セキュリティ

SECURITY

公開：2024-11-16

【CVE-2024-47441】After Effects 24.6.2以前のバージョンに深刻な脆弱性、任意のコード実行のリスクが浮上

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• After Effectsに任意のコード実行の脆弱性が発見
• バージョン24.6.2以前のバージョンが影響を受ける
• 悪意のあるファイルを開くことで脆弱性が発現

After Effects 24.6.2以前のバージョンにおける脆弱性の発見

Adobeは2024年11月12日、After Effectsのバージョン23.6.9および24.6.2以前において深刻な脆弱性【CVE-2024-47441】を発見したことを公開した。この脆弱性は現在のユーザーコンテキストで任意のコードを実行できる可能性があり、悪意のあるファイルを開くことで脆弱性が発現する危険性が指摘されている。^[1]

この脆弱性はOut-of-bounds Write（CWE-787）として分類され、CVSSスコアは7.8と高い深刻度を示している。攻撃には特権は不要だが、ユーザーの操作を必要とし、影響範囲は限定的であることが報告されている。脆弱性の影響を受けるバージョンは23.6.9から24.6.2以前のバージョンに及んでいる。

Adobeはこの脆弱性に対して、速やかな対応を呼びかけている。CISAによる評価では、この脆弱性の自動化された攻撃の可能性は現時点では確認されていないものの、技術的な影響は深刻であることが指摘されている。

After Effects 24.6.2以前のバージョンの脆弱性詳細

脆弱性の詳細はこちら

Out-of-bounds Writeについて

Out-of-bounds Writeとは、プログラムが割り当てられたメモリ領域の範囲外にデータを書き込もうとする脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• メモリ破壊によるシステムの不安定化
• 任意のコード実行の可能性
• 機密情報の漏洩リスク

After Effectsで発見されたOut-of-bounds Write脆弱性は、ユーザーが悪意のあるファイルを開くことで発現する可能性がある。この脆弱性が悪用された場合、攻撃者は現在のユーザー権限でシステム上で任意のコードを実行できる可能性があり、データの改ざんや情報漏洩などのリスクが存在する。

After Effects 24.6.2の脆弱性に関する考察

After Effectsにおける今回の脆弱性は、ユーザーの操作を必要とする点で攻撃の難易度は比較的高いと評価できる。しかし、一度悪用されると任意のコード実行が可能となり、システムに深刻な影響を及ぼす可能性があるため、早急なアップデートが推奨されるだろう。

今後の課題として、ファイル処理時のメモリ管理をより厳密に行う必要性が浮き彫りとなった。特に大規模なメディアファイルを扱うAfter Effectsでは、メモリの境界チェックやバッファオーバーフロー対策を強化することが重要である。

将来的には、サンドボックス環境でのファイル処理やAIを活用した不正ファイルの検知機能の実装が期待される。After Effectsの開発チームには、セキュリティと使いやすさのバランスを保ちながら、より安全な製品開発を進めてほしい。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-47441, (参照 24-11-16).

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