ブロックチェーン

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公開：2024-10-05

ソラミツがパラオ国債システムの実証事業を開始、ブロックチェーン技術を活用し経済的自立性向上へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• ソラミツがパラオ国債システムの実証開始
• 貯蓄国債プロトタイプシステムが稼働
• 独立記念日に合わせ記念セレモニー開催

ソラミツがパラオ国債システムの実証事業を開始

ソラミツ株式会社は経済産業省の補助事業に採択され、パラオにおいて貯蓄国債の発行・管理・運営システムのプロトタイプを稼働させ実証事業を開始した。9月30日にはパラオの独立記念日に合わせてプロトタイプシステム公開の記念セレモニーが開催され、パラオ大統領や財務大臣、在パラオ日本大使などが参加した。^[1]

この実証事業は、パラオ政府の財務省の要請に基づいて行われており、ソラミツが開発したブロックチェーン技術（Hyperledger Iroha）を活用している。パラオでは現地通貨としてUSドルが流通しており、住民の資金の90％が米国本土で運用されている状況を改善すべく、貯蓄国債の発行を計画している。

ソラミツは、カンボジアやラオス、ソロモン諸島などでもブロックチェーン技術を利用した決済システムやCBDCの導入に関する調査・実証実験を行ってきた。今回のパラオでの実証事業を通じて、貯蓄国債の商品設計や運用設計、システムの改善などを実施し、早期の本番稼働を目指している。

パラオ国債システムの特徴まとめ

ソラミツ株式会社の公式サイトはこちら

Hyperledger Irohaについて

Hyperledger Irohaとは、ソラミツが開発したオープンソースのコンソーシアム型ブロックチェーン・プラットフォームのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 高度なセキュリティと高速な取引処理を実現
• 分散型アプリケーション（DApps）の開発に適している
• The Linux FoundationのHyperledger Projectの一部として展開

Hyperledger Irohaは、企業や金融機関によるデジタル資産管理やアイデンティティ管理に最適化されている。パラオの貯蓄国債システムにおいても、この技術が活用されることで、セキュアで効率的な国債の発行・管理が可能となり、パラオの経済成長やインフラ整備に貢献することが期待されている。

パラオ国債システムに関する考察

ソラミツのブロックチェーン技術を活用したパラオ国債システムは、小規模な島嶼国の金融システム近代化に大きく貢献する可能性がある。特に、現地通貨としてUSドルを使用しているパラオにとって、自国の経済成長やインフラ整備に資金を活用できるようになることは、経済的自立性を高める重要な一歩となるだろう。

一方で、新しい金融システムの導入には、技術面でのセキュリティ確保や、国民への周知・教育が課題となる可能性がある。また、国際金融市場との連携や、米国との経済関係への影響なども考慮する必要があるだろう。これらの課題に対しては、段階的な導入や、国際機関との連携、透明性の高い運営体制の構築などが解決策として考えられる。

今後は、パラオでの実証実験の成果を基に、他の小規模国家や発展途上国への展開も期待される。ブロックチェーン技術を活用した国債システムが、各国の経済的自立性向上や持続可能な発展に寄与する可能性は大きい。ソラミツには、この革新的なシステムの安定運用と、さらなる機能拡充を期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「ソラミツ、パラオ国ブロックチェーン貯蓄国債システムの実証事業開始 | ソラミツ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000019078.html, (参照 24-10-05).
2. 経済産業省. https://www.meti.go.jp/index.html

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