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【CVE-2024-50105】Linux kernelにSoundwire脆弱性、SC7280カードのストリーム割り当てに問題

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Linux kernelにSoundwire関連の脆弱性が発見
  • SC7280カードでのSoundwireストリーム割り当ての修正
  • NULL pointer dereferenceの問題に対処

Linux kernelのSoundwire脆弱性【CVE-2024-50105】

Linuxカーネルにおいて、QualcommのSC7280サウンドカードに関するセキュリティ上の脆弱性が2024年11月5日に公開された。Soundwireランタイムストリームの割り当てに関する処理がSC7280カードで適切に行われておらず、NULL pointer dereferenceや初期化されていないメモリアクセスが発生する可能性が確認されている。[1]

この問題は15c7fab0e047のコミットによってSoundwireランタイムストリームの割り当てが各マシンのサウンドカードドライバに移行された際に発生した。SC7280カードの更新が漏れたことにより、SDM845で同様の問題が確認されるなど、複数のQualcommデバイスに影響を及ぼす可能性が指摘されている。

この脆弱性はLinuxバージョン6.8から6.11.5までの期間に影響を与えることが判明した。また、修正パッチは176a41ebec42およびdb7e59e6a39aのコミットによって提供され、Linux 6.11.6以降のバージョンでは問題が解決されている。

Linux kernelの影響を受けるバージョンまとめ

項目 詳細
CVE番号 CVE-2024-50105
影響を受けるバージョン Linux 6.8 ~ Linux 6.11.5
修正バージョン Linux 6.11.6以降
修正コミット 176a41ebec42、db7e59e6a39a
公開日 2024年11月5日

Soundwireについて

Soundwireとは、モバイルおよび組み込みプラットフォーム向けの低電力オーディオインターフェース規格のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • 低レイテンシーでのオーディオ信号伝送が可能
  • 複数のオーディオストリームを同時に処理可能
  • 省電力設計によりモバイルデバイスに最適化

Linuxカーネルにおいて、SoundwireドライバはQualcommのプラットフォームで広く使用されている。特にSC7280やSDM845などのチップセットでは、オーディオ処理の中核を担う重要なコンポーネントとして機能している。

Linux kernelのSoundwire脆弱性に関する考察

今回の脆弱性は、コードのリファクタリングにおける見落としが原因となっており、システム全体の品質管理プロセスの重要性を浮き彫りにしている。特にドライバコードの移行作業においては、影響を受ける全てのデバイスを漏れなく特定し、適切な更新を行う必要性が明確になった。

また、この問題はオープンソースコミュニティの迅速な対応能力を示す好例となっている。脆弱性の発見から修正パッチの提供まで、効率的な対応が行われたことは評価に値する。今後は、コード変更時の影響範囲の特定と検証プロセスをより強化する必要があるだろう。

将来的には、ドライバコードの依存関係をより明確に管理するためのツールや仕組みの導入が望まれる。特にハードウェア固有の処理を含むコードの移行においては、より慎重な検証プロセスと、自動化されたテストケースの拡充が重要になってくるだろう。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-50105, (参照 24-11-14).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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