ブロックチェーン

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公開：2024-09-17

TOPPANエッジがWeb3ウォレット向けカード型セキュリティモジュールを開発、ICカードで暗号資産の認証を実現し利便性向上へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• TOPPANエッジがWeb3ウォレット向けセキュリティモジュールを開発
• ICカードを用いた暗号資産の認証を実現
• 2025年春頃から事業者向けに提供開始予定

TOPPANエッジのWeb3ウォレット向けセキュリティモジュール開発

TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPANエッジ株式会社は、Web3ウォレット向けのカード型セキュリティモジュールを開発した。このモジュールは、ICカードをスマートフォンなどのモバイル端末にタッチすることで暗号資産取引の認証を行う仕組みを実現している。2025年春頃より、国内外の暗号資産のノンカストディアルウォレット事業者および金融・決済、通信、小売・流通事業者などに向けて提供を開始する予定だ。^[1]

本サービスの特徴として、専用のICカードをモバイル端末のNFC（近距離無線通信）によって読み取ることでウォレットアプリ上での暗号資産の取引認証を実施できる点が挙げられる。リカバリーフレーズや秘密鍵の保管、認証に関する複雑な初期設定が不要で、ICカードとアプリのみで取引が完結するため、ユーザーは手間なくセキュアに暗号資産やNFTの取引を行うことが可能となった。

また、本サービスはICカードと鍵生成・管理システムによる認証システムのみを提供することが可能であるため、既に運用されている既存のWeb3ウォレットにも組み込むことができる。この柔軟性により、様々なウォレット事業者が自社のサービスに本システムを統合し、セキュリティと利便性を向上させることが期待される。

Web3ウォレット向けカード型セキュリティモジュールの特徴まとめ

リカバリーフレーズについて

リカバリーフレーズとは、暗号資産ウォレットにアクセスできなくなった際に、再度そのウォレットにアクセスするために必要な文字列のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 通常12個以上の単語で構成される
• ウォレット作成時に自動生成される
• オフラインでの安全な保管が推奨される

リカバリーフレーズは、ウォレットの秘密鍵を再生成するために使用される重要な情報である。TOPPANエッジの新しいセキュリティモジュールでは、このリカバリーフレーズをICカードに暗号化して保管することで、ユーザーが別途管理する必要がなくなり、暗号資産取引の利便性とセキュリティを両立させている。

Web3ウォレット向けセキュリティモジュールに関する考察

TOPPANエッジが開発したWeb3ウォレット向けカード型セキュリティモジュールは、暗号資産取引における利便性とセキュリティの両立を実現した点で高く評価できる。特に、複雑な初期設定が不要で、ICカードとアプリのみで取引が完結する点は、暗号資産初心者のユーザー層を拡大する可能性を秘めている。また、既存のWeb3ウォレットへの組み込みが可能な柔軟性は、業界全体のセキュリティ向上に寄与する可能性がある。

一方で、ICカードの紛失や盗難時のリスク管理が今後の課題として浮上する可能性がある。ICカードに暗号化されたリカバリーフレーズや秘密鍵が悪用されるリスクを最小限に抑えるための対策が必要不可欠だ。この点に関しては、多要素認証の導入や、ICカードの遠隔無効化機能の実装などが解決策として考えられる。

今後は、本セキュリティモジュールの普及に伴い、より多様な暗号資産やブロックチェーンネットワークへの対応が求められるだろう。また、スマートコントラクトとの連携機能や、分散型アイデンティティ（DID）との統合など、Web3エコシステムの発展に合わせた機能拡張にも期待がかかる。TOPPANエッジには、常に進化するWeb3技術に適応し、ユーザーの信頼を獲得し続けるソリューションの提供を期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「TOPPANエッジ、Web3ウォレット向けカード型セキュリティモジュールを開発 | TOPPANホールディングス株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001491.000033034.html, (参照 24-09-17).

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