トビラシステムズが9月の詐欺電話調査レポートを公開、警察をかたる国際電話の着信が35倍に急増
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記事の要約
- トビラシステムズが詐欺電話やSMSに関する9月分の調査レポートを公開
- 末尾「0110」の警察をかたる国際電話の着信が35倍に急増
- 国際電話詐欺の6割が「+1(844)」からの着信
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特殊詐欺による国際電話の着信が深刻化
特殊詐欺やフィッシング詐欺の対策サービスを提供するトビラシステムズは、2024年9月の詐欺電話や詐欺SMSに関する独自調査レポートを10月30日に公開した。国際電話番号データベースへの新規登録割合が60.6%まで増加し、特に末尾「0110」の警察をかたる国際電話からの着信が6月と比べて35倍に急増している状況が明らかになった。[1]
北米地域からの国際電話詐欺が最も多く確認されており、そのうち6割が「+1(844)」からの着信となっている。携帯電話不正利用防止法の改正により2024年4月から契約時の本人確認義務の対象となった特定IP電話番号は減少傾向にある一方で、国際電話番号を使用した詐欺が増加の一途をたどっている。
また総務省をかたる国際電話詐欺では、自動音声で「2時間後に電話が使えなくなる」と警告し、番号を押すと担当者につながるという手口も確認されている。犯罪グループは大量の電話番号を使い捨てながら詐欺を行う傾向があり、時期や社会情勢によって手口が巧妙化している。
警察をかたる国際電話の詳細データ
項目 | 詳細 |
---|---|
着信増加時期 | 2024年7月から増加傾向 |
増加率 | 6月比35倍に急増 |
主な使用番号 | 末尾「0110」の国際電話番号 |
使用される国番号 | 使用されていない国番号「+803」が多数 |
特徴 | 国番号を除いた部分が実在する警察署の電話番号と一致 |
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特定IP電話番号について
特定IP電話番号とは、インターネットプロトコルを利用した音声通信サービスで使用される電話番号のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- インターネット回線を使用した通話が可能
- 従来の固定電話より通話料金が安価
- 2024年4月から本人確認が義務化
特定IP電話番号は携帯電話不正利用防止法の改正により、2024年4月から契約時の本人確認が義務付けられることになった。この規制強化により特殊詐欺に使用される特定IP電話番号は減少傾向にあるものの、代わりに国際電話番号を使用した詐欺が増加している状況が明らかになっている。
警察をかたる国際電話詐欺に関する考察
警察をかたる国際電話詐欺の急増は、特定IP電話番号への規制強化が新たな犯罪手法を生み出す要因となった可能性が高い。国際電話番号を使用することで発信元の特定が困難になり、実在する警察署の番号を模倣することで信頼性を装う手口は巧妙化の一途をたどっている。
今後は国際電話番号を使用した詐欺への対策強化が急務となるだろう。国際的な法執行機関との連携強化や、AIを活用した不正発信の検知システムの導入など、新たな対策技術の開発が求められる。詐欺対策サービスの普及により、被害の未然防止に向けた取り組みがより一層重要になってくる。
また、一般市民への啓発活動も重要な課題となっている。警察や総務省をかたる詐欺の手口が巧妙化する中、高齢者を中心とした脆弱な層への情報提供や教育が必要不可欠だ。行政・民間企業・地域社会が連携し、詐欺被害防止のための包括的な対策を講じることが望まれる。
参考サイト
- ^ トビラシステムズ株式会社. 「トビラシステムズ 特殊詐欺・フィッシング詐欺に関するレポート(2024年9月) |トビラシステムズ株式会社」. https://tobila.com/news/report/p2073/, (参照 24-11-01).
- 総務省. https://www.soumu.go.jp/
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