JR東日本がApple マップと「えきねっと」の連携を開始、新幹線や特急列車の予約がスマートフォンからより簡単に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

JR東日本がApple マップと「えきねっと」の連携開始
Apple マップでJR東日本エリアのルート検索が可能に
「えきねっと」へのリンクでスムーズな切符購入が実現

JR東日本とApple マップの連携によって新幹線や特急列車の予約が容易に

東日本旅客鉄道株式会社（JR東日本）は2024年10月2日、同日からアップルの地図アプリ「Apple マップ」と「えきねっと」の連携を開始したと発表した。この連携により、Apple マップでJR東日本エリアのルートを検索した際に「えきねっと」へのリンクが表示され、検索したルートを保持したまま「えきねっと」に遷移することで、スムーズに切符を購入できるようになった。^[1]

対応エリアはJR東日本エリア内完結のルートおよび北海道新幹線区間（新青森駅～新函館北斗駅）となっている。申込可能時間は5時00分から翌日1時50分までで、23時50分から翌日0時10分を除く時間帯で利用可能だ。Apple マップでは2週間以内の乗車日で検索した場合に「えきねっと」へのリンクが表示される仕組みとなっている。

ただし、JR東日本エリア内完結のルートであっても、他社に直通運転する特急列車などは一部リンクが表示されない場合がある。また、切符の申込には「えきねっと」への会員登録およびログインが必要となる。「えきねっと」は発着経由情報から利用時間の短い列車を案内するため、Apple マップの検索結果と異なる列車を案内する場合もあるという点に注意が必要だ。

JR東日本とApple マップ連携の概要

	対応エリア	申込可能時間	検索期間
主な特徴	JR東日本エリア内完結ルート、北海道新幹線区間	5時00分～翌日1時50分（23時50分～翌日0時10分除く）	2週間以内の乗車日
利用条件	Apple マップでのルート検索	「えきねっと」会員登録・ログイン	-
注意点	他社直通運転特急は一部非対応	-	「えきねっと」と検索結果が異なる可能性あり

「えきねっと」の詳細はこちら

Apple マップについて

Apple マップとは、アップルが運営・開発する地図アプリケーションのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

地図情報の提供と詳細なナビゲーション機能
自動車、徒歩、公共交通機関の経路案内
到着推定時刻の表示機能

今回のJR東日本との連携により、Apple マップはより実用的な機能を獲得した。ユーザーは地図アプリ上でルートを検索し、そのまま切符の予約まで行えるようになったことで、旅行計画から実際の移動までをスムーズに行えるようになった。この連携は、デジタル技術を活用した公共交通機関の利便性向上の一例として注目されている。

JR東日本とApple マップの連携に関する考察

JR東日本とApple マップの連携は、ユーザーの利便性向上という点で大きな前進だと言える。特に、スマートフォンを主な情報源として使用する若年層や観光客にとっては、馴染みのあるアプリから直接切符の予約ができるようになったことで、公共交通機関の利用がより身近になるだろう。また、この連携は日本の公共交通機関のデジタル化推進の一環として、他の交通事業者にも影響を与える可能性がある。

一方で、今後の課題としては、対応エリアの拡大や他の交通機関との連携が挙げられる。現状ではJR東日本エリアと一部の新幹線区間に限定されているが、将来的には他のJR各社や私鉄、バスなどとも連携することで、より包括的な交通ナビゲーションサービスへと発展する可能性がある。また、多言語対応やインバウンド観光客向けのサービス拡充なども、今後の重要な課題となるだろう。

今後、このような連携サービスがさらに進化することで、MaaSの実現に向けた動きが加速することが期待される。例えば、複数の交通機関を跨いだシームレスな経路検索と予約が可能になれば、ユーザーの移動がより快適になる。また、AIを活用した個人の移動パターンに基づいたおすすめルートの提案など、よりパーソナライズされたサービスの提供も期待できるだろう。