日本IBMが半導体設計カードゲーム「The Game」を開発、次世代技術者育成に向け全国展開へ

text: XEXEQ編集部
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記事の要約

日本IBMが半導体設計カードゲームを開発
次世代半導体技術者育成が目的
全国で半導体設計人材育成を展開予定

日本IBMが半導体設計を学べるカードゲーム「The Game」を開発

日本アイ・ビー・エム株式会社（日本IBM）は半導体設計を疑似体験で学べるハンズオン教材として、カードゲーム「The Game」を2024年10月17日に発表した。The Gameは半導体業界の人材不足が深刻化する中で、次世代の半導体技術者を育てるために開発された。半導体設計の基礎知識を楽しみながら学べるこのゲームは、業界の課題解決に向けた新たなアプローチとなっている。^[1]

The Gameでは、半導体の用途や要件、予算などの制約の中で性能とコストを考慮しながら、半導体回路の構成要素であるIPコアを選択して組み合わせ、実践的に全体回路を設計する。コンポーネントの説明も記載されており、文系理系を問わず中学生から現場で役立つ半導体設計を学習することが可能だ。このゲームを通じて、半導体設計の基本概念や意思決定プロセスを体験的に理解できる。

日本IBMは全国に展開するIBM地域DXセンターを中心に、The Gameを活用した半導体設計人材育成の取り組みを国内で展開する予定だ。第一弾として、10月26日と27日に北九州市立大学主催で無料の半導体設計セミナーを開催する。この取り組みを通じて、日本の半導体産業の成長に必要な人材の育成を加速させることを目指している。

日本IBMの半導体設計カードゲーム「The Game」の特徴

項目	詳細
目的	次世代半導体技術者の育成
対象	中学生から現場の技術者まで
学習内容	半導体回路の実践的設計
特徴	IPコアの選択と組み合わせ
展開	IBM地域DXセンターを中心に全国展開

システム・オン・チップ（SoC）設計について

システム・オン・チップ（SoC）設計とは、様々なコンポーネント（CPU、GPU、メモリなど）を1つのチップに統合して、デバイスの小型化、省電力化、高性能化を実現する技術のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

複数の機能を1つのチップに集約
製品に応じたカスタマイズが可能
消費電力の削減と性能向上の両立

SoC設計は、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスから、IoT機器、自動車の電子制御システムまで、幅広い分野で活用されている。日本IBMの「The Game」は、このSoC設計の基本概念を学べるよう設計されており、プレイヤーは実際の設計プロセスを模擬的に体験しながら、半導体設計の複雑さと重要性を理解することができる。