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公開：2024-10-13

NTTデータグループが基幹ネットワークにNew Relicを導入、オブザーバビリティ強化でトラブルシューティングの迅速化を実現

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• NTTデータグループが基幹ネットワークにNew Relicを導入
• メトリクス収集頻度が10倍に向上し早期トラブルシューティングに貢献
• 8万ユーザーが利用する自社基幹ネットワークの可視化を実現

NTTデータグループがNew Relicを導入し基幹ネットワークの監視を強化

New Relic株式会社は、NTTデータグループが国内グループ会社約70社、200拠点、8万ユーザーが利用する自社基幹ネットワークにオブザーバビリティプラットフォーム「New Relic」を導入したことを2024年10月10日に発表した。NTTデータ先端技術株式会社がPoCから監視設計・導入・運用までを担当し、2024年8月に本格運用を開始している。^[1]

NTTデータグループは2021年からの4カ年計画で基幹ネットワークの最新化を進めており、レジリエンス、アジリティ、セキュアの強化を目指している。新しい基幹ネットワークではNFVによるネットワーク機器の仮想化やローカルブレイクアウト、ゼロトラストセキュリティなど最新のテクノロジーを採用し、トラフィック増大にも対応できる設計となっている。

New Relicの導入により、NTTデータグループは従来5分間隔だったメトリクス収集を30秒間隔に短縮し、瞬間的なトラフィック増加の把握が可能になった。これにより、問題の原因調査やトラブルシューティングの迅速化が期待される。また、直感的な操作性によりオペレーターのスキルに左右されず均質な監視が可能となり、ダッシュボードの共有による問題解決フローの高速化も見込まれている。

New Relic導入によるNTTデータグループの基幹ネットワーク監視の変化

オブザーバビリティについて

オブザーバビリティとは、システムの内部状態を外部から観測可能にする能力のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• システムの健全性と性能を可視化
• 問題の早期発見と迅速な対応を実現
• 複雑な分散システムの監視に効果的

NTTデータグループが導入したNew Relicは、オブザーバビリティプラットフォームとして機能し、メトリクス、イベント、ログ、トレースなどのテレメトリーデータを統合的に収集・分析する。これにより、5,000台規模のネットワーク機器で構成される巨大な基幹ネットワークの状態を詳細に把握し、迅速なトラブルシューティングや性能最適化を実現することが可能となる。

NTTデータグループのNew Relic導入に関する考察

NTTデータグループによるNew Relicの導入は、大規模な基幹ネットワークの可視化と管理効率化において画期的な取り組みだ。メトリクス収集頻度の大幅な向上により、瞬間的なトラフィック変動の検知が可能となり、ネットワークの安定性向上に大きく貢献するだろう。一方で、収集データ量の増加に伴うストレージコストの上昇や、より細かなデータ分析スキルの必要性など、新たな課題が浮上する可能性もある。

これらの課題に対しては、AIを活用したデータ分析の自動化やストレージの最適化技術の導入が有効な解決策となり得る。また、New Relicの機能をさらに活用し、アプリケーションレベルの監視との連携強化や、AIによる異常検知・予測機能の実装なども、今後期待される新機能だ。こうした取り組みにより、ネットワーク運用の自動化や予防保守の実現が進むことが予想される。

NTTデータグループのようなITサービス企業がオブザーバビリティツールを積極的に導入する動きは、業界全体に波及する可能性が高い。今後は、オブザーバビリティの概念がさらに進化し、ネットワークだけでなくクラウドサービスやIoTデバイスも含めた総合的なITインフラ管理へと発展していくことが期待される。New Relicには、こうしたトレンドを先取りした機能拡張や、より直感的なユーザーインターフェースの開発を期待したい。

参考サイト

1. ^ . 「NTTデータグループ、8万ユーザーが利用する自社基幹ネットワークにオブザーバビリティ（可観測性）プラットフォーム「New Relic」を導入 | New Relic株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000065.000109343.html, (参照 24-10-13).

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