IPコード(International Protection Code)とは?意味をわかりやすく簡単に解説
スポンサーリンク
IPコード(International Protection Code)とは
IPコードはInternational Protection Codeの略称で、機器の防塵・防水性能を示す国際規格のことです。この規格は、電気機器や電子機器などの外郭による保護等級を規定しています。
IPコードは、IEC規格の60529で定められており、IP の後ろに続く2桁の数字で保護等級を表します。1桁目が防塵性能を、2桁目が防水性能を示しています。
防塵性能は、0から6までの7段階で評価されます。数字が大きいほど、より細かい粉塵に対する保護性能が高いことを意味します。一方、防水性能は0から8までの9段階で評価されるのが一般的です。
IPコードは、機器の設置環境や用途に応じて適切な保護等級を選択する際の指標となります。特に、屋外や水回りなどの過酷な環境下で使用される機器では、高い防塵・防水性能が求められるでしょう。
また、IPコードは機器の安全性や信頼性を示す重要な指標の一つであり、製品の選定や比較の際にも参考にされます。メーカーによっては、IPコードに独自の基準を追加して、より詳細な保護性能を示すこともあります。
IPコードの防塵性能と防水性能について
IPコードに関して、以下3つを簡単に解説していきます。
- IPコードの防塵性能の評価基準と特徴
- IPコードの防水性能の評価基準と特徴
- IPコードの防塵・防水性能の具体例
IPコードの防塵性能の評価基準と特徴
IPコードの1桁目は、機器の防塵性能を示しています。防塵性能は、固形の異物に対する保護の度合いを表しており、数字が大きいほど、より細かい粉塵に対する保護性能が高くなります。
例えば、IP5Xは防塵性能が5級であることを示しており、直径75μm以上の粉塵の侵入に対して保護されていることを意味します。一方、IP6Xは最高位の防塵性能を示し、あらゆる粉塵の侵入を完全に防ぐことができるのです。
防塵性能の評価では、規定の粉塵を用いた試験が行われます。試験装置内に一定量の粉塵を循環させ、一定時間経過後に機器内部への粉塵の侵入具合を確認することで、保護等級が判定されるのです。
スポンサーリンク
IPコードの防水性能の評価基準と特徴
IPコードの2桁目は、機器の防水性能を示しています。防水性能は、水の侵入に対する保護の度合いを表しており、数字が大きいほど、より高い水圧や長時間の水没に耐えられることを意味します。
例えば、IPX4は、全方向からの水の飛まつに対して保護されていることを示しています。一方、IPX8は、継続的な水没に対して保護されており、メーカーが指定する条件下で使用可能であることを意味するのです。
防水性能の評価では、規定の水圧や水量を用いた試験が行われます。試験装置内で一定の条件下で放水や浸水を行い、水の侵入具合を確認することで、保護等級が判定されるわけです。
IPコードの防塵・防水性能の具体例
IPコードの防塵・防水性能は、機器の用途や設置環境に応じて選択されます。例えば、工場の生産ラインで使用される制御機器では、高い防塵性能が求められる一方、屋外の監視カメラでは、高い防水性能が必要とされるでしょう。
具体的な例として、IP65は、「防塵形(6級)」かつ「防噴流形(5級)」を示しています。これは、工場の生産ラインや屋外の設備などで広く使用されている保護等級です。
また、スマートフォンやウェアラブルデバイスなどの携帯機器では、IP67やIP68といった高い防塵・防水性能を持つ製品が増えています。これらの機器は、日常生活における水没や粉塵の侵入に対して高い耐性を備えているのです。
IPコードの表示方法と読み方
IPコードに関して、以下3つを簡単に解説していきます。
- IPコードの基本的な表示形式
- IPコードの各桁の意味と読み方
- IPコードの追加文字の意味と例
IPコードの基本的な表示形式
IPコードは、「IP」の後ろに続く2桁の数字で表示されます。1桁目は防塵性能を、2桁目は防水性能を示しており、それぞれ0から6、0から8までの数字で評価されるのが一般的です。
例えば、「IP65」と表示されている場合、「6」は防塵性能が6級であること、「5」は防水性能が5級であることを意味しています。この表示形式は、国際規格であるIEC 60529で定められているのです。
スポンサーリンク
IPコードの各桁の意味と読み方
IPコードの1桁目は、固形の異物に対する保護の度合いを示しています。0は無保護であり、数字が大きくなるほど、より細かい粉塵に対する保護性能が高くなります。例えば、IP6Xは、完全な防塵性能を示すのです。
一方、2桁目は、水の侵入に対する保護の度合いを示しています。こちらも0は無保護であり、数字が大きくなるほど、より高い水圧や長時間の水没に耐えられることを意味します。例えば、IPX8は、継続的な水没に対する保護を示しているのです。
したがって、「IP65」は、「防塵形(6級)」かつ「防噴流形(5級)」と読むことができます。この読み方は、各桁の保護等級の意味を理解することで、機器の防塵・防水性能を正しく把握することができるでしょう。
IPコードの追加文字の意味と例
IPコードでは、2桁の数字の後ろに追加の文字が付けられることがあります。これらの文字は、保護等級の詳細な条件を示すために使用されます。
例えば、「IPX5/IPX7」のように、スラッシュ(/)で区切られた2つのIPコードが表示されている場合があります。これは、機器の一部と他の部分で異なる保護等級を持つことを示しており、それぞれのIPコードが適用される部位を明確にしているのです。
また、「IP6KX」のように、2桁目の数字の後ろにアルファベットが続く場合もあります。この「K」は、高圧・高温水に対する保護を示しており、自動車の部品などで使用されることがあります。このように、追加文字を用いることで、より詳細な保護性能を表すことができるわけです。
IPコードの試験方法と認証制度
IPコードに関して、以下3つを簡単に解説していきます。
- IPコードの試験方法と手順
- IPコードの試験設備と環境
- IPコードの認証制度と取得方法
IPコードの試験方法と手順
IPコードの試験は、IEC 60529に規定された方法に基づいて行われます。防塵試験では、規定の粉塵を用いて、一定時間機器に粉塵を吹き付けた後、内部への侵入具合を確認します。
一方、防水試験では、規定の水圧や水量を用いて、一定時間機器に水をかけたり、水中に沈めたりした後、内部への浸水具合を確認します。これらの試験では、機器の動作状態や、シーリング部分の劣化などもチェックされるのです。
試験の手順は、機器の種類や保護等級によって異なりますが、基本的には、試験装置への機器のセット、粉塵や水の噴射・浸漬、機器の取り出しと動作確認、内部の点検などの流れで行われます。試験の結果は、規定の判定基準に照らし合わせて、保護等級が決定されるわけです。
IPコードの試験設備と環境
IPコードの試験を行うためには、専用の試験設備と管理された環境が必要です。防塵試験では、規定の粒径と濃度の粉塵を循環させる試験装置が使用されます。この装置は、粉塵の濃度や気流の速度を一定に保つための制御機能を備えています。
防水試験では、規定の水圧や水量を発生させる試験装置が使用されます。この装置は、ノズルの種類や水圧、水量を精密に制御できるものが求められます。また、試験中の温度や湿度も管理され、結果に影響を与えないよう配慮されるのです。
これらの試験設備は、定期的な校正や保守が行われ、常に正確な試験結果が得られるよう管理されています。また、試験環境も、埃や水滴の混入を防ぐため、クリーンルームのような清浄な空間で行われることが一般的です。
IPコードの認証制度と取得方法
IPコードは、機器の防塵・防水性能を示す国際規格ですが、その認証制度は国や地域によって異なります。日本では、JISC 0920という規格で、IPコードに準拠した試験方法と判定基準が定められています。
機器メーカーがIPコードの認証を取得するためには、第三者機関による試験と評価が必要です。メーカーは、製品の設計段階からIPコードを考慮し、試験用サンプルを準備して認証機関に提出します。
認証機関は、規定の試験を行い、結果を評価して保護等級を決定します。認証が得られれば、メーカーは製品にIPコードを表示することができるのです。ただし、認証の有効期間は限定されており、定期的な再評価が必要とされます。このように、IPコードの認証制度は、機器の防塵・防水性能を客観的に保証するための仕組みといえるでしょう。
※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。
- 511エラー(Network Authentication Required)とは?意味をわかりやすく簡単に解説
- Intel Core i9とは?意味をわかりやすく簡単に解説
- Intelとは?意味をわかりやすく簡単に解説
- Intel Core(インテル コア)とは?意味をわかりやすく簡単に解説
- 431エラー(Request Header Fields Too Large)とは?意味をわかりやすく簡単に解説
- Intel 64とは?意味をわかりやすく簡単に解説
- Intel AMTとは?意味をわかりやすく簡単に解説
- Google検索コマンド(検索演算子)の「related:」とは?意味をわかりやすく簡単に解説
- Intel XMP(Intel Extreme Memory Profile)とは?意味をわかりやすく簡単に解説
- Nothing社がPhone (2a) Plusを発表、MediaTek 7350 Pro 5G搭載で性能大幅向上
- パナソニックコネクトとオリックスがプロジェクター事業で戦略的資本提携、新会社設立で事業拡大へ
- 新電元工業がEV充電器新製品発表、OCPP対応でサービス多様化へ
- ViXion01がRentioでレンタル提供開始、2週間7,000円から最長2年間の利用が可能に
- アスクがSynology NASとUNITEX LTOを組み合わせたダイレクトアーカイブシステムを発表、長期データ保存ソリューションの新時代へ
- ASUSが次世代AI機能搭載PCを8製品17モデル発表、高性能NPUと有機ELディスプレイで生産性向上を実現
- TerraMasterがTNAS PCクライアントとTNAS Mobile 3をリリース、包括的なバックアップソリューションを提供
- ACCESSとNetRange、HbbTV2.0.4対応ソリューションを提供開始、スマートテレビの新時代を切り拓く
- NetAppがStorageGRIDとGakuNin RDMの接続検証を完了、オープンサイエンス推進のデータ基盤を実現
- common株式会社がAI販売予測機能を開発、自動車販売在庫管理SaaS『Nigoori』の機能拡充へ
スポンサーリンク