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公開：2024-09-07

東急リバブルが全拠点の電力を100%再生可能エネルギー化、国内大手不動産仲介会社で初の取り組みで年間約2,500t-CO2の排出量削減へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 東急リバブルが全拠点の電力を100%再エネ化
• 東急不動産HDグループの再エネ発電所を活用
• 年間約2,500t-CO2の排出量削減を見込む

東急リバブルが国内大手不動産仲介会社で初めて全拠点の電力を100%再生可能エネルギー化

東急不動産ホールディングスグループの東急リバブル株式会社は、脱炭素社会の実現に向けた取り組みの一環として、2024年8月より国内全拠点で使用する電力の100％再生可能エネルギー化に着手した。この取り組みは、国内の主な大手不動産仲介会社としては初めての試みとなる。東急不動産ホールディングスグループの再生可能エネルギーの電力供給を担うリエネ社が仲介するトラッキング付FIT非化石証書の取得を開始している。^[1]

東急リバブルのネットワークは国内222ヵ所に及び、2023年度の電力使用量実績は約560万kWhに達する。今回の取り組みにより、年間で約2,500t-CO2相当の温室効果ガス排出量の削減効果が見込まれている。この再生可能エネルギーは、東急不動産ホールディングスグループで再エネ事業を大規模に展開する東急不動産株式会社の再エネ発電所由来のものであり、グループの再生可能エネルギーの発電力や供給力を活かした100％再エネ化の実現となる。

東急リバブルは2021年に定めた2030年までの長期経営方針において、期間中にCO2排出量を10％削減する目標を掲げていた。足元では主に「ハイブリッド車・EV車」への入れ替えや、「電気使用量」の削減によるCO2排出量の削減を推進している。これらの各種施策が功を奏したことに加えて、東急不動産ホールディングスグループが実施した施策の後押しもあり、2023年度のCO2排出量は2022年度比約5％減となり、2025年度（現中期経営計画最終年度）目標を前倒しで達成するなど、脱炭素社会実現への取り組みを着実に進捗させている。

東急リバブルの再生可能エネルギー化の概要

トラッキング付FIT非化石証書について

トラッキング付FIT非化石証書とは、再生可能エネルギーの環境価値を証明する非化石証書の一種で、発電所の情報を追跡（トラッキング）できる特徴を持つ。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 再生可能エネルギーの発電所情報が明確
• 電力の環境価値を可視化し、取引可能
• RE100などの国際的な環境イニシアチブに活用可能

東急リバブルは、このトラッキング付FIT非化石証書を活用することで、使用する電力の再生可能エネルギー由来を明確に示すことが可能となる。これにより、企業の環境への取り組みの透明性が高まり、投資家や顧客からの信頼性向上にもつながる。また、グループ内の再生可能エネルギー発電所由来の証書を使用することで、グループ全体での持続可能な事業モデルの構築にも貢献している。

東急リバブルの再生可能エネルギー化に関する考察

東急リバブルの全拠点における100%再生可能エネルギー化の取り組みは、不動産業界における環境対策の先駆的な事例として評価できる。特にグループ内の再エネ発電所を活用している点は、サプライチェーン全体での持続可能性を高める効果的なアプローチだと言える。一方で、再生可能エネルギーの安定供給や、コスト面での課題が今後浮上する可能性もあるだろう。

これらの課題に対しては、エネルギー効率の更なる向上や、蓄電技術の導入などが解決策として考えられる。また、他の不動産仲介会社や関連業界への波及効果も期待でき、業界全体での環境負荷低減につながる可能性がある。今後は、再生可能エネルギーの導入だけでなく、建物自体の省エネ化や、環境配慮型の不動産取引の促進など、より包括的な環境戦略の展開が求められるだろう。

長期的には、東急リバブルの取り組みが不動産業界全体の環境基準を引き上げ、持続可能な都市開発や地域創生にも貢献することが期待される。環境への取り組みを競争力の源泉として位置づけ、顧客や投資家からの支持を獲得しつつ、社会的責任を果たしていくことが、今後の不動産業界のあるべき姿だと考えられる。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「東急リバブルのサステナビリティ戦略 国内大手不動産仲介会社で初めて、国内全拠点で使用する電力の１００％再生可能エネルギー化に着手 | 東急不動産株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000359.000006953.html, (参照 24-09-07).

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