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KDDIとNTT東日本が通信設備の安全性確保で提携、NTT東日本全県域に拡大し早期解消を目指す

text: XEXEQ編集部


記事の要約

  • KDDIとNTT東日本が通信設備の安全性確保で提携
  • 不安全状態の早期解消を目指しNTT東日本全県域に拡大
  • 地域住民の安全確保と通信の安定提供を実現

KDDIとNTT東日本の通信設備安全性確保に向けた業務提携拡大

KDDIとNTT東日本は2024年7月30日から、両社が保有する通信設備の不安全状態解消を相互補完する業務提携の範囲を、NTT東日本全県域に拡大すると発表した。この提携により、引込線や通信ケーブルの垂れ下がり・切断などの不安全状態を早期に発見し、速やかに対処することが可能になる。[1]

本業務提携は、2019年の台風災害を契機に検討が重ねられ、2022年8月にNTT東日本千葉事業部とKDDIの間で開始された。その後、神奈川県にも対象範囲を拡大し、一定の効果が確認されたことから、今回のNTT東日本全県域への拡大が決定された。この取り組みにより、地域住民の安全確保と通信の安定提供が期待される。

具体的な取り組みとしては、不安全状態を発見した場合、速やかにケーブルを仮吊りするなどの一時改修措置を実施し、通信設備を管理する事業者に対して発生場所と措置内容の情報共有を行う。一時改修措置ができない場合でも、発生場所と不安全状態の情報を共有し、管理事業者による早期改修措置を促進する。

開始日 対象地域 主な取り組み内容 期待される効果
業務提携の概要 2024年7月30日 NTT東日本全県域 不安全状態の早期発見と対処 地域住民の安全確保
提携の経緯 2022年8月(初期) 千葉県、神奈川県 情報共有と相互補完 通信の安定提供
具体的な対応 発見次第即時 全対象地域 仮吊り等の一時改修措置 不安全状態の早期解消
情報共有の方法 随時 全対象地域 発生場所と措置内容の共有 管理事業者の早期対応促進

不安全状態について

不安全状態とは、通信設備が本来あるべき状態から逸脱し、安全性や機能性が損なわれている状況のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 通信ケーブルの垂れ下がりや切断
  • 電柱や支持物の傾きや損傷
  • 自然災害による設備の破損や機能不全

不安全状態は、通信サービスの品質低下や中断を引き起こすだけでなく、地域住民の安全を脅かす潜在的なリスクとなる。例えば、垂れ下がったケーブルは歩行者や車両の通行の妨げになり、事故の原因となる可能性がある。また、切断されたケーブルは感電の危険性があり、特に悪天候時には重大な事故につながる恐れがある。

KDDIとNTT東日本の業務提携に関する考察

KDDIとNTT東日本の業務提携拡大は、通信インフラの安全性向上に大きく貢献すると考えられるが、今後の課題も存在する。例えば、両社のシステムや作業プロセスの統合に時間がかかる可能性があり、初期段階では情報共有や対応にタイムラグが生じる恐れがある。また、プライバシーや競争法の観点から、情報共有の範囲や方法について慎重な検討が必要となるだろう。

今後、この業務提携をさらに発展させるためには、AIやIoT技術を活用した自動監視システムの導入が期待される。例えば、センサーネットワークを構築し、リアルタイムで通信設備の状態を監視することで、不安全状態をより早期に発見し、迅速な対応が可能になるだろう。また、ドローンを使用した巡回点検の導入も、効率的な保守管理につながる可能性がある。

長期的には、この業務提携モデルが他の通信事業者や公共インフラ事業者にも拡大されることが期待される。電力会社や鉄道会社など、同様に広範囲のインフラを管理する事業者との連携が実現すれば、社会インフラ全体の安全性と耐障害性が大幅に向上する可能性がある。このような業界を超えた協力体制の構築が、今後の日本のインフラ管理のモデルケースとなるかもしれない。

参考サイト

  1. ^ NTT東日本. 「通信設備の「不安全状態早期解消」提携を東日本全県域に拡大 | お知らせ・報道発表 | 企業情報 | NTT東日本」. https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20240730_01.html, (参照 24-08-01).

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