです。まず、エンコード対象の文字を 16 進数に変換します。次に、"=" を前置し、16 進数を大文字で 2 桁表記します。エンコードされたデータは、元の文字の 16 進数表現を "=" 付きで示したものになります。

また、quoted-printable では、"=" 自体もエンコードの対象となります。"=" は "=3D" とエンコードされ、データ内の "=" と区別されます。これにより、エンコードされたデータがデコードの際に正しく解釈されます。

quoted-printableのデコーディング方法

quoted-printable でエンコードされたデータは、受信側でデコードされ、元のデータが復元されます。デコーディングの手順は、エンコーディングの逆の流れになります。

デコーディングでは、"=" に続く 16 進数 2 桁を元の文字に変換します。例えば、"=E4" は "ä"、"=CE=B8" は "θ" にデコードされます。また、行末の "=" は削除され、次の行のデータと連結されます。

電子メールクライアントやサーバーは、quoted-printable でエンコードされたデータを自動的にデコードする機能を備えています。ユーザーは、特別な操作をすることなく、電子メールの内容を正しく閲覧することができます。

quoted-printableとBase64の比較

quoted-printableに関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • quoted-printableとBase64の特徴比較
  • quoted-printableとBase64の用途の違い
  • quoted-printableとBase64のエンコード効率の違い

quoted-printableとBase64の特徴比較

quoted-printable と Base64 は、ともに電子メールで 8 ビットデータを送信するためのエンコーディング方式ですが、それぞれ特徴が異なります。quoted-printable は、テキストデータの可読性を維持しつつエンコードする方式であるのに対し、Base64 はバイナリデータを ASCII 文字列に変換する方式です。

quoted-printable では、ASCII 文字の多くはそのまま表現され、一部の文字のみがエンコードの対象となります。一方、Base64 では、すべてのデータが ASCII 文字列に変換されるため、エンコード後のデータは元のデータと大きく異なる形式になります。

また、quoted-printable はエンコード後のデータ量が原データの 3 倍を超えないのに対し、Base64 はエンコード後のデータ量が原データの約 4/3 倍になります。これは、Base64 がより多くの文字をエンコードに使用するためです。

quoted-printableとBase64の用途の違い

quoted-printable と Base64 は、電子メールでのデータ送信において、用途が異なります。quoted-printable は主にテキストデータのエンコードに用いられ、テキストの可読性を維持しつつ、8 ビットデータを送信することができます。

一方、Base64 は主にバイナリデータ(画像ファイルや音声ファイルなど)のエンコードに用いられます。バイナリデータをテキストデータに変換することで、電子メールの添付ファイルとして送信することができます。

また、quoted-printable は、メールの本文に使用されることが多いのに対し、Base64 は添付ファイルのエンコードに使用されることが一般的です。ただし、これは絶対的なルールではなく、状況に応じて使い分けられます。

quoted-printableとBase64のエンコード効率の違い

quoted-printable と Base64 は、エンコード効率に違いがあります。quoted-printable は、ASCII 文字の多くをそのまま表現するため、エンコード後のデータ量が原データの 3 倍を超えることはありません。これにより、テキストデータを効率的にエンコードすることができます。

一方、Base64 は、すべてのデータを ASCII 文字列に変換するため、エンコード後のデータ量が原データの約 4/3 倍になります。これは、quoted-printable と比べるとエンコード効率が低いことを意味します。

ただし、Base64 はバイナリデータのエンコードに適しているため、画像ファイルや音声ファイルなどのバイナリデータを電子メールで送信する際には、Base64 が用いられることが一般的です。一方、テキストデータのエンコードには、quoted-printable が適しています。

quoted-printableの利点と欠点

quoted-printableに関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • quoted-printableの利点
  • quoted-printableの欠点
  • quoted-printableの適切な使用シーン

quoted-printableの利点

quoted-printable の主な利点は、テキストデータの可読性を維持しつつ、8 ビットデータを安全に送信できることです。ASCII 文字の多くがそのまま表現されるため、エンコード後のデータも元のテキストに近い形式で表示されます。

また、quoted-printable はエンコード後のデータ量が原データの 3 倍を超えないという特徴があります。これにより、データ送信の効率性が高く、ネットワーク帯域の使用を抑えることができます。

さらに、quoted-printable は、8 ビットクリーンでないメールサーバーを経由する場合でも、データを安全に送信することができます。これにより、幅広いメールサーバーとの互換性が保たれ、データの損失や破損を防ぐことができます。

quoted-printableの欠点

quoted-printable の主な欠点は、エンコード対象の文字が多い場合、エンコード後のデータ量が増加することです。特に、ASCII 以外の文字を多く含むテキストデータをエンコードする場合、データ量が原データの 3 倍近くになることがあります。

また、quoted-printable でエンコードされたデータは、一部の文字が "=" に続く 16 進数で表現されるため、データの可読性が低下することがあります。これは、エンコードされたデータを直接閲覧する際の利便性を下げる要因となります。

さらに、quoted-printable は、バイナリデータのエンコードには適していません。画像ファイルや音声ファイルなどのバイナリデータをエンコードする場合は、Base64 など他のエンコーディング方式を使用する必要があります。

quoted-printableの適切な使用シーン

quoted-printable は、主にテキストデータを電子メールで送信する際に使用されます。特に、ASCII 以外の文字を含むテキストデータを送信する場合に適しています。例えば、ヨーロッパ言語やアジア言語の文章を電子メールで送信する際に、quoted-printable が用いられることが一般的です。

また、quoted-printable は、HTMLメールの送信にも使用されます。HTMLメールでは、テキストデータとHTMLタグが混在するため、エンコーディングが必要になります。この場合、quoted-printable を使用することで、HTMLメールの内容を正しく表示することができます。

一方、画像ファイルや音声ファイルなどのバイナリデータを電子メールで送信する場合は、quoted-printable ではなく、Base64 などの他のエンコーディング方式を使用することが推奨されます。バイナリデータに対しては、quoted-printable のエンコード効率が低いためです。

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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