公開:

【CVE-2024-46951】Artifex Ghostscript 10.04.0未満に脆弱性、任意コード実行の危険性が浮上

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Ghostscriptの脆弱性が公開
  • Pattern色空間での未チェックポインタが発見
  • 任意コード実行の可能性が判明

Artifex Ghostscript 10.04.0における脆弱性

Artifex Ghostscriptは2024年11月10日、Pattern色空間における実装ポインタの未チェックに起因する脆弱性【CVE-2024-46951】を公開した。この脆弱性はpsi/zcolor.cファイル内で発見され、任意のコード実行を許可してしまう可能性があることが確認されている。[1]

脆弱性の深刻度はCVSS 3.1基準で7.8のHIGHに設定されており、攻撃元区分はローカル、攻撃条件の複雑さは低いとされている。特権レベルは不要だが利用者の関与が必要とされ、機密性・完全性・可用性への影響がすべて高いレベルに分類されているのだ。

CWE(共通脆弱性タイプ一覧)では「CWE-824:初期化されていないポインタへのアクセス」に分類されており、SSVCによる評価では脅威の自動化の可能性は無しとされている。また、技術的な影響は全体として評価されており、バージョン2.0.3での評価が行われた。

Artifex Ghostscript 10.04.0の脆弱性詳細

項目 詳細
CVE識別番号 CVE-2024-46951
影響を受けるバージョン Artifex Ghostscript 10.04.0未満
CVSS値 7.8(HIGH)
脆弱性タイプ CWE-824(初期化されていないポインタへのアクセス)
発見場所 psi/zcolor.cファイル内
影響範囲 機密性・完全性・可用性すべてに高い影響

Pattern色空間について

Pattern色空間とは、画像処理やグラフィックス処理において繰り返しパターンや複雑な塗りつぶしを実現するための色空間システムのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • 繰り返しパターンの定義と適用が可能
  • 複雑な塗りつぶしパターンの実装に使用
  • ベクターグラフィックスでの柔軟な表現を実現

GhostscriptにおけるPattern色空間の実装は、PostScriptやPDFファイルの処理において重要な役割を果たしている。今回発見された実装ポインタの未チェックという脆弱性は、Pattern色空間の処理時に適切な検証が行われていないことが原因で、攻撃者による任意のコード実行を許してしまう可能性があるのだ。

Ghostscript脆弱性に関する考察

Ghostscriptの脆弱性対策として、実装ポインタの適切な初期化チェックの導入が重要な課題となっている。Pattern色空間の処理において未チェックのポインタを利用することは、セキュリティ上の重大なリスクを生み出す可能性があり、特にPDFファイルの処理を行う環境では慎重な対応が必要になるだろう。

今後はPattern色空間の実装における安全性の向上が求められており、特にポインタ操作に関する厳格な検証メカニズムの導入が望まれる。また、CVSSスコアが7.8と高い値を示していることから、システム管理者は早急なアップデートの適用を検討する必要があるのだ。

長期的な観点では、Ghostscriptのセキュリティアーキテクチャの見直しも検討に値する。特にメモリ管理とポインタ操作に関する包括的な安全性の確保が重要であり、セキュリティテストの強化とコードレビューのプロセス改善が期待される。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-46951, (参照 24-11-16).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「セキュリティ」に関するコラム一覧「セキュリティ」に関するニュース一覧
ブログに戻る

コメントを残す

コメントは公開前に承認される必要があることにご注意ください。