【CVE-2024-42390】Mongoose Web Server v7.14にTLSパケット処理の脆弱性、ヒープメモリ読み取りのリスクが浮上
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記事の要約
- Mongoose Web Server v7.14にTLSパケットの脆弱性が発見
- 意図しないヒープメモリ空間の読み取りが可能に
- CVSSスコア4.3のミディアムレベルの脆弱性
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Mongoose Web Server v7.14のヒープメモリ脆弱性
CesantaのMongoose Web Server v7.14において、範囲外ポインタオフセットの使用に関する脆弱性が2024年11月18日に公開された。攻撃者が予期しないTLSパケットを送信することで、アプリケーションに意図しないヒープメモリ空間の読み取りを強制することが可能になっている。[1]
この脆弱性は【CVE-2024-42390】として識別されており、CWEによる脆弱性タイプは範囲外ポインタオフセットの使用(CWE-823)に分類されている。NVDの評価によると、攻撃元区分はネットワークであり、攻撃条件の複雑さは低いとされているが、利用者の関与が必要とされている。
CVSSスコアは4.3(ミディアム)と評価されており、影響の範囲は機密性への部分的な影響に限定されている。攻撃者は特権を必要とせずに攻撃を実行できるが、完全性や可用性への影響は報告されていないため、深刻度は中程度にとどまっている。
Mongoose Web Server v7.14の脆弱性詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
脆弱性ID | CVE-2024-42390 |
影響を受けるバージョン | 0から7.14まで |
脆弱性タイプ | 範囲外ポインタオフセットの使用(CWE-823) |
深刻度 | CVSS v3.1スコア4.3(ミディアム) |
攻撃条件 | ネットワークアクセス可能、特権不要、ユーザー操作必要 |
影響範囲 | 機密性への部分的な影響 |
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範囲外ポインタオフセットについて
範囲外ポインタオフセットとは、プログラムがメモリ上のデータにアクセスする際に使用するポインタが、意図した範囲を超えてアクセスを試みる問題のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- メモリ領域の境界を超えたアクセスが発生
- 意図しないデータの読み取りや書き込みが可能
- システムのセキュリティを脅かす深刻な脆弱性となる
Mongoose Web Server v7.14の脆弱性では、TLSパケット処理時に範囲外ポインタオフセットの問題が発生している。攻撃者は特別に細工されたTLSパケットを送信することで、アプリケーションに意図しないヒープメモリ空間の読み取りを強制することが可能になっている。
Mongoose Web Server v7.14の脆弱性に関する考察
Mongoose Web Serverの脆弱性が中程度の深刻度と評価された点は、実際の攻撃には利用者の関与が必要であり、影響が機密性の部分的な侵害に限定されているためだ。しかしながらWebサーバーの脆弱性は攻撃の足がかりとして利用される可能性が高く、より深刻な攻撃に発展するリスクを孕んでいる。
今後の対策として、開発者はTLSパケット処理時のメモリ境界チェックを強化し、想定外のパケットに対する適切なエラーハンドリングを実装する必要がある。さらにヒープメモリアクセスに関する厳格なバリデーションを導入することで、同様の脆弱性の発生を防ぐことが可能だろう。
また、Webサーバーのセキュリティ強化には継続的なコードレビューと脆弱性診断が不可欠となる。特にメモリ管理に関する部分は重点的なレビューが必要であり、セキュリティテストの自動化やツールの活用を検討すべきだ。将来的にはメモリセーフな言語への移行も視野に入れるべきだろう。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-42390, (参照 24-11-21).
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