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AIツール「Cursor」の使い方や機能、料金などを解説

text: XEXEQ編集部


AIツール「Cursor」とは

Cursorは、マイクロソフト社が開発したVSCodeをベースにしたAIコードエディタです。自然言語を用いてコーディングができるのが特徴で、生産性向上に役立ちます。ChatGPTを搭載しているため、エディタ内でAIとの対話が可能となっています。

VSCodeの拡張機能がそのまま使えるため、既存のVSCodeユーザーにとって移行がスムーズです。コードの自動生成や修正案の提示など、AIによるサポートを受けられるのがメリットです。プログラミングの知識が浅い人でも、効率的に開発を進められるでしょう。

ただし、AIの提案をそのまま鵜呑みにするのは危険です。最終的には人間の判断が必要不可欠となります。AIに頼りすぎず、基本的なプログラミングスキルは身につけておくことが大切です。Cursorはあくまでも補助ツールと割り切って使用しましょう。

Cursorの始め方

CursorはWindows、Mac、Linuxに対応しています。公式サイトからインストーラをダウンロードし、指示に従ってインストールを進めましょう。初回起動時にはログインが必要となります。GitHubアカウントかGoogleアカウントでサインインできます。

初期設定ではプライバシーモードがオフになっているため、必ずオンにしておきましょう。これによりAIの学習にユーザーのデータが使われるのを防げます。設定画面の「Enable Privacy Mode」にチェックを入れるだけなので、手間はかかりません。

インストールとログインが完了したら、早速使ってみましょう。最初は戸惑うかもしれませんが、VSCodeと似たUIなのですぐに慣れるはずです。チュートリアルを参考にして、基本的な操作方法をマスターしておくと良いでしょう。分からないことがあれば、遠慮なくAIに質問してみてください。

Cursorの使い方

Cursorの主な使い方は、コードの自動生成とチャットによる質問応答です。コードを自動生成するには、エディタ上で「Command + K」を押します。するとAIへの指示を入力する画面が表示されるので、そこで自然言語で命令を与えましょう。

また、「Command + L」を押すとチャット画面が開きます。ここでコードについての質問をすると、AIが回答してくれます。コード中のエラーを発見した場合は、該当箇所にカーソルを合わせて「Command + .」を押せば、自動的にデバッグしてくれるのも便利な機能です。

他にも、ファイルやドキュメントを参照したり、プロジェクト全体のコードを把握したりできる機能があります。「@」マークを使ってファイル名を指定すると、そのファイルの内容をAIに認識させられます。プロジェクトについて質問したい場合は、「codebase」と入力してから質問文を送信しましょう。これらの機能を活用すれば、より的確なアドバイスがもらえるはずです。

Cursorの料金

Cursorにはフリープランと有料プランの2種類が用意されています。フリープランではGPT-3.5を月200回、GPT-4を月50回まで無料で利用可能です。AIを活用したコーディングやプライバシー保護などの基本的な機能は無料で十分使えます。

一方、有料プランにはProとBusinessの2種類があります。Proプランは月額20ドルで、GPT-3.5とGPT-4のslow版が無制限に使えます。さらに、GPT-4のfast版も月500回まで利用可能となっています。利用頻度が高くなる場合はProプランがおすすめです。

Businessプランは1ユーザーあたり月額40ドルで、GPT-4が無制限に使えるのが特徴です。また、強制的にプライバシーモードが適用され、OpenAIへのデータ提供がゼロになります。セキュリティを重視する企業などに適したプランと言えるでしょう。ただし、料金は高めなので、導入前にコストとメリットをよく検討する必要があります。

Cursorの機能一覧

「Cursorの機能一覧」に関して、以下5つを簡単に解説していきます。

  • コードの自動生成・修正
  • ファイルやドキュメントの参照
  • プロジェクト全体のコード把握
  • エラーのデバッグ
  • ウェブ上のドキュメントの学習

コードの自動生成・修正

Cursorの目玉機能であるコードの自動生成は、「Command + K」で利用できます。自然言語で命令を与えるだけで、AIが適切なコードを生成してくれます。既存のコードを選択した状態で使えば、コードの修正案も提示してくれるのが便利です。

この機能のおかげで、プログラミング初心者でもある程度のコードが書けるようになります。しかし、生成されたコードをそのまま使うのは避けましょう。最終的には自分の目で確認し、必要に応じて手直しすることが大切です。あくまでも下書きと割り切って利用すべき機能と言えます。

また、コードの修正案はあくまでもAIの提案です。状況によっては的外れな提案をされることもあるので、鵜呑みにしないよう注意が必要です。修正前のコードと比較しながら、慎重に判断することをおすすめします。うまく使えば開発効率は上がりますが、使い方を誤ると逆効果になることも覚えておきましょう。

ファイルやドキュメントの参照

Cursorでは、「@」マークを使ってファイルやドキュメントを参照できます。例えば、「@ファイル名」と入力すると、指定したファイルの内容をAIに認識させられます。これにより、ファイル内のコードについて的確な質問応答が可能になります。

また、「@doc ドキュメント名」と入力すると、外部のドキュメントを参照できます。よく使うライブラリのドキュメントを登録しておけば、APIの使い方などをすぐに調べられて便利です。コード補完の精度も上がるので、積極的に外部ドキュメントを登録しておくと良いでしょう。

ただし、ファイルやドキュメントを参照させるには、事前に登録しておく必要があります。登録方法は少し分かりにくいので、チュートリアルをよく読んでおきましょう。また、ファイルが更新された場合は、再度登録し直す必要があるのも少し面倒です。こまめにメンテナンスすることが、この機能を有効活用するコツと言えます。

プロジェクト全体のコード把握

大規模なプロジェクトになると、コード全体を把握するのが難しくなります。Cursorの「codebase」機能を使えば、プロジェクト全体のコードをAIに認識させられます。これにより、コードの構造や関数の呼び出し関係などを簡単に調べられるようになります。

使い方は簡単で、チャット画面で「codebase」と入力してから質問を送信するだけです。例えば、「一番重要なクラスはどれ?」と聞けば、AIがプロジェクトの中心となるクラスを教えてくれます。コードリーディングが苦手な人でも、この機能を使えばコードの全体像が掴みやすくなるはずです。

ただし、コードベースが大きすぎるとパフォーマンスが低下することがあります。1つのファイルが1万行を超えるようなケースでは、この機能の利用は避けたほうが良いかもしれません。また、ファイル名や変数名が適切につけられていないと、AIによる解析の精度が下がるのも注意点です。日頃からコーディング規約を守ることが、この機能を有効に使うための必須条件と言えるでしょう。

エラーのデバッグ

Cursorには、コードのエラーを自動的に検出してデバッグする機能があります。エラー箇所にカーソルを合わせて「Command + .」を押せば、エラーの原因と修正案を提示してくれます。コンパイルエラーやランタイムエラーなど、様々なエラーに対応しています。

この機能は、特に初心者のうちは重宝します。エラー文を読み解くのが難しい人でも、AIによる説明を見れば大まかな原因は理解できるでしょう。修正案をそのまま適用すれば、とりあえずエラーは解消できます。デバッグに時間を取られず、開発を先に進められるのは大きなメリットです。

しかし、エラーの修正をAIまかせにしていては、デバッグスキルが身につきません。初心者のうちはAIの力を借りても良いですが、徐々に自力でデバッグできるようになるのが理想です。AIによる修正案は参考程度に留め、自分でエラーの原因を探る努力が必要不可欠と言えます。コツコツとデバッグ力を磨いていくことが、プログラマとしてのスキルアップに繋がるでしょう。

ウェブ上のドキュメントの学習

Cursorでは、ウェブ上の技術ドキュメントをAIに学習させることができます。事前に学習させておけば、そのドキュメントに関する質問にもAIが答えられるようになります。例えば、ReactのドキュメントをAIに学習させれば、Reactに関する質問にも的確に回答してくれるはずです。

この機能は、特定の技術やフレームワークを深く理解したい場合に役立ちます。AIに学習させたドキュメントの内容は、コード補完にも反映されます。つまり、そのライブラリ特有の関数名なども予測入力してくれるようになるのです。毎回ドキュメントを調べる手間が省けるのは嬉しいポイントです。

ただし、学習させるドキュメントは精選する必要があります。情報が古かったり、信頼性の低いドキュメントを学習させると、AIの回答の質が下がってしまいます。できるだけ公式ドキュメントなど、信頼できるソースを選ぶのがおすすめです。また、ドキュメントの更新頻度が高い場合は、定期的に再学習させる必要もあります。古い情報のままだと、かえって邪魔になってしまうので注意しましょう。

Cursorに関するQ&A

「CursorのQ&A」に関して、以下5つを簡単に解説していきます。

  • 無料プランの機能制限は?
  • APIキーを使う方法は?
  • 同時に複数のプロジェクトを開けますか?
  • サーバーサイドの開発はできますか?
  • 日本語でのチャットには対応していますか?

無料プランの機能制限は?

無料プランでは、GPT-3.5とGPT-4の使用回数に制限があります。GPT-3.5は月200回、GPT-4は月50回までしか使えません。そのため、大規模な開発プロジェクトでの利用は難しいかもしれません。また、GPT-4の高速版も利用できないのが少し不便です。

ただし、個人での利用であれば、無料プランでも十分実用的です。中小規模のプログラムなら、月200回のGPT-3.5で事足りるケースが多いでしょう。無料とは思えないほどの高機能なので、まずは無料プランで使ってみるのがおすすめです。もし使用回数が足りなくなったら、そのときに有料プランへの移行を検討すれば良いでしょう。

APIキーを使う方法は?

OpenAIのAPIキーを使えば、無料プランの使用回数制限を気にせず、Cursorを利用できます。APIキーは、OpenAIのウェブサイトから取得可能です。取得したAPIキーを、Cursorの設定画面から入力するだけで、すぐに反映されます。

APIキーを使う最大のメリットは、GPT-4を無制限に使えることです。ただし、OpenAIの従量課金制になるため、使い過ぎには注意が必要です。1000トークンあたり数セントの費用がかかるので、大量のトークンを消費するようなケースでは、高額な請求になる恐れがあります。

コストを抑えつつ、APIキーを有効活用するなら、GPT-4の利用は必要最低限に留めるのが賢明です。まずは無料枠で対応できないか検討し、それでも足りない場合にのみGPT-4を使うようにしましょう。APIキーは便利な反面、使い方を誤ると高コストになる諸刃の剣とも言えます。計画的に運用することが、賢いAPIキーの使い方と言えるでしょう。

同時に複数のプロジェクトを開けますか?

Cursorでは、同時に複数のプロジェクトを開くことができます。ファイル>新規ウィンドウを選択すれば、新しいウィンドウが立ち上がります。新規ウィンドウでは、メインウィンドウとは別のプロジェクトを開けるので、複数のプロジェクトを同時に編集できるのです。

この機能は、複数のプロジェクトを平行して進めている場合に重宝します。わざわざ別のIDEを立ち上げる必要がないので、スムーズにプロジェクト間を移動できます。また、ウィンドウ間でファイルをドラッグ&ドロップできるのも便利な点です。共通の処理をコピーしたいときなどに役立ちます。

ただし、あまりにも多くのプロジェクトを同時に開くと、パフォーマンスが低下する恐れがあります。Cursorの推奨は5プロジェクトまでなので、それ以上は避けたほうが無難でしょう。また、うっかり違うプロジェクトのファイルを編集してしまわないよう、ウィンドウのタイトルはしっかり確認しましょう。複数プロジェクトを同時に扱うのは便利な反面、ミスも起こしやすいので注意が必要です。

サーバーサイドの開発はできますか?

Cursorは、サーバーサイドの開発にも使用できます。Python、Ruby、JavaScriptなど、主要なサーバーサイド言語はサポートされています。フレームワークについても、Django、Ruby on Rails、Expressなど、よく使われるものは大抵対応済みです。

特に、APIの開発では威力を発揮します。エンドポイントの定義やデータのやり取りなど、APIに関する質問にもAIが的確に答えてくれます。コード補完の精度も高いので、サーバーサイドの開発効率が大幅に上がるでしょう。クライアントとサーバの連携についてもアドバイスがもらえるので、フルスタックエンジニアにとって心強い味方となります。

ただし、セキュリティ面には十分注意が必要です。機密情報を含むコードをAIに送信するのは避けたほうが賢明でしょう。デプロイ時の設定ファイルなどは、Cursorの管理下に置かないことをおすすめします。万が一情報が漏洩した場合のリスクを考えると、シビアな情報は別で管理するのが無難と言えます。利便性とセキュリティのバランスを取ることが、サーバーサイド開発でのポイントになるでしょう。

日本語でのチャットには対応していますか?

Cursorは、日本語でのチャットにも対応しています。初回起動時に言語を日本語に設定すれば、以降のチャットは全て日本語になります。日本語の質問にも、自然な日本語で回答が返ってくるので、言語の壁を感じることなく利用できます。

ただし、プログラミング用語については、英語の方が的確なことがあります。あえて英語を使った方が話が通じやすい場面もあるので、英語も使えるようにしておくと良いでしょう。Cursorは英語と日本語をシームレスに切り替えられるので、TPOに応じて使い分けると便利です。

また、日本語特有の曖昧な表現には弱いので、なるべく明確に質問するのがコツです。「これってどういう意味?」のような抽象的な質問だと、的外れな回答が返ってくることがあります。できるだけ具体的に、何が分からないのかを伝えるよう心がけましょう。日本語でのコミュニケーションは便利ですが、誤解を生まないよう配慮も必要です。質問の仕方を工夫することが、日本語チャットを有効活用する秘訣と言えるでしょう。

参考サイト

  1. Google. https://blog.google/intl/ja-jp/

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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