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NEDOが半導体後工程自動化・標準化プロジェクトを採択、MRIがSATASと共に2028年度の実用化目指す

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • NEDOが半導体後工程の自動化・標準化技術開発を採択
  • MRIがSATASの組織運営・事業推進を支援
  • 2028年度以降の実用化を目指し競争力強化へ

半導体後工程自動化・標準化技術研究組合の開発プロジェクト始動

株式会社三菱総合研究所は、NEDOの「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」において、SATASによる半導体後工程の自動化・標準化技術開発が2024年11月7日に採択されたことを発表した。SATASは半導体製造の後工程における完全自動化に向けた装置間インタフェースの仕様開発と実装を進めることになっている。[1]

この研究開発プロジェクトでは、後工程の完全自動化に必要となる装置間の物理的・論理的な業界標準インタフェースの仕様作成と実装が進められることになった。各装置を統合したパイロットラインでの結合試験や動作検証を通じて、エネルギー生産性の改善に向けた取り組みが展開されることになるだろう。

標準インタフェースと自動化技術の実現により、半導体後工程に並列処理の概念が導入され、多様なSoC技術に対応できる柔軟な完全自動化ラインの構築が可能になる。MRIはSATASの活動を幅広くサポートし、2028年度以降の実用化を目指して日本の半導体産業の競争力強化に貢献していく方針だ。

半導体後工程自動化・標準化プロジェクトの詳細

項目 詳細
実施組織 半導体後工程自動化・標準化技術研究組合(SATAS)
支援組織 株式会社三菱総合研究所(MRI)
研究開発内容 装置間インタフェースの仕様開発・実装、パイロットラインでの検証
実用化目標 2028年度以降
期待される効果 柔軟な完全自動化ライン構築、エネルギー生産性の改善
プロジェクトの詳細についてはこちら

SoCについて

SoCとは「System on Chip」の略称で、1つの半導体チップ上に必要な機能を統合したシステムのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 複数の機能を1チップに集積し省スペース化を実現
  • 消費電力の削減と高性能化の両立が可能
  • 設計の自由度が高く多様な用途に対応可能

半導体後工程の自動化・標準化技術開発において、SoC技術への対応は重要な課題となっている。多様化するSoC技術に柔軟に対応できる生産ラインの構築は、半導体産業の競争力強化とサプライチェーンの強靭化に不可欠な要素として位置付けられているのだ。

半導体後工程自動化に関する考察

半導体後工程の自動化・標準化は人材不足や生産効率の向上という観点から極めて重要な取り組みである。特に装置間インタフェースの標準化によって、異なるメーカーの装置を組み合わせた柔軟な生産ラインの構築が可能になり、サプライチェーンのレジリエンス向上にも寄与するだろう。

一方で、標準化の推進には業界全体の合意形成や既存設備との互換性確保など、様々な課題が存在している。特に既存の生産ラインからの移行においては、一時的な生産効率の低下や追加投資の必要性など、経営判断の難しい局面も想定されるのだ。

今後は国際標準化の推進や人材育成など、技術開発以外の取り組みも重要になってくる。半導体産業のグローバルな競争力強化に向けて、産学官が連携した包括的な支援体制の構築が望まれるところだ。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「NEDO 公募「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発(委託)」における 「先端パッケージング等を含む後工程の自動化にかかる技術開発」の採択について | 株式会社三菱総合研究所のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000166.000050210.html, (参照 24-11-08).

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