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量子コンピュータベンチャーQunaSysが17億円の資金調達、誤り訂正技術の実用化と産業応用を加速

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

量子コンピュータベンチャーQunaSysが17億円の資金調達、誤り訂正技術の実用化と産業応用を加速

PR TIMES より


記事の要約

  • QunaSysが総額17億円の資金調達を実施
  • 三井住友銀行と5億円のコミットメントライン契約を締結
  • KDDI、京セラと資本業務提携に向け合意

量子コンピュータベンチャーQunaSysの大規模資金調達

量子コンピュータ向けアルゴリズム・ソフトウェア開発を手掛けるQunaSysは、スパークス・アセット・マネジメントがリードインベスターを務め、シリーズB2ラウンドで総額17億円の資金調達を2024年11月1日に実施した。同時に三井住友銀行と5億円のコミットメントライン契約を締結し、KDDI株式会社や京セラ株式会社との資本業務提携に向けても合意に至ったのだ。[1]

QunaSysは2022年以降、富士通や三菱電機などとの共同研究を通じて量子化学計算の新手法QSCIを開発するとともに、誤り耐性量子コンピュータ時代を見据えたCAEなどの応用方法の開拓を進めてきた。2022年11月にはQURI Parts、2024年10月にはQURI SDKをリリースし、量子コンピュータの産業応用を加速している。

大阪大学の藤井研究室との共同研究による独自の誤り訂正アーキテクチャの開発や、日本ゼオンとの材料開発データマネジメントシステムの構築にも注力している。2023年10月にはデンマークに拠点を設立し、欧州市場への展開も開始しており、グローバルな事業拡大を推進している。

QunaSysの資金調達内容まとめ

項目 詳細
調達金額 17億円(シリーズB2ラウンド)
リードインベスター スパークス・アセット・マネジメント株式会社
主要投資家 JICベンチャー・グロース、富士通ベンチャーズ、三菱電機、大阪大学ベンチャーキャピタル、KDDI、京セラ、日本ゼオン
追加契約 三井住友銀行と5億円のコミットメントライン契約
提携内容 KDDIおよび京セラとの資本業務提携合意

誤り訂正技術について

量子コンピュータにおける誤り訂正技術とは、量子ビットの状態を保護し計算の精度を向上させるための重要な技術である。以下のような特徴が挙げられる。

  • 量子状態の不安定性を補正し計算精度を向上
  • 量子コンピュータの実用化に不可欠な基盤技術
  • 複数の物理量子ビットで論理量子ビットを構成

QunaSysは大阪大学の藤井研究室との共同研究を通じて独自の誤り訂正アーキテクチャを開発している。この技術開発により、量子コンピュータの実用化に向けた重要な一歩となり、産業応用の可能性が大きく広がることが期待されている。

量子コンピュータの産業応用に関する考察

QunaSysの資金調達成功は、量子コンピュータ技術の産業応用への期待の高まりを示している。特に材料開発シミュレーションや量子化学計算の分野での実用化に向けた取り組みは、従来の計算機では解決できなかった課題に対する新たなアプローチとなるだろう。

一方で誤り訂正技術の実用化には依然として技術的な課題が残されており、産業界での実践的な応用までには時間を要する可能性がある。誤り耐性量子コンピュータの実現に向けては、ハードウェアとソフトウェアの両面での継続的な技術革新が不可欠だ。

今後は量子コンピュータの産業応用を加速させるため、企業間連携やエコシステムの構築がより重要になってくる。QunaSysには量子コンピュータ技術の社会実装を牽引する存在として、産学連携の強化や人材育成にも注力してほしい。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「量子コンピュータベンチャーのQunaSys 総額17億円の資金調達を実施 | 株式会社QunaSysのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000050.000041464.html, (参照 24-11-02).

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