【CVE-2024-10991】Codezips Hospital Appointment System 1.0にSQLインジェクションの脆弱性、患者データ漏洩のリスクが深刻化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

Codezips Hospital Appointment System 1.0にSQLインジェクションの脆弱性
editBranchResult.phpファイルでIDパラメータの操作が可能
CVSSスコア7.3でHigh評価の重大な脆弱性

Codezips Hospital Appointment System 1.0の脆弱性

VulDBは2024年11月8日、Codezips Hospital Appointment System 1.0のeditBranchResult.phpファイルにSQLインジェクションの脆弱性が存在することを公開した。この脆弱性は【CVE-2024-10991】として識別されており、IDパラメータを操作することでリモートから攻撃が可能となっている。^[1]

CVSS 4.0でMediumの6.9、CVSS 3.1とCVSS 3.0でHighの7.3、CVSS 2.0で7.5と評価されており、攻撃の実行に特別な権限は不要となっている。脆弱性の種類はCWE-89のSQLインジェクションとCWE-74のインジェクションに分類されており、すでに一般に公開されて悪用される可能性がある状態だ。

この脆弱性は認証なしでリモートから攻撃可能であり、機密性・完全性・可用性のすべてに影響を及ぼす可能性がある。攻撃者はこの脆弱性を利用してデータベースへの不正アクセスやデータの改ざんを行える可能性があるため、早急な対応が必要となっている。

Hospital Appointment System 1.0の脆弱性詳細

項目	詳細
影響を受けるバージョン	Hospital Appointment System 1.0
脆弱性の種類	SQLインジェクション、インジェクション
CVSSスコア(v4.0)	6.9 (MEDIUM)
CVSSスコア(v3.1/3.0)	7.3 (HIGH)
攻撃条件	リモートから実行可能、認証不要
影響範囲	機密性・完全性・可用性に影響

SQLインジェクションについて

SQLインジェクションとは、Webアプリケーションのデータベースに対して不正なSQLクエリを挿入し、データベースを操作する攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

入力値の検証が不十分な場合に発生する脆弱性
データベースの情報漏洩や改ざんが可能
認証バイパスやシステム破壊にも悪用される

Hospital Appointment System 1.0で発見された脆弱性では、editBranchResult.phpファイルのIDパラメータに対するバリデーション処理が不十分であることが原因となっている。この脆弱性を利用することで、攻撃者は患者の個人情報や予約情報などの機密データにアクセスできる可能性があるため、医療機関のセキュリティリスクとなっている。

Hospital Appointment Systemの脆弱性に関する考察

Hospital Appointment Systemの脆弱性が与える影響は、医療機関における患者データの機密性を考えると非常に深刻な問題となっている。特に医療情報システムにおいては、患者の個人情報や診療記録などの機密性の高いデータを扱うため、SQLインジェクションによる情報漏洩は医療機関の信頼性を大きく損なう可能性があるだろう。

この脆弱性に対する根本的な解決策として、パラメータ化クエリの使用やエスケープ処理の実装が不可欠となっている。また、医療情報システムのセキュリティ基準に準拠したコードレビューや脆弱性診断を定期的に実施することで、同様の脆弱性を事前に発見し対処することが重要だ。

今後は医療系システムにおけるセキュリティ要件の厳格化が予想される。特にWeb APIを利用した医療情報システムでは、SQLインジェクション対策を含む包括的なセキュリティ対策の実装が必須となるだろう。医療機関のデジタル化が進む中、セキュリティ対策の重要性は一層高まることが考えられる。