バクラクがAI-OCR機能を強化、インボイス番号と電話番号の自動読取りで業務効率化を促進

text: XEXEQ編集部

記事の要約

バクラクがAI-OCR機能を大幅強化
インボイス番号と電話番号の自動読取りが可能に
企業名や店舗名の自動入力精度が向上

バクラクのAI-OCR機能強化による業務効率化

株式会社LayerXは、バクラク経費精算とバクラク電子帳簿保存のAI-OCR機能を大幅に強化したことを発表した。この機能強化により、適格事業者番号の読み取り情報から国税庁公表の情報を参照し、取引先マスタデータに無い企業名を高精度で入力可能になった。また、電話番号の読み取りと登録済み店舗名の参照による入力補完機能も追加されている。^[1]

バクラクシリーズは、AI-OCRを中心とした入力の手間とミスを削減する体験づくりに注力してきた。複数ファイルの一括アップロードと高速・高精度な自動読み取り機能は、管理部門や全社従業員の業務効率化に大きく貢献している。その結果、提供開始から約3年で累計10,000社以上の企業に導入されるまでに成長した。

2024年からは"AI中心体験設計（AI-UX）構想"を掲げ、さらなるバックオフィス業務の効率化に取り組んでいる。経費精算や電子帳簿保存法対応において、AI-OCRによる自動読み取り・入力機能は非常に有用だが、企業の取引先マスタデータベースに未登録の情報も存在するため、一部の入力項目で精度を担保するのが難しかった。今回の機能強化はこの課題解決を目指している。

バクラクのAI-OCR機能強化の概要

	適格事業者番号読取り	電話番号読取り
主な機能	国税庁情報参照による企業名入力	登録済み店舗名の参照と入力補完
対象サービス	バクラク経費精算、バクラク電子帳簿保存	バクラク経費精算、バクラク電子帳簿保存
期待される効果	未登録取引先の高精度入力	店舗情報の自動入力精度向上
目的	入力の手間とミスの削減	入力の手間とミスの削減

バクラクのAI-OCR機能強化に関する考察

バクラクのAI-OCR機能強化は、経費精算や電子帳簿保存の業務効率化に大きく貢献する一方で、データの正確性や個人情報保護に関する新たな課題が生じる可能性がある。例えば、AI-OCRによる自動入力が間違った情報を取り込んでしまった場合、それを見逃すリスクが高まる可能性がある。また、電話番号などの個人情報を自動で取り込むことによるプライバシーリスクも考慮する必要があるだろう。

今後追加してほしい機能としては、AI-OCRの読取り結果に対する人間によるチェック機能や、自動入力された情報の履歴管理機能が挙げられる。これらの機能により、AI-OCRの精度向上と同時に、人間による最終確認プロセスを効率化することが可能になるだろう。さらに、複数の書類を突合して整合性をチェックする機能も、データの信頼性向上に役立つはずだ。

バクラクの今後の展開としては、AI-OCRの精度向上だけでなく、読み取ったデータを活用した経営分析や予測機能の提供が期待される。例えば、経費データの傾向分析や予算管理への活用、取引先との関係性分析などが可能になれば、単なる業務効率化ツールから経営判断を支援するプラットフォームへと進化する可能性がある。AI技術の進展とビジネスニーズを的確に捉えた機能拡張に期待したい。