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【CVE-2024-47939】リコー製プリンタおよび複合機のWeb Image Monitorにバッファオーバーフロー脆弱性、任意コード実行のリスク

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • リコー製プリンタ・複合機にバッファオーバーフロー脆弱性
  • HTTPリクエスト解析処理に重大な不備
  • 任意コード実行やDoS攻撃のリスクあり

Web Image Monitorのバッファオーバーフロー脆弱性

株式会社リコーは2024年10月31日、同社製レーザープリンタおよび複合機に実装されているWeb Image Monitorにおいて、スタックベースのバッファオーバーフローの脆弱性が発見されたことを公開した。Web Image MonitorはリコーのプリンタおよびMFP本体内部で動作するウェブサーバであり、HTTPリクエストの解析処理に重大な不備が確認されている。[1]

この脆弱性はCVSSスコア9.8と評価される深刻なものであり、攻撃者が細工したリクエストを送信することで任意のコードを実行できる可能性がある。また、サービス運用妨害(DoS)状態を引き起こすことも可能であり、組織のプリンタインフラに重大な影響を及ぼす恐れがある。

リコーは影響を受ける製品のユーザーに対して、Web Image Monitorを最新版にアップデートするよう強く推奨している。この脆弱性は広州大学サイバースペース先進技術研究所の研究チームによって発見され、【CVE-2024-47939】として識別されており、製品開発者との調整を経て公表に至った。

Web Image Monitor脆弱性の影響範囲

項目 詳細
脆弱性の種類 スタックベースのバッファオーバーフロー(CWE-121)
影響を受けるシステム Web Image Monitor搭載のリコー製レーザープリンタ・MFP
CVSSスコア 9.8(深刻度:重大)
想定される影響 任意コード実行、DoS攻撃
対策方法 Web Image Monitorの最新版へのアップデート

バッファオーバーフローについて

バッファオーバーフローとは、プログラムがメモリ上に確保された領域(バッファ)を超えてデータを書き込もうとする際に発生する脆弱性のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • メモリ破壊による予期せぬプログラムの動作
  • 悪意のあるコード実行の可能性
  • システムクラッシュやサービス停止の原因

Web Image Monitorで発見された脆弱性は、スタックベースのバッファオーバーフロー(CWE-121)に分類され、HTTPリクエストの解析処理における不備が原因となっている。この種の脆弱性は攻撃者による任意のコード実行を可能にし、組織のプリンタインフラに重大な影響を及ぼす可能性があるため、早急なアップデートが推奨される。

Web Image Monitorの脆弱性に関する考察

プリンタや複合機のウェブインターフェースにおける脆弱性は、企業の印刷インフラ全体に影響を及ぼす可能性があり、特に注意が必要である。Web Image Monitorの脆弱性は、HTTPリクエスト処理という基本的な機能に存在するため、攻撃者にとって比較的容易な攻撃対象となる可能性が高く、早急な対策が求められる。

今後は同様の脆弱性を防ぐため、開発段階でのセキュリティテストの強化が重要となるだろう。特にメモリ管理に関する処理については、より厳密なバッファサイズのチェックやメモリ保護機能の実装が必要となる。開発プロセスの見直しと、セキュリティ意識の向上が求められている。

また、組織のセキュリティ管理者は、プリンタや複合機のファームウェアアップデートを定期的に確認し、適用する体制を整える必要がある。IoT機器のセキュリティ管理が重要性を増す中、プリンタインフラのセキュリティ強化は今後さらに重要になるだろう。

参考サイト

  1. ^ JVN. 「JVN#87770340: Web Image Monitorを実装している複数のリコー製レーザープリンタおよび複合機(MFP)におけるスタックベースのバッファオーバーフローの脆弱性」. https://jvn.jp/jp/JVN87770340/index.html, (参照 24-11-02).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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