ヴォンエルフとアスエネが業務提携、建築・不動産業界の脱炭素経営支援を強化

text: XEXEQ編集部

PR TIMES より

記事の要約

ヴォンエルフとアスエネが業務提携を締結
CO2排出量見える化・削減サービス「ASUENE」を提供
建築・不動産業界の脱炭素経営を支援

ヴォンエルフとアスエネの業務提携によるCO2排出量削減支援

株式会社ヴォンエルフとアスエネ株式会社は、建築・不動産業界の脱炭素経営支援を目的とした業務提携を2024年7月25日に発表した。この提携により、CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービス「ASUENE」とグリーンビルディング認証の取得支援サービスを、両社の取引先企業に提供することが可能となった。^[1]

業務提携の背景には、建築・不動産業界における脱炭素化の必要性の高まりがある。日本ではLEEDやWELLなどの国際グリーンビルディング認証制度の普及が進んでおらず、既存建築物のZEB化促進も課題となっている。この提携は、これらの複合的な課題解決を目指すものだ。

両社の連携により、企業はGHGプロトコルに準じたCO2排出量の見える化から、建築物のホールライフカーボン算定、削減施策の実施まで、包括的なサポートを受けることが可能となる。アスエネの脱炭素ワンストップソリューションと、ヴォンエルフの国際認証取得支援やESG評価サービスを組み合わせることで、より効果的な脱炭素経営の推進が期待できるだろう。

	ヴォンエルフ	アスエネ	提携による効果
主なサービス	グリーンビルディング認証取得支援	CO2排出量見える化サービス「ASUENE」	包括的な脱炭素経営支援
強み	国際認証コンサルティング	脱炭素ワンストップソリューション	グローバル基準での評価・対応
対象業界	建築・不動産業界	多業種	建築・不動産業界を中心に拡大

ホールライフカーボン算定について

ホールライフカーボン算定とは、建築物のライフサイクル全体を通じたCO2をはじめとする温室効果ガス排出量の算定のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

建築物の企画・設計から解体・廃棄までの全過程を考慮
材料製造、建設、運用、保守、解体の各段階のCO2排出量を算出
建築物の環境負荷を総合的に評価し、削減策の立案に活用

ホールライフカーボン算定は、建築物の環境性能を評価する上で重要な指標となっている。この手法により、建設時だけでなく運用段階や解体時のCO2排出量まで含めた包括的な評価が可能となり、より効果的な脱炭素化戦略の立案につながる。また、国際的な環境認証制度でも評価項目として採用されており、グローバルスタンダードとしての重要性が高まっている。

ヴォンエルフとアスエネの業務提携に関する考察

ヴォンエルフとアスエネの業務提携は、建築・不動産業界の脱炭素化を加速させる可能性を秘めているが、課題も存在する。既存建築物のZEB化や国際認証取得には多額のコストがかかるため、中小企業にとっては導入のハードルが高くなる可能性がある。また、両社のサービスを効果的に連携させるためには、データの互換性や分析手法の統一など、技術的な課題を克服する必要があるだろう。

今後、この業務提携をさらに発展させるためには、AIやIoT技術を活用したリアルタイムのエネルギー管理システムの開発が期待される。建築物のエネルギー使用状況を常時モニタリングし、自動的に最適化を行うシステムがあれば、より効果的なCO2排出量削減が可能になるだろう。また、ブロックチェーン技術を用いたカーボンクレジットの取引プラットフォームの構築も、業界全体の脱炭素化を促進する新たな取り組みとなる可能性がある。

長期的には、この提携が日本の建築・不動産業界におけるグリーンビルディングの基準作りに貢献することが期待される。国際基準を参考にしつつ、日本の気候条件や建築文化に適した独自の評価基準を確立することで、より実効性の高い脱炭素化施策が実現できるだろう。同時に、両社の知見を活かした人材育成プログラムの開発も、業界全体の底上げには不可欠だ。

参考サイト

^ PR TIMES. 「ヴォンエルフとアスエネが業務提携（CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービス「ASUENE」とSXコンサルティング提供） | 株式会社ヴォンエルフのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000145901.html, (参照 24-07-27).

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