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公開：2024-10-11

イーアイアイと三井住友海上、AI搭載SparkEye®で工場火災予防に協力、リチウムイオン電池起因の火災対策に期待

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• イーアイアイと三井住友海上が工場火災予防で協業
• AI搭載火花検知システム「SparkEye®」を活用
• 工場火災予防パッケージの第一弾として採用

イーアイアイと三井住友海上の工場火災予防協業

イーアイアイと三井住友海上火災保険は、AI搭載の火花検知システム「SparkEye®」を活用した工場火災予防の取り組みで協業を2024年10月9日に開始した。この協業では、三井住友海上が新たに発表する工場火災予防パッケージの第一弾として「SparkEye®」が採用され、両社で普及拡大を行っていく予定だ。^[1]

この取り組みの背景には、工場における火災リスクの完全な排除が難しく、毎年火災事故が発生している現状がある。特に産業廃棄物処理業界では、リチウムイオン電池に起因した火災が頻発し、社会問題となっている。環境省の報告書によると、令和3年度のリチウムイオン電池等の二次電池に起因する火災の発生件数は12,765件に上っているのだ。

協業の詳細としては、三井住友海上の代理店が工場を保有する事業者に「SparkEye®」の導入を提案し、ニーズのある事業者をイーアイアイへ紹介する。施工は全国対応可能な業者と連携し、導入から実際の利用まで一貫したサポートを提供する。これにより、事業者は早期に火災予防対策を導入することが可能となり、三方よしの関係を実現するのだ。

SparkEye®の特徴まとめ

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リチウムイオン電池について

リチウムイオン電池とは、充電して繰り返し使用できる二次電池の一種で、主に以下のような特徴がある。

• 高いエネルギー密度と軽量性
• 長期間の使用と急速充電が可能
• 自己放電が少なく、メモリー効果がない

しかし、リチウムイオン電池は高いエネルギー密度ゆえに発火のリスクも存在する。特に産業廃棄物処理の過程で破損や圧力がかかると、内部短絡を起こし発火する可能性がある。このため、適切な処理と管理が重要であり、SparkEye®のような火災予防システムの導入が注目されているのだ。

AI搭載火花検知システムに関する考察

AI搭載火花検知システム「SparkEye®」の導入は、工場火災の予防に大きな貢献をすると考えられる。特に0.05秒という瞬間的な検知速度は、火災の初期段階での対応を可能にし、被害の最小化につながるだろう。また、ガラスやアクリル越しに設置できる点は、様々な工場環境に適応できる柔軟性を示している。

しかし、AIシステムの導入には初期コストや運用面での課題も予想される。システムの誤検知や誤作動のリスク、AIの判断基準の透明性確保、継続的な精度向上のための学習データの収集など、運用面での課題に対する対策が必要だ。これらの課題に対しては、定期的なシステムの見直しやAIの判断プロセスの可視化、人間による監視体制の構築などが解決策として考えられるだろう。

今後は、AIの判断精度のさらなる向上や、他のセンサー技術との連携による多角的な火災リスク検知機能の追加が期待される。また、検知したデータを活用した予測分析や、IoTデバイスとの連携による自動消火システムの構築など、より包括的な火災予防ソリューションへの発展が望まれる。イーアイアイと三井住友海上の協業が、こうした技術革新を加速させ、より安全な工場環境の実現に貢献することを期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「イーアイアイ、三井住友海上と、AI搭載「SparkEye®」を活用した工場火災予防の取り組みで協業 | 株式会社イーアイアイのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000066408.html, (参照 24-10-11).

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