Wasmer 4.4がブラウザ上でのC言語コンパイル機能を実装、WebAssembly環境での直接実行が可能に

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Wasmer 4.4でC言語のWebAssemblyコンパイル機能を実装
  • ブラウザ上でClangを直接実行可能に
  • JavaScriptからC言語のコンパイルが可能に

Wasmer 4.4の新機能によりブラウザ上でC言語のコンパイルが可能に

Wasmer社は、スタンドアロンなWebAssemblyランタイムWasmerの最新版となるWasmer 4.4を2024年10月8日にリリースした。この新バージョンでは、C言語のコードをブラウザ上で直接WebAssemblyにコンパイル可能な機能が実装され、Chrome、Safari、Firefoxなどの主要ブラウザで動作することが確認されている。[1]

Wasmer 4.4の実装により、JavaScriptからC言語のコードを直接コンパイルすることが可能になり、オンラインIDEでのC言語プログラムのコンパイルと実行が実現した。WASIの制限によって以前は実現できなかったposix_spawnの呼び出しも可能となり、Clangの利便性が大幅に向上している。

さらに、Wasmer JS SDKを利用することで、WebAssembly環境でのC言語プログラムの実行が容易になった。ツールチェーンやインストールの複雑な設定が不要となり、Wasmerをインストールするだけでコンパイルと実行が可能になっている。

Wasmer 4.4の主な機能まとめ

項目 詳細
リリース日 2024年10月8日
主な新機能 C言語のWebAssemblyコンパイル機能
対応ブラウザ Chrome、Safari、Firefox
コンパイル環境 Clang、Wasmer JS SDK 0.8.0
特徴 ブラウザ上での直接コンパイル、複雑な設定不要
Wasmerの詳細はこちら

WebAssemblyについて

WebAssemblyとは、ブラウザ上で動作する低レベルなバイナリ形式のプログラミング言語であり、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 高速な実行速度と効率的なメモリ使用
  • C/C++などの言語からコンパイル可能
  • ブラウザ上でネイティブに近い性能を実現

Wasmer 4.4ではWebAssemblyの機能を活用し、従来のC言語プログラムをブラウザ上で直接実行することを可能にしている。複雑なツールチェーンやインストール作業が不要となり、WebAssemblyの利点を最大限に活用したプログラミング環境を提供している。

Wasmer 4.4に関する考察

Wasmer 4.4によるブラウザ上でのC言語コンパイル機能の実装は、Web開発における革新的な一歩となる可能性を秘めている。特にオンラインIDEの開発者にとって、ユーザーがブラウザ上でC言語プログラムを直接コンパイルできる環境を提供できることは、大きな価値を持つだろう。

一方で、100MB近いClangパッケージのダウンロードは、モバイル環境やネットワーク速度が遅い環境では課題となる可能性がある。Wasmer社がパッケージサイズの圧縮と最適化に取り組んでいるが、より効率的なダウンロード方式やストリーミング配信の導入も検討する必要があるだろう。

今後はPythonライブラリのコンパイルやJavaScriptからWebAssemblyへの変換など、さらなる機能拡張が期待される。特にWASIXの自己ホスティング化により、より多くのプログラミング言語やツールがWebAssembly環境で利用可能になることで、Web開発の可能性が大きく広がるはずだ。

参考サイト

  1. ^ Wasmer. 「Running Clang in the browser using WebAssembly · Blog · Wasmer」. https://wasmer.io/posts/clang-in-browser, (参照 24-10-24).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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