良品計画が宿泊事業の新プロジェクト「MUJI room」を開始、既存施設に無印良品の世界観を提供

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

良品計画が宿泊事業の新プロジェクト「MUJI room」開始
既存宿泊施設内に無印良品の世界観を体感できる空間を提供
12月1日に「MUJI room LIBER HOTEL」がオープン予定

良品計画が宿泊事業「MUJI room」プロジェクトを開始

株式会社良品計画は2024年9月5日、無印良品の世界観を既存の宿泊施設内で体験できる新プロジェクト「MUJI room」の開始を発表した。このプロジェクトは「感じ良い暮らしと社会」の実現を目指す良品計画の宿泊事業「MUJI STAY」の一環として展開される。地域の課題解決や活性化を図りながら無印良品の暮らしを体感できる場を提供するのが狙いだ。^[1]

「MUJI room」は既存のホテルや旅館、貸別荘などの中に無印良品の空間をつくり上げるプロジェクトである。インバウンド需要の変化や旅行スタイルの多様化により空室が増加している宿泊施設の課題に対応し、地域と共に作り上げていく「地域共生型」と空間デザインやサービスのみを提供する「受託型」の2つのスキームで展開される。

受託型モデルケースとして「MUJI room LIBER HOTEL」が2024年12月1日にオープンする予定だ。大阪市此花区の「リーベルホテル大阪」内に4タイプ12室の無印良品の世界観をデザインした客室が用意される。各タイプは木や土などの素材感を活かし、中長期滞在にも対応した設備を整えている。

MUJI roomの概要まとめ

	地域共生型	受託型
主な特徴	初期投資、PR、予約管理を良品計画が担当	空間デザイン、サービスデザインを受託
対象施設	既存の宿泊施設	既存のホテル
メリット	空室の収益化、地域全体のPR	新しい滞在体験の提供
第一号店	MUJI room SAKAMOTOYA（2025年2月予定）	MUJI room LIBER HOTEL（2024年12月1日）

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地域共生型スキームについて

地域共生型スキームとは、良品計画が宿泊施設の課題解決と地域活性化を同時に目指すビジネスモデルのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

良品計画が初期投資、PR、予約管理を担当
既存の建築・空間を活かした低コストでの改装
宿泊事業者の初期投資なしで空室の収益化が可能

このスキームでは、良品計画が宿泊施設の空間設計や地域体験のプロデュース、宿泊者向けサービスの開発も行う。宿泊事業者にとっては初期投資なしで空室を稼働させることができるだけでなく、施設全体や地域のPRにもつながるメリットがある。2025年2月には奈良県吉野町の「坂本屋」内に「MUJI room SAKAMOTOYA」が3室オープンする予定だ。

MUJI roomプロジェクトに関する考察

MUJI roomプロジェクトは、既存の宿泊施設に新たな価値を付加する点で高く評価できる。無印良品のブランド力と独自の世界観を活かしつつ、地域の課題解決にも貢献する本プロジェクトは、宿泊業界に新たな可能性をもたらすだろう。一方で、各地域の特性や既存の宿泊施設の雰囲気との調和が課題となる可能性もある。

今後は、地域ごとの文化や伝統を尊重しつつ、いかに無印良品の世界観を融合させていくかが鍵となるだろう。また、長期的な運営においては、地域住民や他の事業者との連携を強化し、地域全体の魅力向上につなげることが重要だ。さらに、サステナビリティの観点から、地域資源の活用や環境負荷の低減にも注力することが期待される。

MUJI roomプロジェクトの展開により、宿泊業界における新たなビジネスモデルの確立が期待できる。今後は、デジタル技術の活用によるカスタマイズされた宿泊体験の提供や、地域の特産品や文化体験と連携したプログラムの開発など、さらなる付加価値の創出が望まれる。良品計画の取り組みが、日本の宿泊業界全体の活性化と地域創生のモデルケースとなることを期待したい。