トップウイングサイバーサウンドグループがハーフサイズプリメインアンプA390を11月1日に発売、VCIA技術搭載で高音質再生を実現

text: XEXEQ編集部
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記事の要約

トップウイングサイバーサウンドグループがA390を発売
ハーフサイズの39W/chプリメインアンプ
価格は242,000円、11月1日発売

トップウイングサイバーサウンドグループがハーフサイズプリメインアンプA390を発売

トップウイングサイバーサウンドグループは、台湾のEleven Audioが展開するハーフサイズのプリメインアンプ「A390」を、11月1日に発売する。価格は242,000円に設定された。A390は幅21cmのコンパクトなサイズながら、高音質な再生を実現するために設計されており、出力は39W@8Ohm/chに抑えられている。^[1]

A390の特徴として、ディスクリート・VCIA（電圧・電流独立増幅）構成によるAB級パワー段を採用している点が挙げられる。この構成により、電圧増幅と電流増幅を完全に独立させることで、相互干渉の影響を避け、リニアリティの向上とIMD（非線形歪み）の減少を実現している。また、プリアンプ部の回路はEleven Audioの業務音響機器のヘッドアンプを参考にしている。

入力はRCA2系統とXLR1系統を備え、バランス入力にも対応している。出力は高音質・高信頼のスピーカーターミナルを採用し、バナナプラグ・Yラグに対応している。さらに、電子ボリュームとバッファを用いたプリ段、日本専用100Vトロイダルトランスを用いた電源段を搭載し、リモコン対応や各入力のゲイン・ボリュームのメモリー機能など、使い勝手の良さも追求している。

A390の主な仕様まとめ

	詳細
サイズ	32 x 21 x 7.5cm（突起物を含む）
重量	4.7kg
出力	39W@8Ohm/ch
入力	RCA2系統、XLR1系統
入力インピーダンス	15kOhm（RCA）、20kOhm（XLR）
周波数特性	1～110kHz, -1dB
S/N比	119dB

VCIAについて

VCIAとは、「電圧・電流独立増幅」（Voltage Current Independent Amplification）の略称で、音楽信号の電圧増幅と電流増幅を完全に独立させる方式のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

電圧増幅と電流増幅の相互干渉を防止
リニアリティの向上を実現
非線形歪み（IMD）の減少に寄与

A390では、このVCIA方式を採用することで、音楽信号の処理における高い忠実度を確保している。電圧・電流がそれぞれ独立して増幅されることで、複雑な音楽信号や変化する負荷条件下でも、アンプが安定した性能を発揮し、繊細な音楽のディテールを正確に再現することが可能となっている。この技術により、A390は高度な音色と音の色彩、そして真実の再現性を両立させている。

A390の発売に関する考察

A390の発売は、ハイエンドオーディオ市場に新たな選択肢をもたらす可能性がある。特にコンパクトな筐体サイズと高音質を両立させている点は、都市部の住宅事情や多様化するライフスタイルに対応する製品として評価できるだろう。一方で、242,000円という価格設定は、一般消費者にとっては高額であり、マニア層やオーディオ愛好家向けの製品としての位置づけが強くなる可能性がある。

今後の課題としては、A390の性能や音質の優位性をいかに広く認知させるかが挙げられる。特にVCIA技術の利点や39W出力の妥当性について、わかりやすく説明し、ユーザーの理解を得ることが重要になるだろう。また、競合製品との差別化や、ブランド認知度の向上も課題となる。これらの課題に対しては、試聴会の開催やオーディオ専門誌での詳細なレビュー掲載、SNSを活用した情報発信などが有効な解決策として考えられる。

将来的には、A390の技術を活かしつつ、より幅広い価格帯での製品展開や、ストリーミング機能の搭載など、現代のオーディオ環境に適応した機能拡張が期待される。トップウイングサイバーサウンドグループには、A390を起点として、日本市場におけるEleven Audioブランドの確立と、革新的な音響技術の普及に向けた継続的な取り組みを期待したい。