スギノマシンが本社・早月事業所に太陽光発電設備を導入、年間424tのCO2削減を目指しカーボンニュートラル実現へ前進

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

スギノマシンが本社・早月事業所に太陽光発電設備を導入
830.0kWの発電容量で年間約825MWhの発電量を見込む
年間約424tのCO2削減効果を期待

スギノマシンが本社・早月事業所に太陽光発電設備を導入しカーボンニュートラル実現を推進

株式会社スギノマシンは、カーボンニュートラルの実現に向けたクリーンエネルギー活用の一環として、本社・早月事業所に太陽光発電設備を導入し2024年10月1日から稼働を開始すると発表した。この設備は北陸電力グループの北陸電力ビズ・エナジーソリューション株式会社が提供する第三者所有モデル（PPA）を活用しており、発電した電力は事業所内で自家消費される予定だ。^[1]

新設される太陽光発電設備の容量は830.0kWで、年間約825MWhの発電量を見込んでおり、これは工場が使用する電力の約22%に相当する。この導入により、年間約424tのCO2削減効果が期待されており、2022年度の北陸電力のCO2排出係数をもとに算定されている。スギノマシンは2023年2月より滑川事業所にも太陽光発電設備を導入しており、継続的にカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを推進している。

スギノマシンは、この太陽光発電設備の導入に加えて、顧客の生産工程におけるCO2排出量削減に貢献する高効率な省エネ商品や環境配慮型商品の提案も行っている。また、ものづくりの付加価値向上に寄与する商品の開発・提供を通じて、次世代につながる持続可能な社会の実現に向けた取り組みを継続的に推進していく方針を示している。

スギノマシンの太陽光発電設備導入の概要

項目	詳細
設置場所	本社・早月事業所第1工場、第2工場屋根
所在地	富山県滑川市栗山2880番地
設置面積	約5,827㎡
パネル容量	830.0kW
年間発電量（予測）	約825MWh/年
CO2削減量	約424t/年
稼働開始日	2024年10月1日

PPAについて

PPAとは「Power Purchase Agreement」の略称で、電力販売契約を指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

再生可能エネルギー電源所有者と需要家が直接契約
初期投資なしで再生可能エネルギーの導入が可能
長期的な電力価格の安定化が図れる

スギノマシンの事例では、北陸電力グループの北陸電力ビズ・エナジーソリューション株式会社がPPAモデルを活用して太陽光発電設備を設置・電力供給を行っている。このモデルにより、スギノマシンは初期投資なしで再生可能エネルギーを導入し、自社の電力需要の一部をまかなうことが可能になった。PPAモデルは企業のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを加速させる重要な手法の一つとなっている。

スギノマシンの太陽光発電設備導入に関する考察

スギノマシンによる本社・早月事業所への太陽光発電設備の導入は、企業のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みとして評価できる。特にPPAモデルを活用することで、初期投資なしで大規模な再生可能エネルギー設備を導入できた点は、他の中小企業にとっても参考になるだろう。また、年間電力使用量の約22%を自家発電でまかなえることは、エネルギーコストの削減にもつながる可能性がある。

一方で、太陽光発電は天候に左右されるため、安定的な電力供給を確保するための対策が必要になるかもしれない。バッテリーシステムの導入や、他の再生可能エネルギー源との組み合わせなど、より包括的なエネルギーマネジメントシステムの構築が今後の課題となる可能性がある。また、パネルの経年劣化に伴う発電効率の低下や、メンテナンスコストの増加なども長期的には考慮すべき点だろう。

今後は、この太陽光発電設備の運用データを活用し、さらなる省エネ技術の開発や、他の事業所への展開を進めることが期待される。また、スギノマシンが持つ製造技術を活かし、再生可能エネルギー関連の新製品開発につなげることで、自社のカーボンニュートラル実現だけでなく、社会全体の脱炭素化に貢献できる可能性も大きい。このような取り組みが、日本の製造業全体に波及していくことを期待したい。