ALi、ACCESS Europe、NetRangeがSTB市場向けクラウドベースVODで協業、ザッパーSTBに革新的機能を追加

text: XEXEQ編集部

PR TIMES より

記事の要約
ALi、ACCESS Europe、NetRangeの戦略的提携によるSTB市場の革新
ザッパーSTBとは
STB市場の技術革新に関する考察
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記事の要約

ALi、ACCESS Europe、NetRangeが協業
STB市場向けクラウドベースVODを提供
ザッパーSTBに革新的機能を追加

ALi、ACCESS Europe、NetRangeの戦略的提携によるSTB市場の革新

台湾のALi CorporationとACCESS Europe、NetRangeの3社は、セットトップボックス（STB）業界に革新をもたらす戦略的提携を2024年7月24日に発表した。この協業では、ACCESSのクラウドベースブラウザソリューション「ACCESS Twine™ Micro Client」をALiのリアルタイムOS（RTOS）STBプラットフォームに統合し、ビデオオンデマンド（VOD）とオーバーザトップ（OTT）機能を追加する。^[1]

この提携により、従来のザッパーSTB（ローエンドのSTB）に革命的な変化がもたらされる。ユーザーはSTBを通じて多様なオンラインコンテンツやサービスに直接アクセスでき、より没入感のある視聴体験を楽しめるようになるのだ。ALiの世界4,000万台のSTB用システムオンチップ（SoC）販売実績と、ACCESSおよびNetRangeの先進技術が組み合わさることで、事業者のサービス強化と競争力向上が可能となる。

本協業は、特にラテンアメリカ、東南アジア、アフリカなど、従来のSTBが主流の地域での新たな市場開拓を目指している。これらの地域では、エンドユーザーに新たな視聴体験を提供することが可能となり、STB市場のさらなる成長と発展が期待される。このようにALi、ACCESS、NetRangeの3社は、STB業界のイノベーションを推進し、事業者やエンドユーザーの進化するニーズに応える体制を整えたのである。

	ALi Corporation	ACCESS Europe	NetRange
主な貢献	RTOSプラットフォーム提供	クラウドブラウザソリューション	コンテンツ提供
強み	4,000万台のSTB用SoC販売実績	Twine Micro Clientの開発	グローバルコンテンツネットワーク
対象市場	世界のSTB市場	クラウドサービス市場	VOD・OTTコンテンツ市場

ザッパーSTBとは

ザッパーSTBとは、基本的な機能に特化した低価格のセットトップボックスのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

シンプルな設計で低コスト化を実現
主にチャンネル切り替えや基本的な録画機能を提供
高度なインターネット機能やアプリ対応は限定的

ザッパーSTBは、主に新興国市場や価格重視の消費者向けに提供されており、テレビ放送の受信や基本的な視聴機能に特化している。従来型のザッパーSTBは高度なインターネット機能やストリーミングサービスへの対応が限られていたが、今回の協業によってクラウドベースのVODやOTT機能が追加されることで、より豊富なコンテンツやサービスにアクセスできるようになる可能性が高まっている。

STB市場の技術革新に関する考察

ALi、ACCESS Europe、NetRangeの協業によるSTB市場の技術革新は、特に新興国市場に大きな影響を与える可能性がある。従来のザッパーSTBにクラウドベースのVODやOTT機能が追加されることで、低価格帯の製品でも高度なサービスが利用可能になり、デジタルデバイドの解消に寄与する可能性があるだろう。一方で、新機能の追加に伴う消費電力の増加やネットワーク帯域の問題など、技術的な課題への対応も必要となってくる。

今後、STB市場ではAIやマシンラーニングを活用したコンテンツレコメンデーション機能の強化や、音声認識によるハンズフリー操作の実装など、さらなる機能拡張が期待される。また、5Gネットワークの普及に伴い、モバイルデバイスとの連携強化やクラウドゲーミングへの対応など、STBの役割が従来のテレビ視聴の枠を超えて拡大していく可能性も高い。

STB市場の技術革新は、単にハードウェアの進化にとどまらず、コンテンツ配信のエコシステム全体に影響を与える可能性がある。クラウドベースのサービスとの連携強化により、地域や言語の壁を越えたグローバルなコンテンツ流通が促進され、ローカルコンテンツの国際展開や、マイクロペイメントを活用した新たなビジネスモデルの創出など、メディア産業全体に革新的な変化をもたらすことが期待されるだろう。