HTTPステータスコードの「206 Partial Content」とは？意味をわかりやすく簡単に解説

text: XEXEQ編集部

HTTPステータスコードの「206 Partial Content」とは

「206 Partial Content」はクライアントからのリクエストに対して、サーバーが部分的なレスポンスを返したことを示すステータスコードです。このステータスコードはRange HTTPヘッダーを使用してリソースの一部を要求した場合に返されます。

「206 Partial Content」はクライアントが大きなファイルをダウンロードする際に、ダウンロードが中断された場合に再開できるようにするために使用されるステータスコードであり、帯域幅の節約や効率的なデータ転送に役立ちます。また、このステータスコードは動画ストリーミングなどのシナリオでも使用されています。

サーバーは「206 Partial Content」ステータスコードを返す際に、Content-Range HTTPヘッダーを使用して、返されるデータの範囲を指定します。このヘッダーには返されるデータの開始位置と終了位置、およびリソースの全体サイズが含まれています。

クライアントは「206 Partial Content」ステータスコードを受け取ると、部分的に受信したデータを元のリクエストで指定された位置に配置し、残りのデータを別のリクエストで取得することができます。これにより、大きなファイルを効率的にダウンロードし、ネットワークの中断からの回復が可能になります。

「206 Partial Content」ステータスコードはHTTP/1.1仕様で導入されました。このステータスコードを適切に使用することで、サーバーとクライアント間のデータ転送をより効率的に行うことができるようになります。

「206 Partial Content」を使用するシナリオ

「「206 Partial Content」を使用するシナリオ」に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

大容量ファイルのダウンロードにおける「206 Partial Content」の活用
動画ストリーミングでの「206 Partial Content」の役割
レジュームダウンロード機能の実現と「206 Partial Content」

大容量ファイルのダウンロードにおける「206 Partial Content」の活用

「206 Partial Content」は大容量ファイルのダウンロードにおいて重要な役割を果たします。クライアントはRange HTTPヘッダーを使用して、ファイルの特定の部分をリクエストすることができます。

サーバーはリクエストされた範囲のデータを返し、「206 Partial Content」ステータスコードを使用して、返されたデータが部分的であることを示します。これにより、クライアントは必要な部分だけをダウンロードし、帯域幅を節約することができるのです。

また、大容量ファイルのダウンロード中に接続が中断された場合、クライアントは中断された位置からダウンロードを再開することができます。この機能は「206 Partial Content」ステータスコードと組み合わせることで実現されます。

動画ストリーミングでの「206 Partial Content」の役割

「206 Partial Content」は動画ストリーミングにおいても重要な役割を果たしています。動画ストリーミングではクライアントは動画の特定の部分を要求し、サーバーはその部分のデータを返します。

サーバーは「206 Partial Content」ステータスコードを使用して、返されたデータが動画の一部であることを示します。これにより、クライアントは動画を順次再生しながら、必要な部分だけを取得することができます。

また、「206 Partial Content」ステータスコードを使用することで、クライアントは動画の特定の位置にシークすることができます。これにより、ユーザーは動画の好きな部分から再生を開始することができるようになります。

レジュームダウンロード機能の実現と「206 Partial Content」

「206 Partial Content」はレジュームダウンロード機能の実現に不可欠です。レジュームダウンロードとはダウンロードが中断された場合に、中断された位置から再開できる機能のことを指します。

クライアントはダウンロードが中断された位置を記録しておき、再開時にはその位置からリクエストを送信します。サーバーは「206 Partial Content」ステータスコードを使用して、要求された範囲のデータを返します。

この機能により、ユーザーはダウンロードの中断によるデータの損失を防ぎ、ダウンロードを効率的に完了させることができます。「206 Partial Content」ステータスコードはレジュームダウンロード機能の実現に欠かせない要素となっています。

「206 Partial Content」とRange HTTPヘッダーの関係

「「206 Partial Content」とRange HTTPヘッダーの関係」に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

Range HTTPヘッダーを使用したリソースの部分的なリクエスト
サーバーが「206 Partial Content」を返す条件
Content-Range HTTPヘッダーとの連携

Range HTTPヘッダーを使用したリソースの部分的なリクエスト

「206 Partial Content」とRange HTTPヘッダーは密接に関係しています。Range HTTPヘッダーはクライアントがサーバーに対して、リソースの特定の部分を要求するために使用されるヘッダーのことです。

クライアントはRange HTTPヘッダーを使用して、リソースのバイト範囲を指定します。例えば、「Range: bytes=0-1023」のように指定すると、リソースの最初の1024バイトを要求することができるのです。

Range HTTPヘッダーを使用することで、クライアントは必要な部分だけをダウンロードすることができ、帯域幅の節約やダウンロードの効率化が可能になります。

サーバーが「206 Partial Content」を返す条件

サーバーはクライアントからRange HTTPヘッダーを使用したリクエストを受け取ると、要求された範囲のデータを返します。この際、サーバーは「206 Partial Content」ステータスコードを使用して、返されたデータが部分的であることを示します。

ただし、サーバーが「206 Partial Content」を返すためにはいくつかの条件を満たす必要があります。まず、要求されたリソースが存在し、Range HTTPヘッダーで指定された範囲が有効でなければなりません。

また、サーバーがRange HTTPヘッダーをサポートしている必要があります。これらの条件が満たされた場合、サーバーは「206 Partial Content」ステータスコードを返し、要求された範囲のデータを提供します。

Content-Range HTTPヘッダーとの連携

「206 Partial Content」はContent-Range HTTPヘッダーと連携して使用されます。サーバーが「206 Partial Content」を返す際、Content-Range HTTPヘッダーを使用して、返されたデータの範囲を示します。

Content-Range HTTPヘッダーには返されたデータの開始位置と終了位置、およびリソースの全体サイズが含まれます。例えば、「Content-Range: bytes 0-1023/10240」のように指定されます。

クライアントはContent-Range HTTPヘッダーを使用して、受信したデータを元のリクエストで指定された位置に配置し、残りのデータを別のリクエストで取得することができます。これにより、「206 Partial Content」ステータスコードとContent-Range HTTPヘッダーが連携して、部分的なデータ転送を実現しているのです。

「206 Partial Content」の実装における注意点

「「206 Partial Content」の実装における注意点」に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

Range HTTPヘッダーのパースと無効な範囲の処理
キャッシュとの連携における注意点
Range HTTPヘッダーのサポートの明示

Range HTTPヘッダーのパースと無効な範囲の処理

「206 Partial Content」を実装する際はRange HTTPヘッダーのパースと無効な範囲の処理に注意が必要です。クライアントから受け取ったRange HTTPヘッダーの値を適切にパースし、要求された範囲が有効であるかどうかを確認する必要があります。

無効な範囲が要求された場合、サーバーは「416 Range Not Satisfiable」ステータスコードを返すべきです。これは要求された範囲が満たされない場合に使用されるステータスコードであり、クライアントに適切なエラー応答を返すことができます。

また、Range HTTPヘッダーのパースには複数の範囲指定や重複する範囲指定など、様々なケースが存在します。これらのケースを適切に処理し、仕様に準拠した動作を実装することが重要です。

キャッシュとの連携における注意点

「206 Partial Content」を使用する際はキャッシュとの連携に注意が必要です。部分的なレスポンスをキャッシュする場合、キャッシュの一貫性を維持するために適切な対応が求められます。

キャッシュサーバーは「206 Partial Content」レスポンスをキャッシュする際、Content-Range HTTPヘッダーの情報を使用して、キャッシュエントリを適切に更新する必要があります。また、キャッシュされた部分的なレスポンスを返す際は元のリクエストとの整合性を確保する必要があります。

さらに、キャッシュの有効期限や検証メカニズムとの連携にも注意が必要です。「206 Partial Content」レスポンスのキャッシュ制御には通常のレスポンスとは異なる考慮事項があるため、適切なキャッシュ制御ヘッダーを設定することが重要です。

Range HTTPヘッダーのサポートの明示

「206 Partial Content」を実装する際はRange HTTPヘッダーのサポートを明示することが推奨されます。サーバーはAccept-Ranges HTTPヘッダーを使用して、Range HTTPヘッダーのサポートを明示的に示すべきです。

Accept-Ranges HTTPヘッダーにはサーバーがサポートするRange HTTPヘッダーの単位を指定します。一般的には「Accept-Ranges: bytes」のように指定し、バイト単位でのRange HTTPヘッダーのサポートを示します。

また、サーバーがRange HTTPヘッダーをサポートしていない場合はAccept-Ranges HTTPヘッダーに「none」を指定するか、ヘッダーを省略することが推奨されています。これにより、クライアントはサーバーのRange HTTPヘッダーのサポート状況を把握し、適切なリクエストを送信することができます。

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。