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公開：2024-10-18

日本デジタルヘルス・アライアンスとDTAがデジタル治療普及促進で国際協働を開始、2030年の医療提供体制のロードマップ策定へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• JaDHAとDTAがデジタル治療普及促進の協働開始
• 2030年の医療提供体制のロードマップを策定
• デジタル治療の国際的な理解と認知率向上を目指す

日本デジタルヘルス・アライアンスとDTAの国際協働開始

株式会社日本総合研究所は、日本デジタルヘルス・アライアンス（JaDHA）がデジタルセラピューティクス・アライアンス（DTA）と、デジタル治療の普及促進を目指す国際的な協働に関する覚書を締結したことを2024年10月15日に発表した。この協働では、2030年にデジタル治療が社会実装された際の医療提供体制のあるべき姿を明らかにし、それに至るロードマップの策定に取り組むことで、持続可能な医療提供体制の実現を目指している。^[1]

この覚書締結の背景には、経済産業省が2024年3月に公表した「医療機器産業ビジョン2024」がある。このビジョンでは、デジタル治療を含む医療機器産業が高付加価値産業として成長していく方向性として、イノベーション創出のための研究開発投資とグローバル展開による投資回収の2つの循環による産業成長が掲げられている。

JaDHAとDTAの協働内容には、医療従事者や生活者などのデジタル治療の認知率向上に向けた協働、デジタル治療の承認・保険償還プロセスなどの国際的な調和に向けた協働、情報共有体制の整備と「2030年のあるべき姿」の実現に向けたロードマップの策定が含まれる。これらの取り組みを通じて、デジタル治療の持続的な開発・上市の実現および一層の発展を目指している。

JaDHAとDTAの協働内容まとめ

デジタル治療について

デジタル治療とは、ソフトウェアを用いて疾患の予防、管理、治療を行う新しい医療アプローチのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• デジタル技術を活用した治療法
• エビデンスに基づいた効果の実証
• 患者の生活に密着したケアの提供

デジタル治療は、従来の医薬品や医療機器と比較して、リアルタイムのデータ収集や個別化された治療提供が可能である点が特徴的だ。JaDHAとDTAの協働により、デジタル治療の国際的な認知度向上や規制の調和が進むことで、より多くの患者がこの新しい治療法の恩恵を受けられるようになることが期待されている。

JaDHAとDTAの国際協働に関する考察

JaDHAとDTAの協働は、デジタル治療の国際的な普及と標準化を促進する上で非常に重要な取り組みといえる。特に、医療従事者や生活者向けの認知率向上施策は、デジタル治療の社会実装を加速させる上で大きな効果が期待できるだろう。また、各国の承認や保険償還プロセスの調和は、グローバル展開を目指す企業にとって大きな追い風となることが予想される。

一方で、デジタル治療の急速な普及に伴い、データセキュリティやプライバシー保護に関する新たな課題が浮上する可能性も考えられる。これらの問題に対しては、国際的な規制フレームワークの整備や、患者データの匿名化技術の開発などが解決策として挙げられるだろう。さらに、医療従事者のデジタルリテラシー向上や、従来の治療法とデジタル治療の適切な併用方法の確立も今後の重要な課題となるかもしれない。

今後、JaDHAとDTAには、AIやIoT技術を活用したより高度なデジタル治療の開発支援や、レガシーシステムとの相互運用性の確保など、さらなる技術革新への取り組みが期待される。また、デジタル治療の費用対効果の検証や、長期的な健康アウトカムの評価方法の確立など、医療経済学的な側面からの研究も重要になってくるだろう。このような多角的なアプローチにより、2030年までに真に持続可能な医療提供体制の実現が可能になるのではないだろうか。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「日本デジタルヘルス・アライアンスと米国DTAがデジタル治療の普及促進を図る国際的な協働を開始 | 株式会社日本総合研究所のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000096.000068011.html, (参照 24-10-18).
2. 経済産業省. https://www.meti.go.jp/index.html

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