ExcelでRegular expression関数が利用可能に、テキスト処理の効率化に期待

text: XEXEQ編集部


ExcelのRegular expression(正規表現)関数に関する記事の要約

  • ExcelにREGEXTEST、REGEXEXTRACT、REGEXREPLACEの3つの正規表現関数が追加
  • テキストの検索パターン定義や文字列操作が正規表現を使って可能に
  • XLOOKUPとXMATCHでも近日中に正規表現が利用可能になる予定
  • 現在はBetaチャンネルのWindows・Macのみで新関数を利用可能

ビジネスシーンにおけるExcelの文字列処理の効率化に貢献する正規表現関数

Excelに新たに追加された正規表現関数は、テキストデータの検索や抽出、置換などの処理を柔軟かつ効率的に行えるようにする。正規表現のパターンマッチング機能を活用することで、これまでのExcel関数では難しかった複雑な文字列操作が可能になるだろう。[1]

例えば、REGEXEXTRACT関数を使えば、氏名や電話番号などの特定のパターンに合致する部分文字列を簡単に取り出せる。また、REGEXREPLACE関数によって、不要な文字の削除や置換も一括して行える。

ビジネスの現場では、顧客データや取引記録など大量のテキストデータを扱う機会が多い。新しい正規表現関数の登場により、そうしたデータのクレンジングや分析の生産性が大幅に向上するはずだ。

XLOOKUPやXMATCHへの正規表現対応で、Excelの検索機能がさらに強化

Betaチャンネルで提供が始まった正規表現関数に加え、近日中にはXLOOKUP関数とXMATCH関数でも正規表現が使えるようになるという。これによりExcelのVLOOKUP関数に代わる次世代の検索関数の能力がさらに拡張される。

具体的には、XLOOKUP関数の検索値として正規表現パターンを指定できるようになる。複雑な条件に基づいて表の中から目的のデータを探し出すことが容易になるだろう。

企業の情報システム部門を中心に、RPA化やデータ活用が進められている。Excel関数の高度化は、そうしたDXの取り組みを力強く後押しするものと期待できるため、正規表現対応の早期の正式リリースが待たれる。

正規表現関数に関する考察

Excelへの正規表現関数の導入は、テキスト処理の自動化や効率化を促進する一方で、誤った正規表現パターンによるデータ破壊などのリスクも懸念される。正規表現の知識やスキルを社内で展開していくことが肝要となるだろう。

また、ExcelがPythonなどの外部言語と連携する際にも、正規表現は重要な役割を果たすはずだ。テキストデータを仲介するための共通言語として、正規表現が企業のシステム間を横断的につなぐ基盤になる可能性がある。

一方で正規表現の高度な活用を進めるには、Excelのパフォーマンスや機能拡張性にも一定の限界がある。将来的にはテキスト処理基盤としてのExcelから、データ処理基盤としてのクラウドデータウェアハウスやデータレイクへの移行も視野に入れるべきだろう。

参考サイト

  1. ^ Microsoft 365 Insider. 「New Regular expression (Regex) functions in Excel」. https://insider.microsoft365.com/en-us/blog/new-regular-expression-regex-functions-in-excel, (参照 24-05-28).

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