セキュリティ

SECURITY

公開：2024-11-02

【CVE-2024-20415】シスコシステムズがFirepower Management Center Softwareの深刻な脆弱性を公開、情報漏洩のリスクに警鐘

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Cisco FMCにクロスサイトスクリプティングの脆弱性
• CVSS深刻度基本値6.1の警告レベル
• 影響を受けるバージョンは6.2.3から6.4.0

Cisco Firepower Management Center Software 6.2.3-6.4.0の脆弱性

シスコシステムズは2024年10月23日、Cisco Firepower Management Center Softwareに存在するクロスサイトスクリプティングの脆弱性を公開した。この脆弱性は【CVE-2024-20415】として識別されており、CVSS v3による深刻度基本値は6.1で警告レベルに分類されている。^[1]

この脆弱性の攻撃元区分はネットワークであり、攻撃条件の複雑さは低いとされている。また、攻撃に必要な特権レベルは不要だが、利用者の関与が必要とされており、影響の想定範囲に変更があるとされている。

影響を受けるバージョンは、Cisco Firepower Management Center Software 6.2.3から6.4.0までのすべてのバージョンとなっている。この脆弱性により、情報の取得や改ざんの可能性が指摘されており、早急な対応が推奨されている。

Cisco FMC脆弱性の影響範囲

クロスサイトスクリプティングについて

クロスサイトスクリプティングとは、Webアプリケーションの脆弱性の一つで、攻撃者が悪意のあるスクリプトをWebサイトに埋め込むことができる脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• ユーザーのブラウザ上で不正なスクリプトが実行される
• Cookie情報の窃取やセッションハイジャックが可能
• Webサイトの表示内容の改ざんが可能

Cisco Firepower Management Center Softwareで発見された脆弱性は、CWE-79として分類されるクロスサイトスクリプティングの典型的な例となっている。この脆弱性は攻撃条件の複雑さが低く、特権レベルも不要なため、多くの攻撃者にとって比較的容易な攻撃対象となる可能性が高い。

Cisco FMCの脆弱性に関する考察

Cisco Firepower Management Center Softwareの脆弱性は、ネットワークセキュリティ管理の中核を担うツールであるだけに、その影響は看過できない。特に攻撃条件の複雑さが低く、特権レベルが不要という点は、潜在的な攻撃者にとって魅力的な標的となる可能性が高いだろう。

今後はクロスサイトスクリプティング対策として、入力値の検証やサニタイズ処理の強化が必要となるだろう。また、定期的なセキュリティアップデートの適用や、脆弱性スキャンの実施など、予防的なセキュリティ対策の重要性も増していくと考えられる。

長期的な観点では、セキュリティ製品自体の脆弱性管理の在り方についても再考が必要となってくる。特にFirepower Management Centerのような重要なセキュリティ製品においては、開発段階からのセキュリティ設計の見直しや、脆弱性発見時の迅速な対応体制の構築が求められるだろう。

参考サイト

1. ^ JVN. 「JVNDB-2024-011725 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース」. https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2024/JVNDB-2024-011725.html, (参照 24-11-02).

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