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公開：2024-10-05

建築家・小田康夫が62歳でデジタルアーティストデビュー、写真とデジタル技術を融合した独自の表現手法で東京初個展開催

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 建築家・小田康夫が62歳でデジタルアーティストデビュー
• 「デジタルブレンド技法」による新しい抽象表現を追求
• 東京・表参道ヒルズで初の個展を2024年10月に開催

建築家・小田康夫のデジタルアーティストとしてのデビュー

ワシントンD.C.在住の建築家・小田康夫が、デジタルアートの可能性に着目し62歳でデジタルアーティストとして日米同時デビューを果たした。小田は2024年10月10日から14日まで、東京・表参道ヒルズのギャラリー同潤会にて初の個展を開催する。建築家としての豊富な経験を背景に、写真とデジタル技術を融合させた「デジタルブレンド技法」による新しい抽象表現を追求している。^[1]

小田の作品は「物語的抽象表現」と呼ばれ、従来の抽象表現の枠を超えて独自の物語を内包している。一般的な抽象芸術が現実との結びつきを断ち切るのに対し、小田の作品は色彩や形、質感の中にストーリーを織り交ぜている。鑑賞者は各作品から物語を読み解き、抽象と具象の狭間で自らの解釈を見出すことができるだろう。

今回の個展では、ビートルズシリーズをメインに展示する予定だ。このシリーズは伝説的なアルバムや楽曲をビジュアルに変換する独自の試みである。小田は小学校6年生の時にホワイトアルバムを初めて聴いた際の衝撃的な印象を絵に表現しようとしたことがきっかけだと語っている。各曲には個々に異なる色のイメージがあり、それをそのまま絵にする場合もあれば、歌詞を重視したものもあるという。

小田康夫の作品シリーズまとめ

デジタルブレンド技法について

デジタルブレンド技法とは、写真とデジタル技術を融合させた小田康夫独自の表現手法のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 複数の写真を積層させ、独自のブレンド方法で融合
• 各写真が互いに影響し合い、新たな光の屈折や融合を生成
• 階乗的に影響が増幅され、無数の表現可能性を創出

この技法は、従来のコラージュやモンタージュとは異なるアプローチを持っている。小田は「1足す1が10になる世界」と表現し、複数の写真が相互に作用することで、その影響が階乗的に増幅され、無数の表現の可能性が広がっていく。この独自の手法により、鑑賞者に新しい視覚体験を提供し、作品の解釈や感情の喚起を促している。

小田康夫のデジタルアートデビューに関する考察

小田康夫のデジタルアーティストとしてのデビューは、建築とアートの融合という点で非常に興味深い。建築家としての経験を活かしたデジタルブレンド技法は、空間構成の理解と技術の革新を巧みに組み合わせており、新たな芸術表現の可能性を示している。しかし、デジタルアートの市場はまだ発展途上であり、従来の美術市場との差別化や価値の確立が課題となるだろう。

この課題に対する解決策として、小田の作品が持つ「物語性」や「建築的視点」を強調し、デジタルアートならではの体験型展示を積極的に取り入れることが考えられる。例えば、VRやARを活用した没入型の展示方法を採用することで、鑑賞者の体験をより深化させることができるだろう。また、NFTなどのブロックチェーン技術を活用し、デジタルアート作品の所有権や価値の保証を明確にすることも、市場の成熟に寄与する可能性がある。

今後、小田のような異分野からデジタルアートへ参入するアーティストが増加することで、表現の多様性がさらに広がることが期待される。同時に、デジタルアートと従来の芸術との融合や、社会課題への取り組みなど、アートの新しい役割も模索されるだろう。小田のデビューを契機に、日本のデジタルアート界全体が活性化し、国際的な評価を高めていくことを期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「建築家・小田康夫　デジタルアーティストとして日米同時デビュー　６２歳　初の個展開催　「物語的抽象表現」が描く新たな世界 | Dear．youのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000150598.html, (参照 24-10-05).

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