InstagramがDMのスクリーンショット防止機能を導入、ティーンエイジャーの安全性向上へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

InstagramがDMのスクリーンショット防止機能を発表
ティーンエイジャーを性的脅迫から守る対策の一環
消える画像や動画の無断保存を防止

Instagramの新機能によりティーンの安全性が向上

Instagramは米国時間2024年10月17日、ダイレクトメッセージ（DM）で送信された消える画像や動画のスクリーンショット撮影や画面録画を防止する新機能を発表した。この機能は、ティーンエイジャーを性的脅迫から守るための最新の対策の一つとなっている。犯罪者たちは子供やティーンエイジャーを標的に、金銭やギフトカードを要求し、支払わなければ露骨な画像をネットに投稿すると脅迫する手口を取っているのだ。^[1]

新機能の導入により、ユーザーは「表示1回」または「リプレイ許可」機能を使用して送信した写真や動画が、受信者によってアプリ内で直接スクリーンショットや画面録画されることを心配する必要がなくなる。この機能は、プライバシーを重視するユーザーにとって重要な進歩となるだろう。さらに、InstagramはDMでの裸体検出機能をグローバルに展開し、18歳未満のユーザーにはデフォルトで有効にすることも発表している。

Instagramは、この新機能に加えて、セクストーション（性的脅迫）スキャムに関する啓発キャンペーンも開始している。このキャンペーンでは、ティーンエイジャーがセクストーションの兆候を見分け、被害に遭った場合の対処法を学ぶための教育ビデオを提供する。また、親向けのコンテンツも用意され、セクストーションの理解や子供のサポート方法について情報を提供している。

Instagramの新セーフティ機能まとめ

	スクリーンショット防止	裸体検出機能	啓発キャンペーン
主な目的	プライバシー保護	不適切コンテンツの検出	ユーザー教育
対象ユーザー	全ユーザー	18歳未満のユーザー（デフォルト）	ティーンエイジャーと親
実装範囲	DM内の「表示1回」「リプレイ許可」機能	グローバル展開	米国、英国、カナダ、オーストラリア

セクストーションについて

セクストーションとは、性的な脅迫を通じて金銭や利益を得ようとする犯罪行為のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

被害者の露骨な画像や動画を利用した脅迫
金銭やギフトカードなどの要求
ソーシャルメディアを通じた若年層の標的化

セクストーション犯罪は、デジタル技術の発展とソーシャルメディアの普及に伴い、近年急増している。NCMECの報告によると、オンライン誘引の報告が2021年から2023年にかけて300%以上増加しており、特に若年層が被害に遭いやすい傾向にある。Instagramの新機能は、このような深刻な問題に対する技術的な解決策の一つとして位置づけられている。

Instagramの新セーフティ機能に関する考察

Instagramの新機能導入は、ティーンエイジャーのオンライン安全性向上に大きく貢献する可能性がある。スクリーンショット防止機能により、ユーザーは自身の画像や動画がDM内で無断で保存されることを心配せずにコミュニケーションを取ることができるようになるだろう。また、裸体検出機能のグローバル展開は、不適切なコンテンツのフィルタリングを強化し、若年ユーザーの保護に役立つと考えられる。

しかし、これらの機能にも課題が残されている。例えば、スクリーンショット防止機能は、別のデバイスでの撮影や高度な技術を持つユーザーによる回避の可能性がある。また、裸体検出機能が誤検知を起こす可能性も考慮する必要があるだろう。さらに、これらの機能が導入されることで、ユーザーが過度に安心し、リスクの高い行動を取ってしまう可能性も懸念される。

今後、Instagramには技術的な対策だけでなく、ユーザー教育や啓発活動の継続的な強化が求められる。セクストーションの手口は日々進化しているため、プラットフォーム側も常に新しい脅威に対応できるよう、機能の改善と更新を続ける必要があるだろう。また、法執行機関や児童保護団体との連携を強化し、オフラインでの支援体制も整備することが重要となる。