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公開：2024-10-01

AM-OneとCBJが投信ミドル・バックオフィス業務の効率化推進、基準価額の一者計算化を含む高度化を目指す

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• AM-OneとCBJが投信ミドル・バックオフィス業務の効率化を推進
• AM-OneのバックオフィスシステムをCBJに全面移管
• 基準価額の一者計算化を含む業務効率化・高度化を目指す

AM-OneとCBJの協働による投信業務効率化

アセットマネジメントOne株式会社（AM-One）と株式会社日本カストディ銀行（CBJ）は、基準価額の一者計算化を含む投信ミドル・バックオフィス業務の効率化・高度化推進に向けた協働検討を開始することで合意した。AM-Oneは2013年6月より、基準価額計算業務を含むポストトレード以降の投信ミドル・バックオフィス業務全般をCBJに業務委託している。^[1]

今回の取り組みでは、AM-Oneが保有する投信計理等のバックオフィスシステムを本年度中を目途にCBJに全面移管する予定だ。これにより、AM-One（委託会社）－CBJ（受託銀行/事務受任者）間の業務効率化・高度化をさらに進めることが可能となる。AM-Oneはシステムを含む投信ミドル・バックオフィス業務にかかる維持・運営負担から完全に解放され、運用業務への経営資源集中が可能になる。

CBJは、AM-Oneより事務受任中の投信ミドル・バックオフィス業務について、今後AM-Oneと協働で基準価額の一者計算化を含む業務効率化・高度化の実現に向け多面的に取り組む。将来的には、これらのノウハウ・サービスを広く他の資産運用会社向けに提供することも検討している。この取り組みは、広く本邦資産運用業の発展・高度化に資するものと考えられている。

AM-OneとCBJの協働内容まとめ

一者計算化について

一者計算化とは、投資信託の基準価額計算を委託会社と受託銀行の双方で行う従来の方式から、いずれか一方が行う方式に変更することを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 業務効率の向上と運用コストの削減
• 計算プロセスの簡素化によるエラーリスクの低減
• 基準価額算出の迅速化

AM-OneとCBJの協働では、この一者計算化を含む業務効率化・高度化を目指している。従来AM-Oneが担っていた基準価額計算業務をCBJに集約することで、AM-Oneは運用業務に経営資源を集中させることが可能になる。これにより、資産運用業界全体の競争力向上と、投資家へのサービス品質向上が期待される。

投信ミドル・バックオフィス業務の効率化に関する考察

AM-OneとCBJの協働による投信ミドル・バックオフィス業務の効率化は、資産運用業界全体にとって重要な一歩となる可能性が高い。特に基準価額の一者計算化は、業務プロセスの簡素化とコスト削減を同時に実現する革新的な取り組みだ。ただし、一者計算化によって従来のダブルチェック機能が失われる懸念もあり、計算精度の担保と適切な内部統制の構築が課題となるだろう。

この課題に対する解決策として、高度なシステム化とAI技術の活用が考えられる。例えば、機械学習を用いた異常値検出システムの導入や、ブロックチェーン技術を活用した透明性の高い計算プロセスの構築などが有効かもしれない。また、業界全体での標準化されたバックオフィスプラットフォームの構築も、将来的に追加されるべき機能として期待される。

今後、この取り組みが成功すれば、他の資産運用会社や受託銀行にも同様のモデルが広がる可能性が高い。資産運用立国を目指す日本にとって、バックオフィス業務の効率化は避けて通れない課題であり、AM-OneとCBJの協働が業界全体の変革を促す触媒となることを期待したい。規制当局との緊密な連携のもと、投資家保護と業務効率化のバランスを取りながら、さらなる進化を遂げていくことが重要だ。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「アセットマネジメントOne、日本カストディ銀行による投信ミドル・バックオフィス業務の効率化推進に向けた協働検討開始 | アセットマネジメントOne株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000138924.html, (参照 24-10-01).

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