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公開：2024-10-13

AMDが次世代AIインフラ向け新製品を発表、Instinct MI325XやPensando製品で性能向上

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• AMDが新型AIアクセラレータInstinct MI325Xを発表
• 高速ネットワーク通信用のPensando製品も発表
• AIインフラ向け性能と効率性を大幅に向上

AMDが次世代AIインフラ向け新製品を発表

AMDは2024年10月10日、「Advancing AI 2024」イベントにおいて、AIワークロード向けの新製品を発表した。LLMモデルのトレーニングや推論に特化したデータセンター向けアクセラレータ「Instinct MI325X」と、高速ネットワーク通信を実現する「Pensando Salina DPU」および「Pensando Pollara 400」が主な製品となっている。これらの製品は、AIインフラの性能と効率性を大幅に向上させることを目的としている。^[1]

Instinct MI325Xは、AMD CDNA 3アーキテクチャを採用し、256GBのHBM3Eメモリを搭載している。このメモリ構成により、6.0TB/秒の帯域幅を実現し、競合製品と比較して1.8倍のメモリ容量と1.3倍の帯域幅を提供する。また、FP16およびFP8演算性能においても、競合製品を1.3倍上回る理論ピーク性能を達成している。

一方、Pensando SalinaとPollara 400は、AIネットワーキングの最適化を目的としている。Salina DPUは前世代比で2倍の性能と帯域幅を実現し、Pollara 400は業界初のUEC（Ultra Ethernet Consortium）対応AIネットワークインターフェースカードとなっている。これらの製品により、AIクラスタ内の効率的なデータ転送と通信が可能となる。

AMD新製品の主な特徴まとめ

HBM3Eメモリについて

HBM3Eとは、High Bandwidth Memory 3Eの略称で、高帯域幅メモリの最新世代を指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 従来のHBM3と比較して高い帯域幥と容量
• 3次元積層技術による高密度実装
• AIワークロードに最適化された性能

AMD Instinct MI325Xに搭載されるHBM3Eメモリは、AIアクセラレータの性能向上に大きく貢献している。256GBという大容量と6.0TB/秒という高帯域幅により、大規模な言語モデルの処理や複雑なAIタスクの高速化が可能となる。これにより、データセンターにおけるAIワークロードの効率が飛躍的に向上すると期待されている。

AMDの新製品発表に関する考察

AMDの新製品発表は、急成長するAI市場において同社の競争力を大きく強化するものだと言える。特にInstinct MI325Xは、メモリ容量と帯域幅で業界をリードする性能を実現しており、大規模言語モデル（LLM）の処理において大きなアドバンテージとなるだろう。一方で、NVIDIAのような競合他社も継続的に新製品を投入しており、AI半導体市場での競争は今後さらに激化すると予想される。

高性能なAIアクセラレータの登場により、より大規模で複雑なAIモデルの開発と運用が可能になる一方で、消費電力や冷却の問題がさらに顕在化する可能性がある。データセンターの電力効率や環境負荷の観点から、パフォーマンスだけでなく電力効率の向上も重要な課題となるだろう。AMDには、高性能と省電力を両立する技術革新を継続的に推進することが求められる。

AIネットワーキング製品の発表は、AMDがAIインフラストラクチャ全体を視野に入れた戦略を展開していることを示している。Pensando製品によるネットワーク最適化は、大規模AIクラスタの効率的な運用に不可欠だ。今後は、アクセラレータとネットワーキング製品の統合ソリューションの提供や、ソフトウェアエコシステムの強化がAMDの競争力をさらに高める鍵となるだろう。

参考サイト

1. ^ . 「AMD Delivers Leadership AI Performance with AMD Instinct MI325X Accelerators」. https://www.amd.com/en/newsroom/press-releases/2024-10-10-amd-delivers-leadership-ai-performance-with-amd-in.html, (参照 24-10-13).
2. NVIDIA. https://www.nvidia.com/ja-jp/

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