東大発AI予防医学研究所が5000万円を調達、健診データのみで認知症リスク判定するAICOGの事業展開を加速

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

株式会社AI予防医学研究所は2024年6月の設立後、機関投資家からシードラウンドとして5000万円の資金調達を実施した。認知症リスク判定AI「AICOG」を核として、特別な検査を必要とせず一般健診データのみでリスク判定が可能な画期的な予防医療システムの展開を目指している。^[1]

AI予防医学研究所は医療機関専門サプリメントメーカー株式会社ヘルシーパスと協力し、2024年10月20日に「AI予防医学研究会」を発足させた。全国50件のクリニックでAIを活用した予防医学研究とAICOGの深層学習進化を目的としたテスト運用が開始されている。

AICOGの特長は通常の健診データのみで認知症リスクを判定できる点にあり、この技術を活用して予防医療分野への本格参入を果たす。創薬・治験でのデータ活用や保険等金融分野への信用スコアリングなど、幅広い分野での事業展開が期待されている。

分野	詳細
医療分野	医療機関・健診機関・自治体向けのAICOG活用による予防医療支援
創薬分野	製薬企業向けのデータ活用サービス提供
金融分野	保険・金融企業向けの信用スコアリング活用
企業・自治体向け	予防医療促進と健康経営支援

深層学習とは、人工知能技術の一つで、多層のニューラルネットワークを用いて大量のデータから特徴を自動的に学習するシステムのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

AICOGでは深層学習技術を活用することで、一般的な健診データから認知症リスクを高精度に判定することを可能にしている。通常の健診データのみで判定が可能なため、特別な検査を必要とせず、大規模なスクリーニング検査の実施や過去の健診データの解析にも対応できる革新的なシステムとなっている。

AICOGの最大の利点は、特別な検査を必要とせず一般的な健診データのみで認知症リスクを判定できる点にある。従来のデジタルヘルスケアでは、特殊な検査やウェアラブルデバイスが必要とされることが多く、データ収集のハードルが高かったが、AICOGはこの課題を見事にクリアしている。

今後の課題として、AIの判定精度の向上や、医療機関との連携体制の構築が挙げられる。特に医療機関との協力関係を強化し、より多くの健診データを収集・分析することで、システムの信頼性をさらに高めていく必要があるだろう。また、個人情報保護の観点からのセキュリティ対策も重要な検討事項となる。

将来的には国際展開も視野に入れており、世界的な認知症患者の増加に対する解決策として期待される。医療・創薬・保険など様々な分野での活用が期待されるAICOGだが、各分野の規制や要件に適合させながら、いかに効果的なサービス展開を図るかが成功の鍵を握るだろう。

^ PR TIMES. 「東大発スタートアップ「AI予防医学研究所」シードラウンドとして5,000万円を調達 | 株式会社AI予防医学研究所のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000151803.html, (参照 24-11-01).

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