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東北大発3DCがリチウムイオン電池向けシリコン系負極材料の開発を開始、GMSとシリコン気相蒸着技術の融合で高容量と長寿命の両立へ

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

東北大発3DCがリチウムイオン電池向けシリコン系負極材料の開発を開始、GMSとシリコン気相蒸着技術の融合で高容量と長寿命の両立へ

PR TIMES より


記事の要約

  • 3DCがシリコン系負極材料の共同研究を開始
  • GMSを活用し高容量と長寿命の両立を目指す
  • 岐阜大学の西田准教授と連携し技術開発を推進

東北大発3DCとGMSを活用したシリコン系負極材料の共同研究開始

株式会社3DCは2024年4月、岐阜大学工学部機械工学科の西田哲准教授とシリコン系負極材料の開発に向けた共同研究契約を締結した。この共同研究では次世代炭素材料Graphene MesoSponge(GMS)技術を活用し、リチウムイオン電池の高容量化と長寿命化の両立を目指している。[1]

GMSは従来の炭素材料と比較して重量あたりの細孔が多く、シリコンの高充填化が期待できる特徴を持っている。また柔軟性の高いGMSを使用することで、シリコンの充放電に伴う体積変化を吸収し崩壊を抑制することが可能になるだろう。

3DCは西田准教授の持つ優れたシリコン気相蒸着技術と連携することで、高品質なSi/C負極材料の開発を進めていく方針だ。このプロジェクトを通じて電池の進化とカーボンニュートラルの実現に貢献することを目標としている。

シリコン系負極材料の開発内容まとめ

項目 詳細
開発目的 リチウムイオン電池の高容量化・長寿命化の両立
使用技術 Graphene MesoSponge(GMS)、シリコン気相蒸着技術
期待される効果 シリコンの高充填化、体積変化による崩壊抑制
共同研究先 岐阜大学 工学部機械工学科 西田哲准教授
実施時期 2024年4月より開始
3DCの詳細はこちら

気相蒸着法について

気相蒸着法とは、化学的な反応を利用して材料表面に薄膜を形成する技術のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • 気体状態の原料から固体の薄膜を生成可能
  • 均一で高品質な薄膜形成が実現可能
  • 複雑な形状の基板にも対応可能

Si/C負極材料の製造において気相蒸着法は、炭素材料の内部にシリコンを効率的に堆積させることができる優れた手法として知られている。GMSと気相蒸着法を組み合わせることで、シリコンの高充填化と均一な分散が実現され、リチウムイオン電池の性能向上に大きく貢献することが期待できる。

GMSを活用したシリコン系負極材料開発に関する考察

GMSを活用したシリコン系負極材料の開発は、リチウムイオン電池の性能向上において画期的な進展となる可能性を秘めている。特にGMSの持つ多孔性と柔軟性という特性は、従来のシリコン系負極材料が抱えていた体積変化による劣化という課題を解決する鍵となるだろう。

今後の課題として、シリコンの充填量と電池の寿命のバランスを最適化する必要がある。GMSの細孔構造とシリコンの堆積条件を精密に制御することで、高容量と長寿命を両立させた製品の実用化が望まれるところだ。

将来的には、GMSとシリコンの複合化技術をさらに発展させることで、より高性能な電池材料の開発が期待される。特にEV市場の拡大に伴い、高容量かつ長寿命な電池への需要は着実に高まっており、この技術が果たす役割は極めて大きいはずだ。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「次世代カーボン素材の東北大発3DC、リチウムイオン電池向けの「シリコン系負極材料」を高品質で製造すべく、岐阜大・西田 哲准教授と共同研究を開始 | 株式会社3DCのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000098727.html, (参照 24-10-23).

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