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RDBMS(Relational Database Management System)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

text: XEXEQ編集部


RDBMS(Relational Database Management System)とは

RDBMSは、リレーショナルデータベース管理システム(Relational Database Management System)の略称です。RDBMSは、データベースを管理するためのソフトウェアシステムであり、リレーショナルモデルに基づいてデータを構造化し、格納・管理します。

RDBMSでは、データを表形式で表現し、各表の間に関連性(リレーションシップ)を定義することで、データの整合性と一貫性を維持しています。この表形式のデータ構造は、行(レコード)と列(フィールド)から成り立っており、各セルにはデータが格納されます。

RDBMSを使用することで、大量のデータを効率的に管理し、複雑なクエリを使ってデータの検索や更新を行うことができます。また、RDBMSは、トランザクション処理をサポートしているため、データの一貫性と整合性を保証しつつ、同時にデータを操作することが可能です。

RDBMSの代表的な製品には、Oracle Database、MySQLMicrosoft SQL Server、PostgreSQLなどがあります。これらのRDBMSは、それぞれ独自の機能や特徴を持っていますが、基本的なリレーショナルモデルに基づいたデータ管理という点では共通しています。

RDBMSは、企業や組織におけるデータ管理に広く利用されており、業務アプリケーションやWebサービスのバックエンドとして重要な役割を果たしています。データの一元管理、整合性の維持、高速なデータアクセスなどの利点から、現代の情報システムに欠かせない存在となっています。

RDBMSのデータモデルと構造

RDBMSのデータモデルと構造に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • リレーショナルモデルとテーブル構造
  • 主キーと外部キーによるテーブル間のリレーションシップ
  • 正規化とデータの整合性

リレーショナルモデルとテーブル構造

RDBMSは、リレーショナルモデルに基づいてデータを管理します。リレーショナルモデルでは、データを表形式で表現し、各表をテーブルと呼びます。テーブルは、行(レコード)と列(フィールド)で構成され、各セルにはデータが格納されます。

テーブルの各列には、特定のデータ型(整数、文字列、日付など)が割り当てられ、同じ列に格納されるデータは全て同じデータ型でなければなりません。また、各行は一意に識別できるように、主キー(プライマリーキー)と呼ばれる列を持ちます。

リレーショナルモデルでは、複数のテーブルを関連付けることで、データを柔軟に表現し、管理することができます。この関連付けには、主キーと外部キーが使用されます。

主キーと外部キーによるテーブル間のリレーションシップ

RDBMSでは、テーブル間の関連性を表現するために、主キーと外部キーを使用します。主キーは、テーブル内の各行を一意に識別するための列で、重複する値を持つことはできません。外部キーは、あるテーブルの列が、別のテーブルの主キーを参照することを示す列です。

外部キーを使用することで、テーブル間のリレーションシップを定義できます。例えば、「注文テーブル」と「顧客テーブル」があり、注文テーブルの「顧客ID」列が顧客テーブルの主キー「顧客ID」を参照する場合、注文テーブルの「顧客ID」列は外部キーとなります。

主キーと外部キーを使用したリレーションシップにより、データの整合性を維持し、関連するデータを効率的に検索・更新することができます。また、リレーションシップには、一対一、一対多、多対多の3種類があり、データモデルに応じて適切なリレーションシップを選択する必要があります。

正規化とデータの整合性

RDBMSでは、データの整合性を維持するために、正規化と呼ばれる設計手法が用いられます。正規化とは、テーブル内のデータの重複を最小限に抑え、データの依存関係を適切に管理するためのプロセスです。

正規化には、第1正規形(1NF)、第2正規形(2NF)、第3正規形(3NF)などの段階があり、それぞれの正規形を満たすことで、データの整合性と一貫性が向上します。正規化を適切に行うことで、データの更新時の不整合を防ぎ、データの冗長性を減らすことができます。

ただし、正規化を過度に行うと、テーブル数が増加し、パフォーマンスが低下する可能性があります。そのため、データモデルの設計時には、正規化とパフォーマンスのバランスを考慮する必要があります。

RDBMSのSQL言語とデータ操作

RDBMSのSQL言語とデータ操作に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • SQL言語の基本構文とデータ定義言語(DDL)
  • データ操作言語(DML)とCRUD操作
  • SQLを使用した複雑なクエリとパフォーマンスチューニング

SQL言語の基本構文とデータ定義言語(DDL)

RDBMSでは、データの操作や定義にSQL(Structured Query Language)と呼ばれる言語を使用します。SQLは、リレーショナルデータベースを操作するための標準的な言語であり、多くのRDBMS製品で共通して使用されています。

SQLの基本構文は、SELECT、INSERT、UPDATE、DELETEなどのキーワードを使用して、データの検索、挿入、更新、削除を行います。また、データ定義言語(DDL)と呼ばれる一連のコマンドを使用して、テーブルやインデックスの作成、変更、削除などのデータベースオブジェクトの管理を行います。

DDLの主なコマンドには、CREATE、ALTER、DROPなどがあります。例えば、CREATE TABLEコマンドを使用して新しいテーブルを作成したり、ALTER TABLEコマンドを使用してテーブルの構造を変更したりすることができます。

データ操作言語(DML)とCRUD操作

データ操作言語(DML)は、データの検索、挿入、更新、削除を行うためのSQL文です。DMLは、CRUD操作(Create、Read、Update、Delete)とも呼ばれ、データベースのデータを操作する基本的な機能を提供します。

SELECT文は、テーブルからデータを検索するために使用します。WHERE句を使用して検索条件を指定したり、ORDER BY句を使用して結果をソートしたりすることができます。INSERT文は、テーブルに新しいデータを挿入するために使用し、UPDATE文は既存のデータを更新するために使用します。DELETE文は、テーブルからデータを削除するために使用します。

これらのDMLを適切に組み合わせることで、データの検索、挿入、更新、削除を柔軟に行うことができます。また、トランザクション制御を使用して、複数のDML文を一つの論理的な単位として扱うことで、データの一貫性を維持することができます。

SQLを使用した複雑なクエリとパフォーマンスチューニング

RDBMSでは、SQLを使用して複雑なクエリを作成することができます。複数のテーブルを結合したり、サブクエリを使用したりすることで、より柔軟でパワフルなデータ検索が可能になります。また、集計関数や分析関数を使用して、データの集計や分析を行うこともできます。

しかし、複雑なクエリを実行する際には、パフォーマンスが問題になることがあります。クエリの実行時間が長くなったり、システムのリソースを大量に消費したりする可能性があるため、パフォーマンスチューニングが必要になります。

パフォーマンスチューニングでは、クエリの実行計画を分析し、ボトルネックとなっている部分を特定します。そして、インデックスの作成、クエリの書き換え、データモデルの見直しなどを行うことで、クエリのパフォーマンスを改善します。また、RDBMSの設定パラメータを適切に調整することで、システム全体のパフォーマンスを向上させることもできます。

RDBMSのトランザクション管理とデータの整合性

RDBMSのトランザクション管理とデータの整合性に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • トランザクションのACID特性
  • ロックとデッドロック
  • トランザクション分離レベルとデータの一貫性

トランザクションのACID特性

RDBMSでは、トランザクションと呼ばれる概念を使用して、データの整合性を維持します。トランザクションは、一連のデータベース操作を論理的な単位としてまとめたもので、ACID特性と呼ばれる4つの特性を満たす必要があります。

ACID特性は、Atomicity(原子性)、Consistency(一貫性)、Isolation(独立性)、Durability(永続性)の頭文字をとったものです。原子性は、トランザクション内の全ての操作が成功するか、全て失敗するかのどちらかであることを保証します。一貫性は、トランザクションの実行前後でデータベースの整合性が維持されることを保証します。独立性は、複数のトランザクションが同時に実行されても、互いに影響を与えないことを保証します。永続性は、トランザクションが成功した場合、その結果が永続的にデータベースに反映されることを保証します。

これらのACID特性を満たすことで、RDBMSはデータの整合性を維持し、信頼性の高いデータ管理を実現しています。

ロックとデッドロック

RDBMSでは、トランザクションの独立性を維持するために、ロックと呼ばれる仕組みを使用します。ロックは、データベースのリソース(テーブル、行、列など)に対する排他制御を行うことで、複数のトランザクションが同じリソースに同時にアクセスすることを防ぎます。

ロックには、共有ロック(リードロック)と排他ロック(ライトロック)の2種類があります。共有ロックは、複数のトランザクションが同じリソースを読み取ることを許可しますが、書き込みを禁止します。排他ロックは、1つのトランザクションが対象のリソースを読み取りと書き込みの両方で独占的に使用することを許可します。

しかし、ロックの使用には注意が必要です。複数のトランザクションが互いにロックを待ち合う状態になると、デッドロックと呼ばれる状況が発生する可能性があります。デッドロックが発生すると、関連するトランザクションが永久に待ち状態になってしまうため、RDBMSはデッドロックを検出し、自動的に解決する機能を持っています。

トランザクション分離レベルとデータの一貫性

RDBMSでは、トランザクション分離レベルと呼ばれる設定を使用して、トランザクション間のデータの一貫性を制御します。トランザクション分離レベルは、トランザクションが他のトランザクションから受ける影響の度合いを決定します。

一般的なトランザクション分離レベルには、Read Uncommitted、Read Committed、Repeatable Read、Serializableの4つがあります。Read Uncommittedは、他のトランザクションによる未コミットの変更を読み取ることを許可しますが、データの一貫性は保証されません。Read Committedは、コミットされた変更のみを読み取ることを許可し、ある程度のデータの一貫性を保証します。

参考サイト

  1. Microsoft. https://www.microsoft.com/ja-jp
  2. Oracle. https://www.oracle.com/jp/

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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