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公開：2024-09-29

白糠町が日本初の天然ブリ鮮度保持水槽施設を設立、高付加価値漁業の実現へ向け「極寒ぶり」の品質向上を目指す

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 白糠町で天然ブリの鮮度保持水槽施設を設立
• 「極寒ぶり」の高鮮度化実証実験を開始
• 新ブランド「極寒ぶり 選熟」の開発を推進

白糠町の高付加価値漁業推進と天然ブリの鮮度保持水槽施設設立

株式会社イミューは、北海道白糠町の漁業DX化の一環として、白糠漁業協同組合と協働で日本初となる天然ブリの鮮度保持水槽施設を設立した。この施設では、白糠町のブランドブリ「極寒ぶり」の更なる価値向上に向けた実証実験が2024年9月より開始されている。白糠町の漁業は温暖化による魚種変更や後継者不足などの課題を抱えており、この取り組みは新たな水産資源の活用を目指すものだ。^[1]

鮮度保持水槽施設では、株式会社リバーサーが提供する「低活性活かし込み技術」を応用し、ブリを低活性化することで魚体へのストレスを軽減する。餌を与えずに胃を空にしてから締めることで、胃の内容物の腐敗による酸化を防ぎ、鮮度の長期保持が可能となる。これにより、生のままでも1週間ほど鮮度が保たれ、身の美味しさや透明感が増すことが期待されている。

新ブランド「極寒ぶり 選熟」の開発も進められており、主に国内外のシェフやレストラン向けの販売を想定している。魚体を締めるタイミングとその方法をコントロールすることで、鮮度と熟度のバランスを調理者が選べるようになる。この取り組みは、地域経済の活性化と持続可能な漁業の実現を目指すものであり、漁業全体の活性化にもつながると期待されている。

白糠町の「極寒ぶり」ブランド化の経緯と特徴

株式会社イミューの公式サイトはこちら

鮮度保持水槽施設について

鮮度保持水槽施設とは、魚の鮮度を長期間保つために設計された特殊な施設のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 低活性化技術により魚体へのストレスを軽減
• 餌を与えずに胃を空にし、酸化を防止
• 活締め・血抜き・神経締めを行い、高品質を維持

白糠町の鮮度保持水槽施設は、日本初の天然ブリ専用施設として注目されている。この施設では、白糠沖の定置網漁で水揚げされるブリを数日間安静に飼育し、低活性化処理を行う。これにより、生のままでも1週間ほど鮮度が保たれ、身の美味しさや透明感が増すことが期待されている。

白糠町の高付加価値漁業に関する考察

白糠町の高付加価値漁業推進は、地域の水産資源を最大限に活用する革新的な取り組みだ。特に、天然ブリの鮮度保持水槽施設の設立は、従来の漁業の枠を超えた付加価値創出の好例と言える。この施設により、ブリの品質向上と長期保存が可能になり、地域経済の活性化と持続可能な漁業の実現に大きく寄与するだろう。

一方で、新たな技術や設備の導入には初期投資やランニングコストの課題が予想される。また、高品質な製品の安定供給や販路の確保、消費者の理解促進なども重要な課題となるだろう。これらの課題に対しては、行政、漁業者、加工業者、販売業者の連携強化が不可欠だ。さらに、消費者教育や情報発信の充実により、高付加価値製品の価値を広く認知させることも重要である。

今後は、ブリ以外の魚種への技術応用や、AIやIoTを活用した更なる品質管理の高度化が期待される。また、「極寒ぶり 選熟」のようなプレミアム商品の開発を通じて、白糠町の水産物のブランド力をさらに高めていくことが望ましい。この取り組みが成功すれば、日本の漁業全体にとっても新たなモデルケースとなり、各地の漁業の活性化にも波及効果をもたらす可能性がある。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「北海道白糠町にて、官民連携の「高付加価値漁業」を推進！日本初・天然ブリの「鮮度保持水槽施設」を設立し、世界一の品質を目指した「極寒ぶり︎」の高鮮度化実証を開始 | 株式会社イミューのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000046.000081865.html, (参照 24-09-29).

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