セキュリティ

SECURITY

公開：2024-08-22

【CVE-2024-23729】heytapのAndroid用ブラウザにXSS脆弱性、情報取得・改ざんのリスクあり

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• heytapのAndroid用ブラウザにXSS脆弱性
• CVSS v3基本値6.1の警告レベル
• 情報取得・改ざんの可能性あり

heytapのAndroid用ブラウザにXSS脆弱性が発見

heytapは、同社のAndroid用インターネットブラウザにクロスサイトスクリプティング（XSS）の脆弱性が存在することを2024年8月19日に公開した。この脆弱性は、CVE-2024-23729として識別されており、CVSS v3による深刻度基本値は6.1（警告）とされている。影響を受けるバージョンは45.10.3.4.1であることが確認されている。^[1]

この脆弱性の影響により、攻撃者が悪意のあるスクリプトを実行し、ユーザーの情報を取得したり、情報を改ざんしたりする可能性がある。攻撃の成功には、攻撃者がネットワークを介してアクセスし、特権は不要だが利用者の関与が必要とされている。影響の想定範囲に変更があるとされており、機密性と完全性への影響は低いが、可用性への影響はないと評価されている。

heytapは、この脆弱性に対処するためのベンダアドバイザリまたはパッチ情報を公開している。ユーザーは、参考情報を確認し、適切な対策を実施することが推奨される。CWEによる脆弱性タイプはクロスサイトスクリプティング（CWE-79）に分類されており、NVDの評価に基づいて対策の重要性が強調されている。

XSS脆弱性の詳細情報

クロスサイトスクリプティング（XSS）について

クロスサイトスクリプティング（XSS）とは、Webアプリケーションの脆弱性を悪用して、攻撃者が悪意のあるスクリプトをWebページに挿入し、他のユーザーのブラウザ上で実行させる攻撃手法のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• ユーザーの個人情報や認証情報を盗取する可能性がある
• Webサイトの内容を改ざんし、偽の情報を表示させることができる
• ユーザーのブラウザを制御し、別の攻撃の踏み台にされる危険性がある

heytapのAndroid用インターネットブラウザで発見されたXSS脆弱性は、CWE-79に分類されている。この脆弱性により、攻撃者がユーザーの情報を取得したり、表示される情報を改ざんしたりする可能性があり、ユーザーのプライバシーやセキュリティに深刻な影響を与える恐れがある。そのため、ユーザーは速やかにパッチを適用するなど、適切な対策を講じることが重要である。

heytapのXSS脆弱性対応に関する考察

heytapがAndroid用インターネットブラウザのXSS脆弱性を迅速に公開したことは、ユーザーの安全を重視する姿勢として評価できる。しかし、こうした脆弱性が発見されること自体、開発段階でのセキュリティ対策が十分でなかった可能性を示唆している。今後は、開発プロセスにおけるセキュリティレビューの強化や、定期的な脆弱性診断の実施など、より予防的なアプローチを取る必要があるだろう。

一方で、この脆弱性の影響を受けるユーザー数や、実際に悪用された事例の有無については明らかにされていない。heytapは、より詳細な情報を公開し、ユーザーに対して具体的なリスクと対策方法を明確に伝える必要がある。また、今回のような脆弱性が発見された場合の迅速な対応体制や、自動更新システムの整備など、ユーザーの負担を軽減する仕組みづくりも検討すべきだ。

長期的には、heytapがオープンソースコミュニティとの協力を強化し、外部の専門家による定期的なコードレビューを受け入れるなど、透明性の高い開発プロセスを採用することも有効だろう。また、AIを活用した脆弱性検出ツールの導入や、開発者向けのセキュリティトレーニングの強化など、最新の技術と知識を積極的に取り入れることで、より堅牢なブラウザの開発につながると期待される。

参考サイト

1. ^ JVN. 「JVNDB-2024-006090 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース」. https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2024/JVNDB-2024-006090.html, (参照 24-08-23).

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