第一工業製薬がセルロース素材展示会に出展、新開発の高濃度CNF水分散体を紹介

text: XEXEQ編集部
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PR TIMES より

記事の要約

第一工業製薬が「ふじのくにセルロース循環経済国際展示会」に出展
CNF製品とその応用例を展示、企業プレゼンテーションも実施
新開発の高濃度CNF水分散体「レオクリスタクロス」シリーズを紹介

第一工業製薬がセルロース素材展示会に出展、新製品を紹介

第一工業製薬株式会社は、2024年10月24日から25日にかけてふじさんめっせで開催される「ふじのくにセルロース循環経済国際展示会」に出展することを発表した。この展示会では、環境に配慮した植物由来のセルロース素材を活用した製品が展示される。同社のブースでは、セルロースナノファイバー（CNF）製品とその応用例が紹介される予定だ。^[1]

注目すべき点として、高濃度セルロースナノファイバー水分散体「レオクリスタクロス」シリーズの新開発品が紹介される。これは同社の従来製品「レオクリスタ」のラインアップを拡充するものであり、より高機能な用途への応用が期待される。また、熱可塑性と難燃性を兼ね備えたパルプ素材も展示され、サステナブル社会の実現に向けた新素材として注目を集めそうだ。

展示会2日目の10月25日には、企業プレゼンテーション会場にて同社のセルロース変性技術について発表が行われる。研究本部の齊藤加奈子氏が登壇し、熱可塑化や難燃化による高機能化について説明する予定だ。これにより、同社のセルロース関連技術の最新動向や将来展望が明らかになることが期待される。

ふじのくにセルロース循環経済国際展示会の概要

項目	詳細
展示会名	ふじのくにセルロース循環経済国際展示会
開催期間	2024年10月24日（木）13:00～16:00、10月25日（金）9:00～15:00
開催場所	ふじさんめっせ大展示場（静岡県富士市柳島189-8）
第一工業製薬の展示内容	CNF水分散体、高濃度CNF水分散体、熱可塑＆難燃パルプ
企業プレゼンテーション	10月25日（金）9:40～9:50「第一工業製薬のセルロース変性技術」

展示会の詳細はこちら

セルロースナノファイバー（CNF）について

セルロースナノファイバー（CNF）とは、植物由来の繊維をナノサイズまで微細化した素材のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

軽量かつ高強度な特性を持つ
生分解性があり環境負荷が低い
熱膨張係数が小さく、寸法安定性に優れる

第一工業製薬が展示する「レオクリスタ」シリーズは、このCNFを水中に分散させた製品である。新開発の「レオクリスタクロス」シリーズは、より高濃度のCNF水分散体であり、従来製品よりも高機能な用途への応用が期待される。これらの製品は、塗料や接着剤、化粧品など幅広い分野での利用が可能であり、環境配慮型製品の開発に貢献する可能性が高い。

セルロース素材展示会への出展に関する考察

第一工業製薬のセルロース素材展示会への出展は、環境配慮型素材の需要が高まる中で、同社の技術力と製品ラインアップをアピールする絶好の機会となるだろう。特に新開発の高濃度CNF水分散体「レオクリスタクロス」シリーズの紹介は、市場での注目を集めることが予想される。一方で、CNF製品の実用化にはコスト面や量産体制の確立など、まだ課題も残されているのが現状だ。

今後の課題としては、CNF製品の用途拡大と産業規模での生産性向上が挙げられる。これらの課題に対しては、産学官連携による研究開発の加速や、製造プロセスの効率化などが解決策として考えられる。また、CNFの特性を活かした新たな応用分野の開拓も重要だ。例えば、自動車部品や電子デバイスなど、より高付加価値な製品への展開が期待される。

長期的な視点では、セルロース素材の循環経済モデルの構築が重要になるだろう。原料調達から製品化、リサイクルまでの一貫したシステムを確立することで、真の意味でのサステナブルな素材利用が実現する。第一工業製薬には、このような循環型社会の実現に向けたリーダーシップを発揮し、業界全体の発展に寄与することが期待される。