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公開：2024-09-28

遠隔共同子育てロボット「ChiCaRo」が日本感性工学会かわいい感性デザイン賞で最優秀賞、子育て支援の新たな可能性を提示

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 遠隔共同子育てロボット「ChiCaRo」が最優秀賞を受賞
• 「子育てのミカタを増やす」がコンセプト
• 自治体や団体、施設での利用や共同研究を募集

遠隔共同子育てロボット「ChiCaRo」が日本感性工学会かわいい感性デザイン賞®で最優秀賞を受賞

株式会社ＣｈｉＣａＲｏは、電気通信大学／明治学院大学の阿部香澄と共同で開発した遠隔共同子育てロボット「ChiCaRo」が、日本感性工学会主催の「かわいい感性デザイン賞®」で最優秀賞を受賞したことを2024年9月26日に発表した。ChiCaRoは乳幼児とのコミュニケーションに特化したアバターロボットであり、その見た目や動きの可愛さだけでなく、背景にあるコンセプトも高く評価された。^[1]

ChiCaRoのコンセプトは「子育てのミカタを増やす」であり、このミカタには二つの意味が込められている。一つは子育てに関わる人や仲間を増やすという意味での味方、もう一つは子育てに対する前向きな視点を増やすという意味での見方だ。核家族化が進む現代において、みんなで子育てをすることで当事者に余裕が生まれ、子育てを楽しむことができるようになるという考えが根底にある。

株式会社ＣｈｉＣａＲｏは現在、ChiCaRoプロジェクトに様々な形で関わっていただける企業、地方自治体、団体、研究機関等とのコミュニケーションを積極的に行っている。自治体や団体、施設、研究機関等での利用や共同研究の相談も受け付けており、ChiCaRoのコンセプトに賛同する組織とのコラボレーションを通じて、新しい子育て支援の形を模索している。

ChiCaRoの主な特徴まとめ

アバターロボットについて

アバターロボットとは、遠隔地にいる操作者の動きや表情を再現し、その場にいるかのようなコミュニケーションを可能にするロボットのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 遠隔操作による実在感のある対話や動作の実現
• 操作者の表情や身振りを忠実に再現
• 様々な場面での活用（教育、医療、介護など）

ChiCaRoの場合、子育て支援に特化したアバターロボットとして開発されている。乳幼児とのコミュニケーションに適した丸みを帯びたデザインや、安全性を考慮した設計、さらに遠隔地からの操作による遊びや対話機能など、子育て支援に特化した機能が実装されている。このような特徴により、離れた場所にいる家族や専門家が、より自然な形で子育てに参加できる環境を提供している。

遠隔共同子育てロボット「ChiCaRo」に関する考察

ChiCaRoの最大の利点は、核家族化や地理的な制約によって失われつつある「みんなで子育てをする」という環境を、テクノロジーを通じて再現できる点だ。遠隔操作可能なアバターロボットを介することで、離れた場所にいる祖父母や親戚、専門家などが子育てに参加しやすくなり、親の孤立感や負担を軽減できる可能性がある。また、子どもにとっても多様な大人とのコミュニケーション機会が増えることで、社会性の発達にも良い影響を与えられるだろう。

一方で、今後起こり得る問題としては、プライバシーの問題や、実際の人間とのコミュニケーションが減少することへの懸念が挙げられる。家庭内の様子が遠隔地にいる操作者に見られることへの抵抗感や、ロボットとのコミュニケーションに依存しすぎることで、リアルな人間関係構築能力が低下する可能性がある。これらの問題に対しては、プライバシー設定の強化や、実際の人間との交流機会を意識的に設けるなどの対策が必要になるだろう。

今後ChiCaRoに追加してほしい機能としては、AIによる自律的な対話機能や、子どもの発達段階に応じた教育プログラムの実装が考えられる。また、多言語対応により、国際結婚家庭や海外に住む親戚とのコミュニケーションツールとしての活用も期待できる。遠隔共同子育てロボットの進化により、地理的・時間的制約を超えた新しい子育て支援の形が実現し、より多くの人が子育てに関わることのできる社会の実現に貢献することを期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「【最優秀賞授賞】遠隔共同子育てロボット「ChiCaRo」が、日本感性工学会かわいい感性デザイン賞®で最優秀賞を受賞 | 株式会社ＣｈｉＣａＲｏのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000082957.html, (参照 24-09-28).

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