ワタミオーガニックランドがSDGs体験ツアーを開催、中高生の環境意識向上に貢献

text: XEXEQ編集部

PR TIMES より

記事の要約

ワタミがSDGs体験ツアーを開催
陸前高田市で中高生向け3泊4日のプログラム
農業・林業・水産業など6つの視点で学習

ワタミオーガニックランドのSDGs体験ツアー詳細

ワタミ株式会社の子会社であるワタミオーガニックランド株式会社は、7月に都内の中高生21名を対象とした3泊4日の「体験型SDGsツアー」を開催した。このツアーは、SDGs未来都市に選定されている岩手県陸前高田市において、農業、林業、水産業、エネルギー、自然の恵み、災害・防災の6つの視点から【いのち】を感じることができる内容となっている。^[1]

参加者からは、現地の人々の前向きな生き方や、森林環境税の具体的な活用方法、若者向けの木材PRなど、直接的な体験を通じて多くの気づきと学びがあったとの声が寄せられた。ワタミグループは、このツアーを通じて、ワタミモデル・SDGsの活動への理解を深め、陸前高田市の活性化にも貢献することを目指している。

「陸前高田ワタミオーガニックランド」は、約23haの広大な敷地に農場や牧場、野外音楽堂、発電施設などを設置し、今後20年かけて様々な施設を増やしていく計画だ。ここでは、ワタミグループが推進する再生可能エネルギーを利用した循環型6次産業モデルを具現化し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを展開している。

	農業	林業	水産業	エネルギー	自然の恵み	災害・防災
学習内容	有機農業体験	森林管理学習	漁業体験	再生可能エネルギー	自然観察	防災教育
体験活動	野菜栽培	間伐作業	魚市場見学	太陽光発電見学	生態系調査	避難訓練
SDGs目標	2,12,15	13,15	14	7,13	14,15	11,13

循環型6次産業モデルについて

循環型6次産業モデルとは、1次産業（農林水産業）、2次産業（加工業）、3次産業（販売・サービス業）を一体化させ、さらに再生可能エネルギーの活用や廃棄物のリサイクルを組み合わせた持続可能な事業モデルを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

1次から3次産業までの垂直統合による付加価値の創出
再生可能エネルギーの積極的な導入と活用
食品廃棄物や容器包装のリサイクルによる資源循環

ワタミグループでは、有機農業を1次産業、食品工場を2次産業、外食事業・弁当宅配事業を3次産業として位置づけ、これらを一体的に運営している。さらに、RE100（企業が自らの事業の使用電力を100％再生可能エネルギーで賄うことを目指す国際的なイニシアチブ）を目指して再生可能エネルギーの活用や食品・容器包装品のリサイクルなどの循環型の取り組みを積極的に推進している。

SDGs体験ツアーに関する考察

ワタミオーガニックランドが実施したSDGs体験ツアーは、次世代を担う中高生に対して持続可能な社会づくりの重要性を体感させる貴重な機会となった。特に、農業、林業、水産業など多岐にわたる分野を実地で学ぶことで、SDGsの各目標が相互に関連し合っていることへの理解が深まったと考えられる。今後は、こうした体験型学習プログラムの全国展開や、より長期的な追跡調査による教育効果の検証が求められるだろう。

一方で、このようなツアーの実施には、受け入れ側の地域社会との綿密な連携や、参加者の安全管理、プログラムの質の維持など、様々な課題も存在する。特に、一過性のイベントで終わらせないためには、参加者が帰宅後も学びを継続できるようなフォローアップ体制の構築が重要だ。オンラインプラットフォームを活用した事後学習や、地元の高校生との交流継続など、長期的な視点でのプログラム設計が望まれる。

さらに、このSDGs体験ツアーの成果を、ワタミグループ全体の事業活動にどのように反映させていくかも今後の課題となるだろう。参加した中高生からの新鮮な視点や提案を、実際の事業改善や新規サービス開発に活かすことで、企業としての社会的責任を果たしつつ、イノベーションの創出にもつながる可能性がある。持続可能な社会の実現に向けて、このような教育プログラムと事業活動の有機的な連携が、今後ますます重要になっていくと考えられる。

参考サイト

^ PR TIMES. 「SDGｓ未来都市陸前高田市×ワタミオーガニックランド都市中高生向け初のSDGs体験ツアーを開催！ | ワタミ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001257.000009215.html, (参照 24-08-01).

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