NEDOとKDDI、JALがドローン5機体の同時運航に成功、運航管理システムの有効性を実証

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

NEDOとKDDI、JALが全国4地点のドローン5機体同時運航に成功
運航管理システムにイレギュラー対応機能を追加し安全性を向上
多数機同時運航の制度設計に向けた知見を獲得

NEDOのドローン5機体同時運航による運航管理システムの実証実験

NEDOは2024年10月28日から31日にかけて、KDDIおよびJALと共同で1人の遠隔操縦者が全国4地点のドローン計5機体を同時運航する実証実験を実施した。運航管理システムにはヒューマンエラー防止のためのイレギュラー発生時の音声通知や操作支援機能が追加され、気象条件など異なる環境下での安全かつ効率的な運航が可能になったのだ。^[1]

運航管理システムの開発はKDDIが担当し、JALは航空安全に関わる知見・技術を基にリスク評価を実施して運用手順を策定した。システムと運用手順の有効性が確認された一方で、機体やシステムの不具合、運航環境の変化といったイレギュラーが同時に発生した場合の課題も明らかになるだろう。

本実証実験はNEDOの「次世代空モビリティの社会実装に向けた実現プロジェクト」の一環として実施された。物流の2024年問題や生産年齢人口の減少に伴う労働力不足、社会インフラの老朽化などの課題解決に向けて、ドローンのさらなる社会実装や事業化が進められている。

多数機同時運航実証実験の詳細

項目	詳細
実施期間	2024年10月28日～31日
実施企業	NEDO、KDDI、JAL
運航規模	全国4地点、ドローン5機体
システム特徴	イレギュラー発生時の音声通知、操作支援機能
実証目的	運航管理システムと運用手順の有効性検証
プロジェクト名	次世代空モビリティの社会実装に向けた実現プロジェクト

運航管理システムについて

運航管理システムとは、複数のドローンを安全かつ効率的に運航するためのプラットフォームのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

リアルタイムでの機体状態とフライト情報の監視
気象条件などの運航環境データの統合管理
イレギュラー発生時の自動検知と支援機能

NEDOの実証実験では、KDDIが開発した運航管理システムにより、1人の操縦者が全国4地点での5機体同時運航を実現した。JALの航空安全に関する知見を活かした運用手順と組み合わせることで、複数ドローンの安全な運航管理を可能にしている。

ドローン多数機同時運航に関する考察

運航管理システムへのイレギュラー対応機能の実装は、ドローンの社会実装における重要な一歩となった。特に音声通知や操作支援機能の追加により、1人の操縦者が複数機体を安全に管理できる環境が整備され、人手不足や効率化といった社会課題の解決に向けた道筋が見えてきたのだ。

今後は機体やシステムの不具合、気象条件の急変など、複数のイレギュラーが同時に発生した際の対応が課題となるだろう。運航管理システムのAI活用による自動判断機能の強化や、より詳細な運用手順の策定が必要となる可能性が高い。

将来的には運航管理システムのさらなる高度化により、ドローンの完全自動運航も視野に入れることができる。物流や点検、災害対応など様々な分野での活用が期待され、社会インフラの一部として確固たる地位を築くことになるだろう。

参考サイト

^ PR TIMES. 「遠隔操縦者1人が全国4地点のドローン5機体同時運航に成功 | 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000129.000135644.html, (参照 24-11-16).

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