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富士通のEdgiot GW1500にパストラバーサルの脆弱性、管理者権限取得のリスクが浮上

text: XEXEQ編集部


記事の要約

  • 富士通のEdgiot GW1500にパストラバーサルの脆弱性
  • 攻撃者による機密情報アクセスや権限昇格の可能性
  • パッチ適用やワークアラウンド実施が対策として推奨

FUJITSU Network Edgiot GW1500の脆弱性とその影響

富士通株式会社が提供するFUJITSU Network Edgiot GW1500(M2M-GW for FENICS)において、パストラバーサル(CWE-22)の脆弱性が確認された。この脆弱性は、当該製品の構成定義情報が工場出荷状態の場合に影響を受けるものであり、V02L19C01より前のバージョンが対象となっている。攻撃者がユーザークラスの権限でログインし、細工されたリクエストを送信することで、本来アクセスできない機微な情報を含むファイルへのアクセスが可能となる深刻な問題だ。[1]

この脆弱性を悪用されると、攻撃者が当該製品の管理者クラスの権限を取得する可能性がある。これにより、システム全体のセキュリティが脅かされ、重要な情報漏洩や不正操作のリスクが高まる。富士通は対策として、開発者が提供する情報をもとにパッチを適用することを推奨している。また、ワークアラウンドとして、当該製品を工場出荷状態にリセットした場合は、管理者クラスのパスワードを初期値から変更することで、本脆弱性の影響を軽減できるとしている。

影響を受けるバージョン 脆弱性の種類 想定される影響 対策方法
FUJITSU Network Edgiot GW1500 V02L19C01より前 パストラバーサル(CWE-22) 機密情報アクセス、権限昇格 パッチ適用、パスワード変更

パストラバーサルとは

パストラバーサルとは、Webアプリケーションの脆弱性の一種で、攻撃者がファイルシステム内の任意のファイルにアクセスできてしまう問題を指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • ディレクトリ構造を操作し、本来アクセス不可能なファイルへのアクセスを可能にする
  • 「../」などの特殊な文字列を使用して上位ディレクトリに移動する
  • 機密情報の漏洩や不正なファイル操作のリスクがある
  • 適切な入力検証やサニタイズが行われていない場合に発生しやすい
  • CWE(共通脆弱性タイプ一覧)では CWE-22 として分類される

パストラバーサル攻撃は、Webアプリケーションのセキュリティにおいて重大な脅威となる。攻撃者はこの脆弱性を悪用して、システム設定ファイルやデータベース情報など、本来アクセスできないはずの重要なファイルを読み取ったり、改ざんしたりする可能性がある。そのため、開発者はユーザー入力の厳密な検証やファイルパスの正規化など、適切な対策を講じる必要がある。

FUJITSU Network Edgiot GW1500の脆弱性に関する考察

FUJITSU Network Edgiot GW1500の脆弱性は、IoTデバイスのセキュリティ管理の重要性を再認識させる事例となった。今後、同様の脆弱性が他のIoTデバイスでも発見される可能性があり、製造業者はセキュリティ設計と実装により一層の注意を払う必要がある。また、ユーザー側も定期的なファームウェアアップデートやセキュリティ設定の見直しなど、積極的な対策が求められるだろう。

この事例を踏まえ、IoTデバイスメーカーには、セキュアバイデザインの原則に基づいた製品開発と、脆弱性発見時の迅速な対応体制の構築が期待される。特に、出荷時のデフォルト設定の安全性確保や、ユーザーへのセキュリティ啓発は重要だ。さらに、業界全体でセキュリティ基準の統一や、脆弱性情報の共有体制を強化することで、IoTエコシステム全体のセキュリティレベル向上につながるだろう。

一方、ユーザー企業にとっては、IoTデバイスの導入時におけるセキュリティ評価の重要性が再認識された。単に機能や性能だけでなく、セキュリティ対策の充実度や、メーカーのセキュリティサポート体制も選定基準として重視すべきだ。また、導入後も継続的なモニタリングと、脆弱性情報の収集・対応を行うセキュリティ運用体制の構築が不可欠となる。

参考サイト

  1. ^ JVN. 「JVN#25583987: FUJITSU Network Edgiot GW1500におけるパストラバーサルの脆弱性」. https://jvn.jp/jp/JVN25583987/index.html, (参照 24-07-17).

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